クリニック東京メンズとDクリニック大阪メンズは11月11日、20代~50代の全国の働く男性500人を対象に実施した「働き方改革と健康に関するアンケート」の調査結果を発表した。
仕事のストレス、30代男性が最多
調査は2019年10月18日~20日に行った。調査結果によると、働き方改革により「残業時間が減った」と感じている人は7割を超えたという。
実際に6割以上の企業が、「有休休暇取得の推進」「長時間労働の是正」を導入しているという回答結果も出た。
一方で、5割以上が「働きやすくなった」とは感じておらず、「仕事で感じるストレスが増えた」という人も5割ほどいたという。
労働時間が是正され、残業時間も減ったとされる状況の中で「ノー残業デーの翌日そのしわ寄せがくる」「残業ができないのに業務量が変わらない」など、業務時間と業務量のバランスが取れていないことによるストレスを感じている30代男性が多いという結果だった。
また、全体的には年代を問わず残業代カットと増税の影響で、経済的なストレスを感じている傾向もみられた。
「男性更年期障害」の疑いは4割
発表資料によると、対象者に国際的指標を用いたチェック項目でセルフチェックをしてもらった結果、ストレスが原因で引き起こされる「男性更年期障害」の疑いがあるとされる人が約4割にのぼった。
更年期障害は、これまで女性特有の病気と考えられていたが、対象年代を現在の日本人口に換算すると、約1,200万人以上が「男性更年期障害」の可能性があるということになるという。
「男性更年期障害」では、やる気がしない・イライラするなどといった精神的な症状、疲れやすいなどの身体的症状、そして性欲が沸かないなどの性的症状などが、主な症状として挙げられる。
原因はストレスによる男性ホルモン値の低下によるものとされており、年齢には関係なく発症するのだという。
心・身体・家庭への影響
働き方改革について、心、身体、家庭への影響を問うと、「心へ悪い影響があった」という回答は24.8%。「身体へ悪い影響があった」は18.8%だった。
「家庭へ悪い影響があった」という回答は11.6%に留まったが、具体的には「結局家で仕事をしている」「ストレスで家庭内の雰囲気が悪くなった」など、別居や離婚にまで発展したケースも見られ、その深刻さが浮き彫りになったという。
決まったストレス解消法について問うと、「筋トレ」「スポーツ」「良く寝る」「家族とコミュニケーション」などといった自分なりの方法を持ち合わせている人が半数以上いた。
今回の調査結果を受け、Dクリニック東京メンズ・Dクリニック大阪メンズの男性更年期専門外来担当医・辻村晃氏は、「現代ならではの社会問題に由来したストレスが増えており、今回の調査では30代もリスクが高い」としている。
体調不良を感じたり周囲から見て症状が見られたりした場合には、セルフチェックや男性更年期外来の受診などを行ってほしいと呼びかけた。
※調査結果はすべて、「Dクリニック東京・Dクリニック大阪 メンズ 男性更年期専門外来」調べ。
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