“日本型クラウドファンディング”のパイオニア・出川光氏のノウハウをまとめた書籍「クラウドファンディング ストーリーズ 共有で世界を動かした10のケーススタディ」が、株式会社青幻舎より8月末に刊行される。
実体験を元に方法論とノウハウを公開
著者の出川光(でがわ・こう)氏は、日本に初めてクラウドファンディングが上陸した時、プラットフォームの立ち上げメンバーとしてサービスのローンチに携わった人物。
出川 光出川氏は、欧米のような寄付文化がない日本でクラウドファンディングを根付かせるべく、手探りで“日本型クラウドファンディング”のかたちを作り上げてきた。これまで担当したプロジェクトの総数は600件を上回り、流通総額は5億円を超える。
その中には、キングコング西野亮廣がNYで絵本原画展を開催するため初クラウドファンディングに挑んだプロジェクトや、堀江貴文がファウンダーを務めるロケット開発会社「HAKUTO」のロケット打ち上げプロジェクトなども含まれる。
同書ではこれらのプロジェクトを含む10の事例のストーリーと、成功に至った要因を紹介。これまで出版されたクラウドファンディング関連書籍の多くは、コンサルティング的な観点で分析したものや、プロジェクト当事者の成功体験を振り返ったものだったが、同書は担当者が実体験を元に執筆しているのが特徴。具体的な方法論とノウハウを公開しているため、より参考にしやすいのではないだろうか。
今後も注目のクラウドファンディング
今や当たり前のように語られるクラウドファンディングが日本に初上陸したのは2011年。その後年々成長を続け、(株)矢野経済研究所「国内クラウドファンディング市場の調査(2018年発表)」によると、2017年度には国内クラウドファンディング市場規模が、新規プロジェクト支援額ペースで1700億円にまで拡大したという。
最近では行政も注目し、東京都が手数料を一部負担する取り組みを始めるなど、今後ますます広がりを見せそうだ。
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