前回の記事では、ベストセラー伝記「スティーブ・ジョブズ」の著者、ウォルター・アイザックソン氏がスティーブ・ジョブズ氏から学んだ教訓を3つ語った。
内容をおさらいをすると、以下の通り。
前編のおさらい
- 細部の美しさまでこだわる
- 徹底的にシンプルにする
- 物事がうまく運んでいても、現状に満足しない
引き続き今回も、アイザックソン氏がジョブズ氏から得たさらなる教訓を紹介する
なお、このインタビュー映像は前回同様WOBI社による提供。WOBI社は新たなビジネスアイデアを世に出すプラットフォームである。
「あきらめずに、情熱を注ぐ」
アイザックソン氏:スティーブ・ジョブズから学べる次の教訓は、情熱を持つこと。物事がうまくいかないとき、彼はそれを自分の意思次第で変えられると信じました。
彼は初期のMacintoshの起動時間を縮めるように、部下を励まし続けました。「無理ですよ」とエンジニアに言われたあとでさえ、「恐れないで。君ならできる」と背中を押します。
ときにスティーブは、人をいらだたせました。ときに、同僚や部下を業務から脱線させたのです。
しかし、スティーブはいつも到達可能な未開の境地へ彼らを連れて行こうとしていました。
「利益よりも製品の質が優先」
アイザックソン氏:近道をして、より多くの利益を得ることはいつだってできます。コストを削減したり、妥協したり、デザインの美しさを中途半端にしたりすれば。
しかし、スティーブ・ジョブズは「利益を追求すれば、世界一の商品はつくれない。でも世界一の商品を追求すれば、利益は自然に追従する」としばしば言いました。
スティーブが初期のiMacに取っ手を欲していたときがありました。iMacの持ち運びに取っ手を使えるわけなんてないのに、ですよ。彼は親しみやすい外見を求めたのです。
周りの人々が「コストが上がりますよ」と言っても、「上等。コストを増やそう。本当にすばらしい製品をつくりたいからね」と答えました。
「フォーカスグループの言いなりになってはならない」
アイザックソン氏:エンジニアたちがMacを開発しているとき、彼らは「顧客の意見を聞くために、フォーカスグループ(市場調査のために抽出された消費者たち)が必要ではないでしょうか」とスティーブに聞きました。
それに対して彼は「顧客に製品を見せるまで、いったいどうやって彼らが要望を知るんだい」と返答。ヘンリー・フォードの言葉「顧客の要望を聞いたら、彼らはより足の速い馬が欲しい、と答えるだろう(つまり、顧客要望から革新的なアイデアは生み出せない)」を彼は引用しました。
最終的に彼のフレーズは「書かれる前のページを読めなければならない。物事が行く先を知らなければならない」になります。
このような直感を彼は持っていました。
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