森永製菓株式会社は12月10日、フードロス削減を目的として「おっとっと」「エンゼルパイ」など13商品について、賞味期限表示を「年月日」から「年月」に切り替えると発表した。
年間640万トンのフードロス
フードロスとは、本来食べられる状態であるにもかかわらず廃棄となる食品のことだ。
同社によれば、日本におけるフードロスは年間およそ640万トン発生しているという。
日本では今年10月1日に、「食品ロスの削減の推進に関する法律(食品ロス削減推進法)」が施行。社会全体でフードロス削減に取り組むべきとされた。
賞味期限と消費期限の違い
農林水産省の資料によると、そもそも消費期限とは、未開封の状態で、かつ保存方法を守って保存していた場合に書かれた年月日まで「安全に食べられる期限」のこと。
対して、賞味期限は未開封かつ保存方法を守った場合に「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」のことであり、この期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではない。
賞味期限は、比較的傷みにくい食品につけられており、製造から3カ月以上持つものは「年月」表示が認められている。
年月表示にすることで、年月日に比べて物流倉庫や店舗での在庫管理・融通が容易になり、これまで食べられるのに流通過程で廃棄されていた食品を減らせるという。
おっとっと、エンゼルパイなど13商品の表示切替
森永製菓グループは「食」を通じて、持続可能な社会の実現を目指す活動に取り組んでおり、循環型社会の形成に向けた環境方針も掲げている。
今回は対象商品の賞味期限表示の切り替えにより、製造から販売までの一連の工程におけるフードロス削減を目指す。
現段階で、表示の切り替え対象は13商品。12月から順次開始する。
同社は今後も、賞味期限表示の見直しや賞味期限のさらなる延長など、フードロス削減推進のための取り組みを継続していくとしている。
参考サイト
農林水産省「消費期限と賞味期限」
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