インドを拠点として活動するFrontier Markets社は、電気のアクセスを持たない地域の人々に、太陽光発電製品を販売している。この販売の役割を担っているのは、主に女性だ。
世界経済フォーラム(WEF)「グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート2017」によれば、同国の15歳~64歳の男性による労働力参加率は82%である一方で、女性は29%に留まっている。女性の識字率は59%だ。
このような状況で、同社はなぜ女性を積極的に雇用しているのだろうか。
Adobe Stock太陽光エネルギーの推進
CNNによれば、インドのナレンドラ・モディ首相は、地方電化を最優先事項のひとつに据える。2018年には、国内全ての村が電気を利用できる状況になったとアナウンスしたという。
しかし厳密に見ると、電化された村の中でも、1割ほどの世帯は電気を自給している状態であり、それは2億人がまだ電気へのアクセスを持っていないことを意味する。
さらに政府は太陽光エネルギーの取り組みを推進しており、国内の太陽エネルギー容量は年々増加している。
ユーザーのニーズに応えるために
同社の女性販売員は、主に太陽光発電の照明、ストーブ、そしてテレビなどを、数百もの集落に販売しているという。
同社のCEOであるAjaita Shah氏は、CNNにその理由を語っている。
彼女によれば、同社はおよそ3000人の女性を雇用し、主にインド北西部に位置するラジャスタン州の村々に、エネルギーを提供してきたという。
Frontier Markets
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彼女は、自身の取り組みを通じ、女性の社会進出促進を呼びかけている。
国が一丸となって取り組んでいる太陽光エネルギー普及事業に、女性が活躍し成果を上げているという実績は、今後インドにおける女性の社会進出に大きな影響をもたらすのではないだろうか。
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