人材派遣・アウトソーシング事業を手掛けるパーソルテンプスタッフ株式会社は、株式会社UsideUと共同で、11月からアバターを活用した病院受付業務の実証実験を行っている。
2020年の実用化目指し
同社によれば、労働人口の減少などによる深刻な人材不足が続くなか、シニア世代や外国人材の積極雇用に加え、IT技術を活用した新しい働き方の開発も急務となっており、中でもAI技術の活用や、通勤や長時間労働が難しい潜在労働力の掘り起こしが注目を集めているという。
特に病院の受付業務は、専門用語や専門知識、経験により得られるノウハウなどを必要とすることから、常に人材不足という課題に直面しているようだ。
そこで同社は、日本大学松戸歯学部付属病院の協力のもと、アバターによる病院受付の実証実験を開始。この方法では、対面応答ではないため院内感染のリスクが軽減されるうえに、複数スタッフが遠隔で業務に対応できることから受付担当者の常駐が不要になり、その結果待ち時間の減少も期待できるという。
今回の実証実験から課題を抽出し、2020年の本格導入を目指す。
日本全国どこからでも遠隔操作
今回使用しているアバターは、株式会社UsideUが開発を手掛けた「コラボロイド」。販売、案内、接客、カウンセリングなどといった遠隔対話型のサービス提供を可能とする。
コラボロイドにより、プライバシーを保護しながら、日本全国どこからでも遠隔操作で業務への対応が可能なため、家庭の事情などで働きに出られない人にも、働く環境を提供することができる。
さらに、AI技術により、蓄積された接客データをもとに接客技術の向上へ繋げることも可能だという。
同社は今後も、「全国どこにいても仕事ができる環境」を提供し、新しい雇用の創出を推進していくとしている。
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