中国メーカーのOPPOが、最新モデルの「R11s」を引っさげ、日本に上陸した。
日本のユーザーは耳にしたことないメーカーかもしれないが、OPPOは世界シェア第4位のメーカー。東南アジアや中国などのアジア圏に絞ったシェアでは1位と、特にこの地域で強いことが分かる。
東南アジアに限ってみれば、サムスンやアップルはもちろん、同じ中国メーカーとして成長著しいファーウェイをも超えている。
世界4位アジア1位のOPPOが日本上陸
OPPOがスマートフォン事業に参入したのは2012年。そこから約6年で、飛躍的な成長を遂げ、グローバルでのシェアを急上昇させている。
フラッグシップのRシリーズは「カメラフォン」と銘打つほど撮影機能に力を入れており、2012年にはビューティーモード、2013年には回転式のカメラなど、他メーカーにはない機能を続々と取り入れてきた。
リアルな店舗展開や、積極的なプロモーション戦略が相まって、アジア圏では“若者向けのスマホ”として地位を確立。オーストラリアやニュージーランドといった先進国にも徐々に進出しており、満を持して日本への進出を果たした。
日本では、まずSIMフリースマホとしてR11sを家電量販店で販売。大手キャリアへの納入も目指す。
カメラ機能に注目し、いち早く最新機能を盛り込んできたカメラ機能に注力するシリーズだけに、R11sにも独自の機能が搭載されている。背面に搭載されたデュアルカメラがそれだ。
他社と異なるのは、2つのカメラの役割。一般的なデュアルカメラは、標準と望遠や、標準と広角といったように、画角の異なる2つのレンズを切り替えられることが多い。ファーウェイのように、解像度の高いモノクロセンサーと、それに色をつけるためのカラーセンサーを搭載するメーカーもある。
一方のR11sは、「昼用」と「夜用」の2つを搭載するのが他社にないユニークなポイント。昼用は1600万画素で、デュアルピクセルAFなどに対応。
対する夜用は2000万画素で、4つの画素を1つに合成して感度を上げることができる。明るさに応じて、2つのカメラを自動的に切り替えられるのが、R11sのデュアルカメラというわけだ。
R11sの背面には「昼用」「夜用」2つのカメラを搭載インカメラも2000万画素と画素数が高く、OPPOが得意とするビューティモードも搭載する。ユーザーの顔をパーツごとに分けて、トータルで200万通りの補正をかけるため、自撮りが自然にかつきれいに仕上がる。
2012年にいち早くセルフィーに着目してビューティモードを搭載し、セルフィー熱の高いアジアで受け入れられてきただけに、仕上がりの良さは折り紙つきだ。
R11sで日本上陸を果たしたOPPOだが、SIMフリー市場では、価格の高さがネックになるかもしれない。Rシリーズは同社のフラッグシップなだけに、R11sも値段は税込みで6万円を超える。
3万円前後の端末が主流のSIMフリースマホ市場では、率直にいって高く感じられる。SIMフリースマホ市場でも、徐々にハイエンドモデルが増えているが、各社とも販売数を稼ぐのは廉価モデル。どちらかといえば、ハイエンドモデルはブランドイメージ作りの色合いが濃い。
そのため、OPPOが日本でシェアを上げるには、端末のバリエーションも必要になりそうだ。
また、日本はキャリア市場が強く、SIMフリースマホもMVNOが独自の販路を持つ。セット販売で割引を提供するMVNOも増えているため、SIMフリーとはいえ、キャリアとの協調は欠かせない。R11sを取り扱うのは、現状、家電量販店のみとなるため、販路の拡大も急務になりそうだ。
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