勉強、語学、スピーチ、スポーツ、音楽――どんなスキルでも、始めれば極めたくなるもの。しかし、多くの偉人や名人が証明してきたように、あるスキルが熟達するまでには、莫大な時間を要する。
ゆえに、いかに効率的に練習するかが肝になってくるのだ。
アニー・ボスラー氏はこれまでにダフトパンクなど、多くのメジャーアーティストらとコラボしてきたホルン奏者。Peak Performance Training Schoolで講師を勤めるドン・グリーン氏は、名門ジュリアード音楽院などで教鞭を執った経験もある。
そんなアニー・ボスラー氏とドン・グリーン氏が今回TED映像にて『あらゆる物事を効果的に練習するコツ』を説明した。
『あらゆる物事を効果的に練習するコツ』
※2:05~4:49より抜粋
スキルを熟練するために必要な時間、日数、年数を数値化しようとする試みは多くの理論で行われています。いまだに正確な時間は割り出されていませんが、熟達に必要なのは単純な練習量でないことは誰もが知っています。
練習のクオリティや効果も大事。
効果的な練習とは、一貫性があり、猛烈に焦点を絞っていて、現時点の技能の最先端や苦手な点を対象に行われているものを指します。
では、効果的な練習が肝であるのなら、練習時間を最大限活かすにはどうしたらいいのでしょうか?
これらのコツを試してみてください。
効果的な練習のコツ
目前のタスクに集中しましょう。コンピューターやテレビの電源を切り、携帯電話を機内モードにすることで、気を散らすものを最小化できます。
ある研究は、勉強する学生たちを260名を観察しました。平均すると、学生たちがタスクを連続して続けることができるのは、たったの6分。
ノートパソコンとスマートフォン、特にFacebookが注意散漫のほとんどの原因です。
最初はゆっくり、スローモーションで練習しましょう。
動きが正しかろうと、間違えていようと、筋肉の協調は反復によって仕上がります。質のいい反復練習のスピードを徐々に上昇させれば、適切に動ける可能性が上がるのです。
次に、決められた休憩をはさんで反復練習をしましょう。これは、一流のパフォーマーの間で一般的な練習習慣です。
ある研究は多くのトップアスリート、ミュージシャン、ダンサーたちが彼らの技能に関わるアクティビティに週50〜60時間費やしていることを示しました。彼らの多くは効果的な練習時間を時間制限が設けられた日々の練習メニューに振り分けています。
そして最後に、明瞭なイメージを持ち、練習を脳内再生しましょう。驚いたことに、複数の研究が、一度身体の動作が定着すればイメージトレーニングのみで上達可能であることを示唆しました。
ある研究では、144名のバスケットボール選手が2つのグループに分けられました。片手のフリースローを肉体的に練習したのはグループA。グループBは脳内のみで練習。
2週間にわたる実験の最終日にテストをした結果、どちらのグループの中級選手も、上級選手もほぼ同じくらい上達していました。
効果的な練習の4ヵ条!
- 目前のタスクに集中する
- 最初のうちはゆっくりと、質のいい反復練習をする
- 練習時間を分担する
- 鮮明なイメージで練習を脳内再生する
最後に
科学者が我々の脳の謎を解明するにつれ、効果的な練習への理解は深まるばかりです。
今のところ、効果的な練習は個人の限界を超えて更なる高みに達し、潜在能力を最大限に引き出す一番の方法なのです。
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