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VR型オンラインゲームの世界が映画に!1980年代ネタ満載のスピルバーグ作品「レディ・プレイヤー1」

清藤秀人

2018/04/12(最終更新日:2018/04/12)


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 去る3月11日にアメリカのオースティンで開催された世界最大のクリエイティブ・ビジネス・フェスティバル、サウス・バイ・サウスウエスト、略してSXSWでお披露目された際、来場者たちから熱狂的に支持された話題のVR映画がある。

 日米の1980年代“オタクカルチャー”から多大な影響を受けたというゲーム小説作家、アーネスト・クラインが2011年に発表した原作「ゲームウォーズ」を、巨匠スティーヴン・スピルバーグが映画化した「レディ・プレイヤー1」だ。

監督は今年71歳のスティーヴン・スピルバーグ

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 2014年には日本語訳版が刊行され、世界中で愛読されている原作が持つ高い知名度、劇中の多くが近未来のVR型オンラインゲーム内で展開する空間設定の面白さ、そして、そんな世界を今年71歳になるスピルバーグが映像化すること、等々、映画公開前から作品に対する期待値は半端なかった。

 そして、3月28日に全米公開されると、期待通り、否、期待以上に過去10年間のスピルバーグ監督作中、何と第1位のスタートダッシュを記録。そこで、日本公開も間近に迫ったこの映画の見どころをU-NOTEユーザーにいち早くお届けしよう。

最大のポイントはクロスオーバー?

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 まずは、最大のポイントであるクロスオーバー作品としての魅力だ。クロスオーバーとは、異なる作品に登場するキャラクターや舞台設定、世界観が1つの作品に登場することを意味する。

 例としては、日本が誇る伝説の怪獣映画「キングコング対ゴジラ」(1962年)「フレディVSジェイソン」(2003年)「エイリアンVSプレデター」(2004年)「LEGO ムービー」(2014年・バットマンやスーパーマンのレゴが競演)などが挙げられる。

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「レディ・プレイヤー1」のクロスオーバーぶりは物凄い。2045年の近未来社会で若者たちが興じるVR世界"オアシス"を開発した大富豪が死去し、“オアシス”の隠された3つの謎を解いた者にのみ莫大な遺産とゲームの運営権が譲渡されることになる。

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 そこで、17歳の青年ウェイドをメインに、ゲームユーザーたちによる謎解きと雌雄を決するバトルが展開する中、次々と登場するのが懐かしい'80年代カルチャーと、原作に沿って現れるジャパンカルチャーの数々だ。

 その中のいくつかをこっそり紹介すると……。

 デロリアン、ナイトライダー、バットマン、アイアン・ジャイアント、AKIRA、ストリートファイター、機動戦士ガンダムなど。

 また、ゲーム中に流れる'80年代サウンドも、オープニングを派手に盛り上げるヴァン・ヘイレンの“JUMP”を始め、ビージーズの“ステイン・アライブ”、アー・ハの“テイク・オン・ミー”などと、超盛りだくさん。

 オンタイムでは勿論、観た後も友達同士でネタの確認をしながら2度、3度盛り上がれることは確実。特に、1980年代の映画や音楽をリアルで知っている、またはその時代に造詣が深い人たちにとって、本作はまさに至福のひととき。世代間のクロスオーバーもあり得るだろう。

VR空間のリアルな映像はあの工房が担当

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 映画の冒頭で現実からVRにジャンプする時の高揚感、VR内の先進的ビジュアルは、ハリウッド最高峰のVFX工房、インダストリアル・ライト&マジックが担当。同社は今年最大のメガヒット作「ブラックパンサー」や「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」(4月27日公開)、そして「ジュラシック・ワールド/炎の王国」(全米6月22日、日本は7月13日公開)など、視覚効果が命でもあるイベントムービーの特撮を請け負っている。

 何よりも、ゲームユーザーの夢を映画で共有しようとする監督スピルバーグの脳年齢の若さには感服する。本人はこの映画の撮影について、機械仕掛けのサメと格闘した「ジョーズ」(1975年)より、そして、ノルマンディ上陸作戦を画面に再現した「プライベート・ライアン」(1998年)よりも、さらに過酷だったとコメントしているが。

 いずれにせよ、ゲーム開始は4月20日。オタクネタ満載のVR世界へ、いざ!!

【作品情報】
「レディ・プレイヤー1」
4月20日(金) 全国ロードショー3D/2D/IMAX3D/4D
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式HP:https://wwws.warnerbros.co.jp/readyplayerone/
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