楽天モバイルが、データ通信と音声定額がセットになった「スーパーホーダイ」の料金を改定した。新規契約者のみが対象だが、最低利用期間に応じて割引額が大きくなるのが特徴だ。
3年契約で、データ容量が2GBともっとも小さいプランを契約した場合、料金は2年間1480円になる。楽天のダイヤモンド会員になっていると、1年目はさらに500円の割引を受けることができ、月額980円まで下がる。
楽天モバイル「スーパーホーダイ」はどこが変わったのか?
2GBのプランSが2年間1480円に。ダイヤモンド会員なら1年目は980円まで下がるユーザーは契約時に、最低利用期間を1年、2年、3年から選択することができる。1年の場合、楽天会員向けの割引が受けられ、料金は500円割引になる。
2年契約の場合は、楽天会員向けの割引と合わせて2年間1000円の割引。3年契約は、2年間1500円の割引が受けられる。
契約期間に応じて、割引を受けられる仕組みだ元々の料金は、2GBの「プランS」が2980円、6GBの「プランM」が3980円、14GBの「プランL」が5980円。
スーパーホーダイの割引改定と同時に新設された24GBの「プランLL」は、6980円だ。ここから上記の最低利用期間に応じた割引を受けることができ、1年目と2年目は料金が下がる仕組み。
ただし、3年契約の場合、3年目に料金が上がってしまう点には注意が必要だろう。1500円高くなったからといって解約しようとすると、契約解除料が9800円必要になる。
一方で、「最低利用期間」は大手キャリアの「2年契約」とは異なり、自動更新がない。3年間の最低利用期間が終われば、あとはいつ解約しても料金がかからないのは魅力的といえる。
元々のスーパーホーダイも最低利用期間を選ぶことができたが、割引は端末代に充てられていた。3年契約で2万円、2年契約で1万円が割り引かれてた。割引額を下回る端末を購入した際には、差額が楽天スーパーポイントでもらえる仕組みだった。
改定後のスーパーホーダイは、この端末割引を料金割引に充当するよう、変更したもの。割引期間が長くなってしまう代わりに、3年契約だと総額2万4000円、2年契約だと総額1万2000円と、割引額は多くなっている。
料金設定やそれぞれのプランのデータ容量を見ればわかるように、楽天モバイルのスーパーホーダイは、ワイモバイルやUQ mobileといった大手キャリアのサブブランドを強く意識したもの。割引を手厚くすることで、料金的にもサブブランドより安く見せることができた。
また、スーパーホーダイの既存契約者も含め、音声通話の無料時間を5分から10分に拡大した。これによって、通話定額の時間もワイモバイルに並んだ格好だ。
楽天モバイルの料金は、ワイモバイルやUQ mobileを強く意識した設定一方で、他のMVNOと同様、NTTドコモからネットワークを借りているため、帯域が不足しがちなお昼休みなどの時間帯は、通信速度が低下しがち。料金的には近いものの、ワイモバイルやUQ mobileと同様の快適さは求められないというわけだ。この点をどう捉えるかが、料金に対する評価を左右しそうだ。
楽天モバイルを運営する楽天は、自社で基地局などの設備を持ち、第4のキャリアとして2019年10月に新規参入を果たす予定だ。
すでに1.7GHz帯の周波数を割り当てられており、基地局建設なども進んでいると聞く。料金プランも楽天モバイルに近いものになるといい、最終的には新会社にユーザーを移行させる予定も発表している。
2年契約、3年契約を結ぶ場合、この点も意識しておいた方がいいだろう。契約途中で新会社のサービスがスタートするためだ。楽天モバイル側は、ネットワークが整備された段階でユーザーにメリットが出る形での乗り換えを提案していくと説明しており、強制的に新会社へ移行させるわけではないことがうかがえる。
とはいえ、現時点では、どのような形になるのかは不透明な部分も多い。
新規参入発表後も、純増数の増減に影響は出ていないというが、ユーザーにとって、先が見えないのは不安材料の1つ。新会社への移行については、早い段階で詳細が発表されることを期待したい。
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