NTTコミュニケーションズは11月下旬、シンガポールのスタートアップ企業M-DAQ Pte.LTD. との協業により、一定期間為替レートを保証することで、外国人観光客などが安心して買い物ができることを目的とした、データ流通サービス「Home Currency Anywhere」の提供を開始する。
同社によれば、このサービスは国内初の試みとなる。
Adobe Stock為替レートによる買い物の不安を軽減
同社によれば近年、日本国内のあらゆる業界において、インバウンドビジネスの拡大が求められているという。一方で外国人観光客などエンドユーザーは、流動的な外国為替レートの影響により、買い物時に想定していた金額とは異なる請求額が発生するなど、日本での買い物に不安を抱くケースも多いようだ。
そこで、24時間為替レートを保証した外国為替情報を提供できる同サービスを開発した。
このサービスでは、M-DAQ Pte.LTD. が保有する独自の外国為替レート情報と、同社が持つデータ流通環境を融合。実際の外貨両替は、M-DAQ Pte.LTD. が行う。
決済前に自国通貨での価格を認識
同社によれば、レート保証型外国為替を飲食店やECサイト、キャッシュレス決済事業などを展開する企業などが利用することで、為替変動に左右されない外貨での一定価格表示が可能になるという。
これにより訪日外国人観光客や外国人居住者などは、決済前に自身が選択した通貨での価格を知ることができ、安心して買い物をすることができる。返品などの際も、商品購入後一定期間内であれば、購入時点の価格での返金を保証する。
同社は今後、外国の電子マネーを日本の電子マネーにチャージできる仕組みなど、店舗やECサイトにおいて自国通貨で決済ができる環境整備の実現を目指す。
将来的には、日本人が海外で円による買い物ができるという顧客体験の実現も視野に入れているという。
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