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富士急合同ライブ・欅共和国2018で予感させた「けやき坂46」のハッピーオーラ旋風

小出 悠人

2019/01/17(最終更新日:2019/01/17)


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富士急合同ライブ・欅共和国2018で予感させた「けやき坂46」のハッピーオーラ旋風 1番目の画像
けやき坂46の鉄板曲『NO WAR in the future』。最後はひらがなポーズで「ヒ」を決める。 / 撮影:上山陽介

  7月20日〜22日、欅坂46(通称:漢字欅)とけやき坂46(通称:ひらがなけやき)による合同ライブ「欅共和国2018」が富士急ハイランド・コニファーフォレストにて開催された。今年で2回目の“建国“となった「欅共和国」は、前回の2日間の開催から今年は3日間へとパワーアップし、屋外ライブならではの放水や花火の演出で大いに盛り上がりを見せ、合計45,000人を動員した。

  欅坂46の絶対的エース・平手友梨奈の11ヶ月ぶりのワンマンライブ復活や新曲『アンビバレント』の初披露もあり、“国民“を熱狂させたが、今回は欅坂46の妹分グループである「けやき坂46」が見せたネクストブレイクの兆しについてお伝えしたい。

今知るべき、乃木坂46・欅坂46に続く坂道グループ「けやき坂46」とは

見た人々を幸せにする「ハッピーオーラ」がウリのけやき坂46

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合計45,000人を動員し、大成功に終わった「走り出す瞬間」ツアー2018 / 撮影:上山陽介

  けやき坂46は、2015年11月に欅坂46のアンダーグループ(下部組織)として発足。当初は、長濱ねる(現欅坂46専任)のみで活動が始まったが、2016年5月に11人が加入。現在は、20人で活動する。2018年には日本武道館3days公演を完売させ、6月にファーストアルバム「走り出す瞬間」でCDデビューを果たした。

  けやき坂46は、「サイレントマジョリティー」「不協和音」などで知られるクールでロックな欅坂46と異なり、見た人々を幸せにする「ハッピーオーラ」を特色としている。

  欅共和国2018でも、単独で披露したのは『期待していない自分』『誰よりも高く跳べ!』『NO WAR in the future』の3曲のみだったが、欅坂46にも引けを取らない大きな歓声があがり、会場全体をハッピーオーラで包み込んだ。

欅坂46をも凌ぐマイクパフォーマンス

  そしてけやき坂46で目を見張ったのは、そのマイクパフォーマンス。単独でステージに登場した際、「ひらがなっ、けやきざかフォーティーシックスです!」と大きな声で挨拶をし、会場の熱量をぐっと引き上げた。パフォーマンスの合間で小休憩となりがちなMCパートでも手を抜かないのが、けやき坂46の特長である。

  高本彩花は、屋外で太陽にさらされる国民の熱中症対策に「水分補給タイムをやりたいと思います!隣の人とも後ろの人とも乾杯を一緒にしてください!せーのっ、かんぱーい!」と乾杯をかわし、一体感を高めた。

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大の巨人ファンである佐々木久美。特技は、元巨人・矢野謙次の応援歌を大声で熱唱すること。 / 撮影:上山陽介

  『誰よりも高く跳べ!』では、リーダーの佐々木久美が大サビ前に「富士急、跳べーっ!」と煽り、カリスマ性を見せた。たった3曲ではあったが、確実に“爪痕“を残すという気概が感じられ、欅坂46のファンにもけやき坂46の実力を知らしめた。

期待されていなかった、けやき坂46の“あゆみ”

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「謙虚!優しさ!絆!キラキラ輝け、けやき坂46!ヒーッ!」と円陣をするけやき坂46。(「走り出す瞬間」ツアー2018)/ 撮影:上山陽介

  またけやき坂46がMCパートでも気を抜かず、披露する曲数が少なくてもファンを魅了するライブパフォーマンスができるのは、その不遇のあゆみにある。

  けやき坂46は、当初、欅坂46のアンダーグループとして発足したが、欅坂46の表題曲を歌う選抜メンバーとの入れ替えはなく、握手会が活動の中心になっていた。その位置づけの曖昧さから、メンバーは不安にかられ、一時は「もうみんなで辞めよう!」とライブ前の衣装部屋に立てこもった事件も発生したほどだ。

  2017年4月に行われた「欅坂46 デビュー1周年記念ライブ」では、欅坂46とけやき坂46の合同曲である『W-KEYAKIZAKAの詩』でアンコールを締めることがそれまで恒例になっていたが、Wアンコールで欅坂46の新曲が披露され、けやき坂46は最後の挨拶ができないまま幕を閉じてしまった。この際、バックヤードで「自分たちは一緒にライブを作っている一員ではなかったのか」と多くのメンバーが悔し涙を流した(『週刊プレイボーイ』連載「けやき坂46ストーリー 〜ひらがなからはじめよう〜」より)。

  そうして自分たちの存在意義に悩み、答えを模索していたけやき坂46は、“わずかな光“を追い求めるために一回一回のライブに全力でぶつかり、観客にハッピーオーラを届け続けた。そうして気づけば、欅坂46よりも先に全国ツアーを完走し、アルバムデビューを果たし、アイドル業界で期待の大型新人となったのである。

今のうちに知っておくべき、3人の注目メンバー

  今後、音楽番組や雑誌などで露出が増えていくであろうけやき坂46。その中で、ぜひ今のうちから知っておくべき注目の3人をご紹介する。

ラーメン大好き! 齊藤京子(さいとう きょうこ)

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グループNo.1の歌声を持つ1期生・齊藤京子 / 撮影:上山陽介

  まずは、ハスキーボイスを活かした歌声でグループを引っ張っていく齊藤京子(ニックネーム:きょんこ)。齊藤は、大のラーメン好きで知られており、年間約100杯のラーメンを食し、自らのキャッチフレーズも「ラーメン大好き!齊藤京子です」にしている。その結果、この知名度では異例の冠番組『けやき坂46 ラーメン大好き!齊藤京子です』(テレ朝チャンネル1)が決まり、バラエティ番組でもそのラーメントークは鉄板となっている。

  また齊藤京子は、ラーメン大好きキャラだけでなく、バツグンの歌唱力を備えており、デビュー前にはボーカルオーディション番組にも出演していたほどだ。欅坂46の冠番組『欅って書けない?』(テレビ東京)のカラオケ対決企画では、自身が大ファンと公言する中森明菜の『DESIRE -情熱-』を披露し、中森明菜そっくりの声質でグループNo.1の歌姫に輝いた。

  グループではセンターやフロントの立ち位置を任されることが多い彼女は、今後のけやき坂46のパフォーマンスには欠かせないメンバーの一人。バラエティ番組や歌番組での活躍に、ぜひ注目してほしい。

クールあんぽんたん 加藤史帆(かとう しほ)

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ファンも驚愕の運動神経を持つ1期生・加藤史帆 / 撮影:上山陽介

  次は、ビジュアル面での人気が高く、へにょへにょキャラでのギャップが大きい加藤史帆(ニックネーム:としちゃん)。加藤は、『GirlsAward』にグループから唯一抜擢されて初ランウェイを経験、『CanCam』『ViVi』などのファッション誌にも度々登場し、雑誌専属モデルの獲得も期待されている。

  そしてその見た目とは裏腹に、自他ともに認める「マイペース、へにょへにょ」キャラでもある。冠番組『ひらがな推し』(テレビ東京)の家族アンケート企画では、加藤の母も「クールあんぽんたん」とキャッチコピーをつけていたほど。筆者も彼女の握手会によく参加しているが、彼女特有のへにょへにょした柔らかい雰囲気でファンを飽きさせない魅力を持っている。

  また自身のブログでは「(私を)推して損はさせたくない」と語るほどの高いプロ意識を持っており、今後も意外なギャップでファンを驚かせ、魅了し続けてくれるに違いない。

革命的美少女 小坂菜緒(こさか なお)

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キレイと可愛いのハイブリッド、二期生・小坂菜緒。 / 撮影:上山陽介

  最後は、二期生としてグループ加入から1年も経たないうちにファッション誌『Seventeen』の専属モデルに抜擢された小坂菜緒(ニックネーム:こさかな)。その圧倒的な美しさから、次世代エースとの呼び声も高く、けやき坂46では唯一の雑誌専属モデルである。

  既にいくつかのカップリング曲・アルバム曲で二期生のセンターを務めており、『ビッグコミックスピリッツ』ではソロ表紙を飾り、『GirlsAward』でのランウェイデビューも果たすなど、その逸材っぷりに注目が集まっている。

  一方で、本人は「人見知りで前に出て話すことが苦手な性格」だったため、坂道合同オーディションのCMでは「そんな自分を変えたくて応募した」と語っている。ただ関西出身ということもあり、握手会では関西弁でツッコミをしてくれたり、明るい表情を見せてくれたりするので、筆者もよくリピートしている。そうした自分自身の殻を打ち破ろうとしている瞬間だからこそ、ファンは惹きつけられ、着実に人気を集めているのだろう。


  そして、けやき坂46にはこの3人以外にも、冠番組に「命をかける」とまで気合いを入れるキャプテン・佐々木久美、常に涙目で誰もが猫可愛がりしたくなる東村芽依、おしゃぶり昆布の袋を財布代わりに使う予測不能で一生懸命な井口眞緒など、魅力溢れるメンバーが揃っている。

 8月15日にリリースされる欅坂46の7枚目シングル『アンビバレント』のカップリングでは、けやき坂46『ハッピーオーラ』が収録されており、「けやき坂46は社会のミカタ」をテーマに、まさにハッピーオーラ全開の一曲に仕上がっている。加藤史帆の初センター、二期生の小坂菜緒・渡邊美穂の初フロントメンバーにも注目だ。


 今後、坂道合同オーディションでの三期生加入も決まっており、乃木坂46・欅坂46に肩を並べる存在になっていくだろうけやき坂46。2018年は、彼女たちのハッピーオーラ旋風に期待したい。

写真で見る、「欅共和国2018」けやき坂46の活躍

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けやき坂46・二期生が加入して初めて披露された欅坂46/けやき坂46の合同曲『太陽は見上げる人を選ばない』 / 撮影:後川優
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欅坂46とけやき坂46が交互に並ぶ貴重な瞬間。 / 撮影:後川優
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赤丸急上昇中のめいめいこと東村芽依(前列中央) / 撮影:後川優
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どんな瞬間もハッピーオーラ全開 / 撮影:後川優
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1stアルバム『走り出す瞬間』のリード曲『期待していない自分』のセンターをつとめる佐々木美玲(前列中央) / 撮影:後川優
富士急合同ライブ・欅共和国2018で予感させた「けやき坂46」のハッピーオーラ旋風 13番目の画像
誰よりも高く跳ぶけやき坂46 / 撮影:後川優
富士急合同ライブ・欅共和国2018で予感させた「けやき坂46」のハッピーオーラ旋風 14番目の画像
泣き虫と思えないかっこいいソロダンスを決める東村芽依 / 撮影:後川優
富士急合同ライブ・欅共和国2018で予感させた「けやき坂46」のハッピーオーラ旋風 15番目の画像
全員でひらがなポーズを決めて、ハートを作る(中央左から齊藤京子・渡邊美穂) / 撮影:後川優
(文:小出悠人 / 撮影:上山陽介・後川優)

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