- 目次
- +社食の格差を埋めるため
ブッフェ式社食を提供する福利厚生サービス「みんなの食堂」を展開するタベル株式会社は11月26日、サービスのメニューおよび料金体系をリニューアルした。
東京都23区内の企業を中心に導入が拡大しつつあるこのサービスは、どのような経緯で誕生し、この先どのような展開を見せてくれるのか。
同社の広報担当に話を聞いた。
社食の格差を埋めるため
「みんなの食堂」は、温かく栄養バランスの整った食事を、オフィスの一部を利用して提供する給食スタイルの社員食堂。2018年6月にスタートした。
指定時間にドライバーが食事をデリバリーし、それを社内の従業員が協力して設置する。給食のように、決められた分量を個人でよそって楽しく食べるというスタイルだ。
メニューは栄養管理士による監修を経て毎日日替わりとなっており、導入企業の従業員は手頃な価格で温かくおいしい昼食を摂ることができる。
―このサービスが生まれた経緯を教えて下さい。
「一部の有力企業ではホテルやレストランと同等レベルの食事を社食として無料で提供しています。
それに対し、一般的な企業に勤める従業員がワンコインで昼食を食べる手段は、コンビニの惣菜やお弁当、ファーストフードなど限られたものしかありません。双方の間には大きな格差があると感じました。
そしてその格差を埋められる第3の選択肢があっても良いのではないかという課題感を持ったことで当社の「みんなの食堂」は誕生しました。」
提供:タベル株式会社提供:タベル株式会社―同サービス実現にあたり困難だったことはありますか。また、それをどのようにして乗り越えましたか。
「サービスの構想から1年かけて商品づくりを行いましたが、一番初めの壁は温かいまま料理を運ぶことでした。
この課題を解決するため、まず初めに導入企業に料理を再加熱するための電気ジャーを貸し出しました。
それと併せて、到着した時点ですでに温かく食べられる状態にしてほしいというご要望や、衛生的な観点から適切な温度になるよう管理して輸送することを叶えるため熱伝導率の高い容器の選定やその容器に合わせた保温ボックスを作りました。
そのような工夫を行った上でお届けするギリギリのタイミングで調理するようにオペレーションを改善。これらの対策により温かいまま食事を届けることが可能となりました。」
■一律一食450円、初期費用・月額費用はかからない
今回のリニューアルでは、おしゃれなワンプレートメニューや、家庭料理のようなほっこりする定食、専門店で食べるような丼ものなど、毎日違うお店で食べるような新鮮さを追求したメニューへと変更した。
料金体系は一律一食450円(税別)に。導入のための初期費用や月額費用は一切かからないという。
―どういった背景、きっかけでリニューアルに至ったのですか。
「サービスリリースから1年が過ぎ、毎日違うメニューだけど、少しづつ飽きてきたかも?というお声をいただいたことがきっかけです。
今までは“お弁当よりも満足度が高く、レストランで食べるよりも手軽”ということをテーマにしていましたが、よりレストランの品質に近づけたいという思いから日によってコンセプトに変化を持たせ、メニューはもちろん食器やクロスまで変化をつけることで飽きるということへの解決を図りました」
提供:タベル株式会社■社内交流活性化、採用率向上にも貢献
導入企業からは、それぞれが持つ課題によって様々な声が届いているという。
近くに飲食店やコンビニがあまりない立地の企業にとっては、社内に居ながらにして温かい昼食を食べられることのありがたさを感じるようだ。
提供:タベル株式会社「当初予想していなかったのですが、社食の導入により社員同士のコミュニケーションが活発になったというお声を多くの導入企業から頂いています。
共有スペースに「みんなの食堂」を設置していただくことが多いので、自然と共有スペースに人が集まり普段かかわりがない人同士が話をするシーンが良く見られるようです。
社食があることは福利厚生としてアピールもできるので、採用などにも良い影響をもたらしているとのことです」
このように導入企業は、社内で健康的な食事が摂れるという面以外にも、様々なメリットを感じているようだ。
提供:タベル株式会社―今後の展開について教えて下さい。
「継続的にご利用いただけるようメニューのバリエーションを増やし、提供できるエリアを拡大することが今後の課題です。
また設備が無くてもレストランのような温かい食事を提供する「みんなの食堂」のようなサービスがある事を知らない方がまだ多いと思いますので、そういった方々への認知を進め、働く方々の食の楽しみ方や体験をアップデートしていきたいと思っています」
同サービスの利用人数は20人から。希望企業は、問い合わせ、下見・打ち合わせ、試食会を経て、最短2週間で導入が可能だ。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう