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石野純也のモバイル活用術:得する?損する?6月スタートのau新料金プランを徹底解説

石野純也

2019/05/22(最終更新日:2019/05/22)


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KDDIは6月から、新料金プランの提供を開始する。「新auピタットプラン」「auフラットプラン7プラス」は6月1日から、「auデータMAXプラン」は夏ごろにスタートする予定だ。現行プランは「auフラットプラン20」が残る一方で、旧「auピタットプラン」や「auフラットプラン30」などは新規受付を終了する。

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auは、3つの新料金プランを発表した。auデータMAXプラン以外は、6月1日から提供が開始される

6月1日開始のau新料金プランとは

新auピタットプランは、1GBまでの料金が2980円。1GBを超えると料金が4480円に上り、4GB超で5980円の上限に達する。5980円で使えるのは7GBまで。この容量を超過すると、通信速度に制限がかかる。3段階に料金が変動するプランで、あまりデータ通信を使わないライトユーザー向けのプランがこれだ。

KDDIは2017年からauピタットプランを提供してきたが、これとの違いは、最低利用料や使える容量にある。auピタットプランは1年限定で1980円からを実現していたが、新auピタットプランは家族3人で契約すると1000円の割引を受けることができ、1980円の料金が永続する。

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「家族割プラス」で3人が契約すると、料金は1980円からに

また、1GBを超えると、光回線とのセット割である「auスマートバリュー」の割引対象になり、1GB超4GB以下で料金は2980円。4GB超でも、料金は4480円になる。現行のauピタットプランは、5GBを超えると料金が6980円、auスマートバリュー適用後で5980円になっていが、これよりも割安になる計算だ。

従来のauスマートバリューは、1GBまで、2GBまで、3GBまで、5GBまでと、5GB超20GBまでといった形で5段階に料金が変動していたが、新auピタットプランではこれも3段階とシンプルになった。auスマートバリューの割引額が使った容量によって変わることもなくなるため、いくら払えばいいのかも分かりやすい。

プラン変更で得をする人、損をする人

ただし、細かく見ていくと、1GB超2GB以下の場合は、新auピタットプランの方が500円ほど割高になるため、注意が必要だ。逆にいえば、その他の場合はほぼ同じか、新auピタットプランの方が割安になるということだ。現行のauピタットプランを利用中の人はプラン変更を検討してもいいだろう。家族にauユーザーがいる場合は、確実にお得になる。

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現行のauピタットプランよりお得になるケースは多いが、一部、値上がりすることもあるため、注意は必要だ

毎月利用するデータ量がある程度多く、7GBを超えない人は、2つ目のauピタットプラン7プラスがお得だ。こちらの料金は5480円で、新auピタットプランで4GBを超えたときよりも500円安い。毎月4GB以上ほぼ必ず使うようであれば、新auピタットプランを選択するよりも料金が安くなる。

KDDIによると、毎月1GB以上7GB未満のデータ通信を利用するユーザーは45%と多いといい、auピタットプラン7プラスは、その意味でauにとっての“主力”といえそうだ。

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月7GBで4サービスのデータ通信がカウントされないauフラットプラン7

プラン名に“プラス”とついているのは、特定の相手との通信を容量のカウントから除外するゼロレーティングに対応しているためだ。ゼロレーティングの開始はシステム対応の都合上、2019年秋以降になり、Facebook、Instagram、Twitterと、自社サービスの+メッセ—ジが使い放題になる。これらのサービスの利用量が多いようであれば、使えるデータ量はさらに多くなりそうだ。 

データ通信が使い放題のauデータMAXプランも

auデータMAXプランは、その名の通りの最上位プランで、データ通信が使い放題になる。料金は8980円。家族3人で契約すると1000円、auスマートバリューでさらに1000円割引になり、割引適用後は6980円で利用できる。さらに、6カ月間は5980円まで料金が下がる「auデータMAXプラン スタートキャンペーン」も実施する。

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容量無制限のauデータMAXプランも夏以降にサービスを開始する

テザリングや国際ローミングでのデータ通信には月20GBまでといった制約があるほか、動画配信などに速度制限がかかる場合もあるが、容量を気にせず使えるのが大きな特徴。通信容量が大幅に上がる次世代規格の5Gでは、容量無制限の定額プランが主流になるといわれているが、それを4Gで先取りした格好だ。

端末購入補助がない、いわゆる分離プランを先取りして2017年に導入したauだが、ドコモが新料金プランを発表したことで、金額面での優位性が薄れていた。大容量という観点では、「ウルトラギガモンスター+」を打ち出したソフトバンクの後塵を拝していた。競合2社と比べ、料金の魅力が薄れていたというわけだ。auが新料金プランを導入した背景には、これらに対抗する狙いがあると見ていいだろう。


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