沖縄県宮古島市に誕生したコワーキング&サテライトオフィス「宮古島ICT交流センター」について、宮古島市に取材した。
議場が残る「コワーキングスペース」が話題に
宮古島市に今年10月1日に誕生した「宮古島ICT交流センター」がネット上で話題となっている。
市街地から車で約15分、与那覇湾を望む静かな環境にある、市が運営するサテライトオフィス&コワーキングスペース。
南国を感じられる自然豊かな環境の中にありながら、電源と光回線のWi-FIを完備。
特徴的なのは、旧町議会議場をそのままに残した、まるで議会に参加しているかのような雰囲気を味わえるコワーキング環境だ。
宮古島ICT交流センター コワーキング&サテライトオフィス MIIC/Twitterネット上に「面白い」「これはエモい」「議長席に座りたい」「裁判ごっこや市議会ごっこしたい」「宮古島に行きたくなった」など、多くのコメントが寄せられている。
旧下地町議会議場を有効利用
宮古島市は2005年に平良市と宮古郡伊良部町・上野村・城辺町・下地町の計5市町村が合併して誕生した。同センターは、合併で市役所下地庁舎となった旧下地町役場の3階にある。
市町村合併後、建物自体は市の施設として活用されていたが、3階部分は議場だったことから使われることがなくなり、有効利用を望む声が上がっていたという。
2018年度にふるさとテレワーク推進事業の交付が決定したことから、改修工事を行い、今年10月に「宮古島ICT交流センター」として開所した。
宮古島ICT交流センター コワーキング&サテライトオフィス MIIC/Twitter宮古島ICT交流センター コワーキング&サテライトオフィス MIIC/Twitter雰囲気そのまま、コワーキングスペースに
宮古島市企画政策部の山崎紀彰さんに話を聞いた。
-----同センターの開設にあたって、こだわった点・工夫した点は?
「議場をそのままに残したまま、シートの張り替えや電源の設置を行いコワーキング環境を整えたことです。南国である宮古島を感じられながらもすっきりとした色調で整えると共に、役所っぽさが出ないようなデザインを取り入れました。
センター内のサテライトオフィスの壁面は、宮古島をイメージした南国感あふれる色に。(宮古島の空色、海の色宮古ブルー、宮古島市の市花ブーゲンビリアのピンク、宮古島特産のマンゴーの果実色)。Wi-Fiアクセスポイントを部屋ごとに設置し、安定した通信環境も整えました。」
宮古島ICT交流センター コワーキング&サテライトオフィス MIIC/Twitter「もったいない」との意見から、あえて残す
-----なぜ、議場の雰囲気をそのまま残したのですか?
「コワーキング環境に関しては、サテライトオフィス誘致検討委員において“交流するスペースをつくる”というコンセプトがあり、最初は残すことなく整備する意見案もありました。
しかし、委員の中から『せっかくの議場の雰囲気を壊すことがもったいない』との意見があり、賛否はありましたが、あえて残す方向で整備を進めました。」
宮古島ICT交流センター コワーキング&サテライトオフィス MIIC/Twitter東京や大阪から利用者、島内からの利用も
-----オープンからの1カ月で、どのような人が利用しましたか?
「コワーキング利用者は東京・大阪・福岡、もちろん島内の方も利用されています。
年齢層的には20~30代が中心です。」
----利用者からの反響は?
「『本当にそのまま議場を残しているんですね』と驚かれます。
使い勝手としては、『Wi-Fiのつながりも良く、静かでいい』『天井が高くて開放感がある』とのご意見をいただいています。
個室及びフォンブースもWeb会議がしやすいようで、頻繁にご利用いただいています。」
宮古島ICT交流センター コワーキング&サテライトオフィス MIIC/Twitter(デッキからの眺め)-----同センターに込める思い・ビジョンを教えてください。
「当施設は宮古島における情報通信産業、ICTの拠点となる施設ではありますが、島外の企業や人々と地元住民が交流できる拠点、人々との『HUB』としての役割も担えるような施設になるように環境を整えていければと思っております。」
【宮古島ICT交流センター】
・住所:沖縄県宮古島市下地字上地472番39 下地庁舎3階
・電話番号:0980-73-1067
・営業時間:平日10時~17時(土日祝日、年末年始は休み)
・利用料金:3時間以内550円、1日利用1100円
研修・セミナー利用 1時間あたり1100円
※個人利用は予約の必要無し
※研修・セミナーでの利用を検討している場合は、日時等を含めて相談・予約が必要
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