自己PRの作成に頭を悩ましている人も多いのではないでしょうか。
転職活動における面接や履歴書において、「自己PR」は必須の項目です。自己PRを通して効果的に自分をアピールできれば、企業側の採用意欲を高められます。
本記事では自己PRの持つ役割や自己PRの書き方について詳しくご紹介します。
- 就職・転職における「自己PR」の役割とは
- 就職・転職活動で「自己PR」の求められる場所と時間設定
- 就職・転職を成功につなげるための「自己PR」を作成する5つのポイント
就職・転職における「自己PR」の役割とは
転職活動における自己PRは、選考においてとても重要な役割を果たします。
ただ自己PR欄を埋めるだけでは、受かるための自己PRは書けません。まずは、どうして自己PRが必要なのかを知り、企業が求めているものを自己PRでアピールできるようになりましょう。
就職・転職面接での自己PRは、志望者に能力があるかの企業の判断材料
面接官は志望者に対して自己PRを求めることで、「自社で実績を残す能力があるかどうか」を判断しています。
例えば、営業職ならばコミュニケーション能力や交渉力が必要となるでしょう。
企業は志望者がその職種において業績を上げられる人物かどうかを確かめるために、自己PRを投げかけているのです。
自己PRの根拠となるエピソードとしては、前職での経験や業績をベースにして話をすることが望ましいでしょう。
具体的な数値(売上○○%向上、契約件数○○件を達成など)で表せる結果を根拠として自己PRを組み上げることをおすすめします。
具体的な数値を書くことによって面接官に成果が伝わりやすい自己PRを作り上げることができるのではないでしょうか。
転職面接における自己PRとは
- 志望者に能力があるかどうかを企業が判断する材料
就職・転職面接では自己PRと長所の区別をつけよう
自己PRと長所を混同してしまっている人は多いのではないでしょうか。実は両者は似て非なるものです。
自己PRは「転職先の業務に直接活かすことのできる自身の強み」を指し、相手目線に立って自分を売り込むものです。
一方、長所は「直接成果に結びつくかは関係なく、自身の優れている部分」のことです。
自分が考える優れている点であるため、本来は企業のことを考慮する必要はありません。
面接という場では、組織やチームにとってプラスになるものを選ぶのが無難でしょう。
自己PRを作り上げる際は、複数ある自分のアピールポイントの中から企業が求めている人物像に合わせたものを選ぶことを心がけましょう。
転職面接での自己PRと長所の違い
- 自己PR:転職先の業務に直接活かすことのできる自身の強み
- 長所:直接成果に結びつくかは関係なく、自身の優れている部分
就職・転職活動で「自己PR」の求められる場所と時間設定
「自己PRなのだから長いほうがいいだろう」と思い、長々と書き連ねている人もいるのではないでしょうか。
しかし、就職・転職活動での自己PRは、求められる時間設定があります。短い時間で自分の考えを相手に伝える練習だと思って、自己PRを完成させましょう。
就職や転職面接における自己PR(1〜2分程)
面接においては1〜2分程度で自己PRを話す機会が与えられます。
長すぎる自己PRは面接官へのアピールポイントが分散してしまい、印象に残らない場合があるため注意しましょう。
そのため、時間に制限のない面接においても、論理的かつ簡潔に1〜2分程度でまとめあげるのが好ましいです。
就職・転職面接における自己紹介を兼ねた自己PR(3分程度)
面接冒頭に面接官から自己紹介を求められた場合には、職務経歴、自己PR、志望動機を盛り込んだ自己紹介をすると効果的です。
この場合の自己PRは「○○に取り組み、○○を達成しました」といった結論だけを簡潔に3分程度にまとめて話すことを心がけましょう。
就職・転職の履歴書における自己PR(300字程度)
履歴書や職務経歴書における自己PRは、300字程度での執筆が求められます。
面接で話す内容をより簡潔にまとめ、300字程度でまとめ上げることを心がけるようにしましょう。
面接では履歴書に書いたものをベースとして質問を投げかけられる場合が多いです。そのため、あらかじめ質問を予測し回答できるよう練習をしておくといいでしょう。
転職活動での「自己PR」の必要箇所と時間設定
- 転職面接における自己PR:1〜2分
- 転職面接における自己紹介を兼ねた自己PR:3分
- 転職の履歴書・職務経歴書における自己PR:300字程度
就職・転職を成功につなげるための「自己PR」を作成する5つのポイント
自己PRの求められている時間設定をご紹介しました。時間に沿うようにいくつかの自己PRを考えておくことをおすすめします。
以下では、就職・転職を成功につなげるための「自己PR」を作成する5つのポイントをご紹介します。
時間設定だけではなく、以下のポイントを意識することで「受かる自己PR」を作り出しましょう。
ポイント1.徹底した自己分析で実績を固める
就職・転職を成功につなげるための自己PRを作成する1つ目のポイントは、徹底した自己分析で実績を固めることです。
自己PRを通して前職での経験や業績をアピールするためにも、「自己分析」は欠かせません。
上記で解説した通り、自己PRの根拠となるような前職での成果を具体的な数値で表せるように整理しておく必要があります。
加えて、「どういった目標を立てたか」「どのように達成に結び付けたか」といったプロセスの部分では、目標達成に向けた自分独自の姿勢をアピールすることができます。
他の志望者との差別化を図るためにも、目標達成の過程での自分の考えや行動にも目を向けて深堀りするようにしましょう。
転職活動での面接では、転職理由に関する質問も投げかけられるため、自己分析を通して考えを整理しておくことをおすすめします。
ポイント2.企業研究から、会社の業務内容や求める人物像を理解しておく
就職・転職を成功につなげるための自己PRを作成する2つ目のポイントは、企業研究から、会社の業務内容や求める人物像を理解しておくことです。
自己PR作成の際には、企業が求める人材像やスキルを把握しておく必要があります。
前職で華やかな業績を上げたとしても、その経験が転職先の企業の求めるものでなければ採用には繋がらないからです。
企業研究を通して、企業の事業内容や部署ごとの実際の業務内容を把握してから求める人物像に沿って自己PRを作成し、ミスマッチを防ぎましょう。
前職での経験や業績を転職先でも活かし、また転職先での将来的な目標や展望を立てるためにも、企業研究は怠らず進めることをおすすめします。
ポイント3.自己PRのアピールポイントは1つに絞る
就職・転職を成功につなげるための自己PRを作成する3つ目のポイントは、自己PRのアピールポイントは1つに絞ることです。
転職経験が複数回ある場合、自分の強みや根拠となるエピソードがいくつかある人もいるのではないでしょうか。
面接でアピールポイントを複数述べると、各アピールの印象が薄れてしまうというデメリットにもなりえます。
簡潔かつ要点がまとまっていれば網羅的なアピールとなりますが、冗長に話してしまうと悪印象につながりかねません。
自己PRは企業に対してアピールしたいポイントを厳選した上で話すよう意識しましょう。
ポイント4.理解・納得してもらいやすくなる構成を検討する
就職・転職を成功につなげるための自己PRを作成する4つ目のポイントは、理解・納得してもらいやすくなる構成を検討することです。
せっかく素晴らしい功績があっても、面接官に伝えれなければ意味がありません。面接官に伝えるためには、伝わりやすくするためには、どのような構成がいいのかを推敲する必要があります。
結論から伝えて具体例を言うのか、具体例を伝えて結論から言うのかどちらがわかりやすいのか考えてみましょう。
自分だけではわからないのであれば、友達や周りの大人に意見を聞くといいでしょう。わかりにくい言葉や言い回しなどを指摘してもらい、誰にとってもわかりやすい自己PRを作り上げましょう。
完璧な自己PRを作り上げるのは時間がかかるかもしれませんが、転職や就職で役立つこと間違いありません。
ポイント5.具体例を出して説得力を出す
就職・転職を成功につなげるための自己PRを作成する5つ目のポイントは、具体例を出して説得力を出すことです。
「私にはマネジメント能力があります」「私には新しいものを提案する力があります」のように自分の能力だけを相手に伝えても信憑性がありません。
また、能力だけ持っていても使用経験を紹介しないと、「宝の持ち腐れ」だと思われる可能性があります。
自分の能力に信憑性を持たせるためにも、どのように使用してどのような結果を出したのかを伝える必要があります。
転職で自己PRを考える際のポイント
- 自己分析を徹底し、前職での業績を固める
- 企業研究を通して、会社の業務内容や求める人材像を理解する
- 自己PRポイントは1つに絞る
- 理解・納得してもらいやすくなる構成を検討する
- 具体例を出して説得力を出す
就職・転職面接で活用したい自己PRの構成
自己PRを作り出す際のポイントをご紹介しました。自己PRを作り出すだけでも大変なのに、気をつけることが多すぎると頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。
以下では、自己PRを作りやすいように就職・転職面接で活用したい自己PRの構成をご紹介します。どのような構成が一般的に使われているのかを知り、自分の自己PRをさらにいいものにしてみてはいかがでしょうか。
就職・転職面接での効果的な自己PRの構成
基本的に自己PRでは、最初にアピールポイント(結論)を端的に述べ、その根拠となる過去の実績やエピソードを述べる、といった構成になります。
どういった意図を持ち話しているのかを面接官に理解してもらうためにも、必ず最初の段階で結論に触れるようにしましょう。
履歴書の場合、字数制限があるためどうまとめるか悩むところではないでしょうか。転職先の企業での活躍や将来的な展望まで盛り込むと自己PRの完成度は高くなります。
字数に余裕がある場合は必ず将来的展望も文章に盛り込むようにしましょう。
自己PRの構成要素
- アピールポイント(抽象度の高い言葉は避ける)を具体的に抽出する
- アピールを裏付けるような前職での実績・エピソード
- これまでの経験を志望企業でどう活かすか、転職先での目標など
就職・転職面接での自己PRを含んだ自己紹介の構成
面接の冒頭で面接官から自己紹介を求められた場合、職務経歴・自己PR・志望動機を交えた自己紹介を述べるのが望ましいとされます。
文字数にして800文字程度の自己紹介を組み立てておくと面接の際にも焦らずに自己PRを言うことができます。効果的な構成は以下の通りです。
自己紹介の構成
- 挨拶:名前、面接官に対する謝辞
- 職務経歴:前職での職務内容や精力的に取り組んできた業務について述べる
- 自己PR:前職での定量的な実績や自身の強みを述べる
- 志望動機:簡潔に志望動機と過去の経験を踏まえた転職先への貢献意欲を述べる
- 終わりの挨拶:簡単な締めの挨拶
自己紹介の中に盛り込まれる自己PRの構成を変化させる必要はなく、始めに一言でアピールポイントを述べましょう。
自己PRを裏付ける実績を具体的にかつわかりやすく伝えられるよう、事前にしっかりと整理しておくことをおすすめします。
会社で活躍していることがイメージできる自己PRを作成しよう
- 就職・転職面接での自己PRは、志望者に能力があるかの企業の判断材料
- 自己PRのアピールポイントは1つに絞る
- 理解・納得してもらいやすくなる構成を考え抜く
転職活動における自己PRは、企業側が「自社で活躍できるか」「その人の長所が業務において役に立つか」を判断するための材料となります。
そのため、常に採用者の目線に立ちながら、志望企業に合致した自己PRを作成する必要があることを忘れないでおきましょう。
上記の効果的な自己PR作成に必要な要素・構成を意識しながら、履歴書の作成や面接に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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