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ごみ焼却大国・日本で「廃棄物量を見える化」して効率的な再資源化につなげるアプリ「GOMiCO」が登場

さえきそうすけ

2019/12/23(最終更新日:2019/12/23)


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レコテック株式会社は、ごみが出なくなる社会を実現するためのWebアプリケーション 「GOMiCO」 と、資源循環プラットフォーム 「Material Pool System」(以下MPS)を12月1日に公開した。

ごみの排出元は、入力端末であるGOMiCOを通してMPSに参加することで、廃棄物発生量の見える化、発生抑制のためのデータ管理が可能になる。

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MPS上で集計された情報は種類ごと、地域ごとで見える化する機能を実装している。

「GOMiCO」運用実証実験

同社ではコンセプトに賛同する事業所と協力し、「GOMiCO」運用実証を行う。

株式会社ゼットン、FUGLEN TOKYO、生分解性ストロー販売の株式会社4Natureが実施する、「TOKYO 100cafe Project」でのコーヒーショップにて実証実験を予定している。

実験を通して、見える化による発生抑制効果や費用対効果、参加企業にプラスになる点などを検証する。

現在、東京都内での実施準備を進めており、引き続き参加企業を募集中だ。なお、実験期間中、GOMiCO利用料は特別価格で利用できるという。

ごみの焼却大国日本

日本の一般廃棄物のリサイクル率は20%程であり、実は廃棄物のほとんどを焼却している 「焼却大国」でもある。

日本のリサイクル率は、OECD加盟国34カ国の中で29番目と低水準にあり、焼却炉の数は世界最多だという。

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イメージ画像:AdobeStock

ごみが資源と見なされる社会にするために、同社は資源調達について、「いつ、どんな品質の材料が、どのくらい調達できるか、計画が立てられるべき」であり、「サプライチェーンが見える化されていることが重要である」と定義。

「見えれば資源」の考えに基づき、ごみの賦存量を見える化させるクラウドプラットフォームとWebアプリケーションを開発した。

資源収集のための最適な物流ルートが自動的に算出

GOMiCO

GOMiCOは、排出者がごみの種類や量、発生場所などの情報を記録するためのWebアプリケーションである。

GOMiCOから記録されたごみの情報はクラウド上で「見える化」される。

蓄積されたデータをグラフや集計表に加工することで、ごみの発生抑制対策の検討、報告書作成などに役立つ。

Material Pool System

MPSは、GOMiCOで記録されたごみ情報が集約されるクラウドプラットフォームで、ごみの種類や量、発生時間などが地図上にマッピングされて表示される。

こうすることで、1カ所からは少量しか排出されていないごみが、地域で多量に存在していることが見える化される。

現在特許申請中で、この情報を元にリサイクルチェーンを設計することで、ごみのリサイカビリティが向上し、ごみが資源へと生まれ変わるという。

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GOMiCOとMPSにより、見える化されたデータから資源収集のための最適な物流ルートが自動的に算出され、再資源化工場と効率化に役立つデータを共有することで、サプライチェーンのコスト削減を目指す。


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