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- +やきとり Sugi
同性でも異性でも、食事するときに相手が予約してくれた店がカウンター席だと、ラッキー! とつい思ってしまう。同席している相手の目を見なくていいからだ。
自分に自信がないからなのか、逆に自信ありすぎて「目をみる価値もないぜ、はは!」と深層心理で思っているから(だとしたら最低)なのかは定かでないけども、とにかくアイコンタクトというやつが苦手である。
目が合うたびに、ファイ! とゴングが鳴るような感じでまったく話に集中できないので、このごろは真剣に目を見て話してくれる相手に対して「みてんじゃねーよ!」と思ってしまう。野生の血が濃すぎる。
さて、どうでもいい話はこのへんで。ここでは毎度高円寺の好きな店を紹介させていただいている。今回はこちらの店に行ってみよう。
やきとり Sugi
高円寺駅北口から徒歩5分。あづま通りのなかにある。この店の良いところは、店内は狭くないないのにも関わらず、カウンター席しかないところである。つまり、店に入れば100パーセントカウンター席に当たる。自分のような対面で人と話すのが苦手な人間にとっては結構うれしい。
雰囲気の落ち着いた綺麗な店内は、デートだったり上司と真剣な話をするのだったりに向いている。赤ちょうちん! ワイワイ! 外飲みでチルアウト! みたいな店が多い高円寺では、意外とSugiのような雰囲気の店は珍しい。知っていて損はないと思う。
生ビール、490えん。黄金比。 生ビールはサッポロ。薄はりのグラスで出てくる。
Sugiは串焼きやであるが、一品もののおつまみも美味しい。おすすめは、ごま塩レバー。
ごまと塩と、レアな焼き加減のレバーとの相性は言うまでもない。たっぷりとねぎをのせて、ビールでくいっと流しこもう。
奥さまがささっと手でさいて出してくれる、ささみの炙り。
マヨネーズをつけて、ちょこっと醤油をたらして。淡白なささみにマヨネーズを添えてくれるSugiのセンス、わたしは好き。
さっと湯通しした食感のいいニラに、卵黄とごま油とだし醤油がかかっている。
シンプルだが、ちびちびつまむのにぴったり。ニラは湯通しするとかなりかさが減るので、自宅で真似して作って「こんだけ……?」 ってなったという、後日談。
わたしの地元では、赤しそがそこらへんに自生している。夏は大量のしそをクエン酸とたっぷりの砂糖で煮出して、しそシロップを作り、それをソーダで割ったりお酒で割ったりするのだ。これがなかなか爽やかで美味しい、夏の味である。
上京し、しそジュースが一般的でないことにおどろくと同時にとても残念に思ったのだが、このコダマしそバイスは実家のしそジュースとそっくりの味だ。
さっぱりして飲みやすいから、東京出身も北海道出身も沖縄出身も、みんなにおすすめ。
Sugiはランチも営業している。親子丼や唐揚げ定食など、鶏を扱う店ならではのラインナップで、近場に勤めるサラリーマンたちが集う。
昼も夜も、どちらかというと若者より高円寺の先輩方に愛されている印象だ。控えめでおだやかそうなご夫婦が営業しているのもまた、心地よさの理由のひとつかもしれない。
たまにはしっとりと、こういう店で飲むのもいい。高円寺にいると、ついついベニア板テーブルをみんなで囲って乾杯いえーい! とやってしまうのだけども。
目をみて話すの苦手だけど親睦を深めたいという方、いいカウンターここにあります。
「やきとり Sugi」
電話: 03-3336-1282
住所:東京都杉並区高円寺北2丁目25-7
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