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石野純也のモバイル活用術:最新SIMフリースマホ、コスパ優秀モデルをピックアップ

石野純也

2017/12/26(最終更新日:2017/12/26)


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 「格安スマホ」という名前で一気に広がったMVNOだが、この市場が拡大するのに伴い、SIMフリースマートフォンの販売台数も徐々に増している。

 調査会社のMM総研によると、2017年上半期のスマホ出荷台数は全体で1373.6万台。その内、144.6万台がSIMフリースマホで、前年同期比、20.4%の成長を遂げた。

 人気が高いのは、3万円前後のスマホだ。大手キャリアとは異なり、MVNOでは端末を値引く「購入補助」が出ないケースが多い。そのため、素の価格が、大手キャリアの実質価格程度に抑えられている、ミドルレンジの端末がボリュームゾーンとなる。

SIMフリースマホのシェアは徐々に拡大中

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UQ mobileやワイモバイルを足すと、全体の10%を超えている(MM総研調べ)

ファーウェイ:P10 lite

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バランスのよさが評価され、大ヒットを記録した「P10 lite」

 実際、SIMフリースマホ市場を見渡すと、ファーウェイのシェアが高いが、売れ筋になっているのは、フラッグシップモデルの「P10」や「Mate 10 Pro」ではなく、ミドルレンジの「P10 lite」だ。

 同モデルは、スマホ全体でiPhoneを抜き、販売ランキングで1位を獲得するなど、MVNO利用者がこぞって選ぶ端末になっている。

 また、SIMフリー市場で22.7%を取り、シェア2位につけるASUSも、MVNO向けに、一部のスペックを落とした「ZenFone 4」を発売した。

 ZenFone 4はデュアルカメラを搭載したミドルレンジ上位のスマホだったが、メモリ(RAM)が6GB積まれているなど、一部のスペックではハイエンドに引けを取らないモデルだった。一方で価格が5万円台半ばと、ボリュームゾーンではなくなってしまったため、あえて機能を抑え、4万円台を実現したというわけだ。

 このように、ミドルレンジに人気が集中するSIMフリースマホだが、コスパという観点で見ると、売れ筋を買うのが正解とは限らない。値段以上に、高い性能を誇る端末も存在するのだ。大手キャリアのスマホとは異なり、規模感の小さいSIMフリースマホは宣伝展開にも限界があるため、“隠れた名機“も生まれやすい。

ファーウェイ:honor 9

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群を抜くコストパフォーマンスが魅力の「honor 9」

  コストパフォーマンスの高さという点では、やはりファーウェイの「honor 9」が群を抜いており、オススメできる。同モデルは5万円台だが、楽天モバイルやOCNモバイルONE、IIJmioなどのMVNOが取り扱っており、割引を適用すると、3万円台前半にまで値段は下がる。

 3万円台というといわゆるミドルレジン相当の価格だが、性能はハイエンドモデルにひけを取らないのが、honor 9の魅力だ。

 チップセットには、ファーウェイのフラッグシップモデル「P10」と同じ、「Kirin 960」を採用。5.15インチのフルHDディスプレイに、2000万画素+1200万画素のデュアルカメラを搭載するなど、フラッグシップモデル並みの機能を備えている。honorは、販路を絞って低価格路線を打ち出したシリーズ。ミドルレンジモデル並みの値段で、ハイエンドが手に入るというわけだ。

シャープ:AQUOS sense lite

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3万円前後ながら、おサイフケータイまで備える「AQUOS sense lite」。写真はベースモデルの「AQUOS sense」

 おサイフケータイや省電力に定評のあるIGZO液晶を搭載しながら、3万円前後に価格を抑えてきた「AQUOS sense lite」も、隠れた名機といえるかもしれない。

 ベースとなるAQUOS senseはNTTドコモやauも取り扱っており、シャープが普及を見すえた戦略モデル。おサイフケータイ以外では、防水・防塵に対応しているのも、日本市場に合わせた取り組みと言える。この価格帯で、おサイフケータイや防水・防塵に対応している点は、高く評価できる。

モトローラ:Moto G5s Plus

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デュアルカメラ搭載で、au系ネットワークにも対応した「Moto G5s Plus」

 3万円台という点だと、モトローラの「Moto G5s Plus」もコストパフォーマンスに優れたモデルだ。この価格帯でも、デュアルカメラを搭載しており、ディスプレイもフルHDで解像感が高い。

 au VoLTEにも対応しているため、UQ mobileやmineoなど、au系のMVNOでも利用できるのがうれしいポイントだ。

Wiko:VIEW

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「Wiko VIEW」なら、人気の縦長ディスプレイが2万円台後半で手に入る

 2万円台後半と安価ながら、ハイエンドスマホでトレンドとなっている18:9の縦長ディスプレイを搭載した端末が手に入るという点では、フランスの新興メーカーWikoが開発した、「VIEW」にも注目しておきたい。

 チップセットはSnapdragon 425でやや非力だが、こちらもau VoLTEに対応。セルフィー用に、メインカメラより画素数の高い1600万画素のインカメラを搭載するなど、個性も十分だ。

 SIMフリースマホというと、ファーウェイやASUSの主力モデルに注目しがちだが、実は幅広いメーカーが参入しており、値段以上に価値のあるモデルも少なくない。

 もちろん、ここで挙げたモデルはあくまで一例。実際に購入する際には、横並びで見られる家電量販店などで、じっくり比較検討することをオススメしたい。


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