株式会社マクロミルの社会貢献活動「Goodmill(グッドミル)」は、NPO法人クロスフィールズと協働で、「組織外の活動・経験に関する調査」を実施した。
マクロミルの社会貢献活動としてスタートした「Goodmill」
株式会社マクロミルは、国内有数のインターネット・マーケティング・リサーチの会社。同社の社員有志の社会貢献活動として2018年4月よりスタートしたのが「Goodmill」で、非営利活動組織(NPO)へのマーケティング・リサーチ技術支援を中心に社会課題の解決などをサポートしている。今回の調査は、この取り組みの第2弾となる。
一方、協働で調査にあたったNPO 法人クロスフィールズは、国内外の社会課題の現場とビジネスパーソンをつなぐことで、社会課題解決とリーダー育成の両方を実現することを目指す非営利組織。今回の調査はこの両者が協働して実施したもの。
越境活動に対する意識調査
昨今、多様な働き方やダイバーシティなどが注目され、ビジネスパーソンが所属組織を越えた活動を通じ、ビジネススキルやヒューマンスキルを向上させるといった「越境活動」に注目が集まっている。
「越境活動の経験で得られるスキルや経験者の意識」を可視化するため、両者が協働で調査・分析を行った。
調査結果を大まかにまとめると以下のようになる。
◆経営層の考える“活躍人材に必要なスキル”は、「伝える力」と「問題に気づく力」がトップ2で共に7割超。一方、“経営層”と“一般社員”では必要だと考えるスキルにギャップあり
「社会で活躍する人材のキャリア形成」という視点で、“経営層”における上位は「相手が理解しやすいよう物事を伝える力」72%、「日頃から問題意識を持ち、身の回りの課題や問題に気づく力」71%で、いずれも7割を超えた。
一方、“経営層”と“一般社員”の間で傾向にはギャップがあることも判明。両者のスコアを比較したところ、差が大きかったものは「達成したいゴールを描く力」と「仕事の意義を感じる力」でいずれも21ポイント差、次いで経営層では2位だった「日頃から問題意識を持ち、身の回りの課題や問題に気づく力」で、差は20ポイントとなった。
◆必要とされるスキルが身につきやすい越境活動の種類とは?“伝える力”は「海外支部での駐在」、“問題に気づく力”は「未経験の部署への移動」
経営層が必要だと考える “伝える力”と“問題に気づく力”は、どのような越境活動や経験によって身につきやすい傾向があるのか見てみる。
実際の活動経験者が、スキルが身についたと実感した活動内容を見ると、“伝える力”には「海外支部での駐在」、“問題に気づく力”には「未経験の部署への移動」「資本関係の有る会社への出向」が、身に付きやすい経験であることが判明。
◆越境活動の経験者の約半数が「自信がついた」「パフォーマンスが上がった」と仕事における変化を実感。また、現在の仕事に対しては、「意欲」や「成長実感」、「帰属意識」が高い
ビジネスパーソンの越境活動の経験は、仕事への意識にどのような変化を与えるのだろうか。越境活動を経験した人に、実際に実感した変化を尋ねたところ、「自分自身への自信がついた」51%、「仕事のパフォーマンスが上がった」45%となった。
また、越境活動経験者の特長を探ると、今の仕事に対する「意欲」や「成長実感」、「帰属意識」などが一般社員と比べて全体的に高いことも判明した。
越境活動は、自分自身を省みる機会であり、新たな自己成長のきっかけともなりそうだ。海外赴任といった大きなタイミングでなくても、他部署や他の会社の人と積極的に関わるなど、“小さな越境活動”は日頃の心がけ次第で実行できるのではないだろうか。
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