ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。
『堀江貴文のQ&A「あたりまえが出来てない!?」〜vol.885〜』では、「マンガトリガー」など漫画に関わるビジネスを積極的に展開するホリエモンが漫画業界の問題点をズバリ指摘。
今回取り上げたのは、「最近はcomico、マンガボックス、マンガ読破、GANMA等、無料でマンガを読めるアプリが急増していますが、彼らは一体どのようにマネタイズしているのでしょうか。
単行本を売るなど、結局既存の出版社とやってる事も変わらないと思うのですが、アプリならではのイノベーションやマネタイズについて堀江さんならどのように展開しますか?」という質問。
ホリエモン「ネットマーケティングで当たり前のことを出版社は全くやっていないんだよね」
ホリエモンは「アプリならではの取り組みといえば、紙では制限があるカラー化があるね。あと、漫画家にファンを紐づける試みも可能。人気漫画家でファンのピラミッドを作り、上にいくに従って課金額が増える感じだね。
例えば実際に会えるとか原画をもらえるとか、サロン的な動きも可能だろうね。
いまは出版社がデータを全然紐付けしていないし、雑誌が全く売れていないので、人気漫画家の新刊を知るすべがないんだよね。そういう取り組みを『マンガ新聞』という会社でやっていくよ」と回答。
最近多かった漫画アプリは結局単行本を売るという意味で既存の出版社と変わらないのでは? と尋ねた今回の質問。これに対してホリエモンは、カラー原稿の掲載や漫画家とファンのサロン的な接続など、アプリならではの取り組みをかなり詳細に解説している。
「マンガトリガー」「HONZ」「マンガ新聞」など、漫画に関する取り組みにかなり積極的なホリエモンが提唱するのは、「ネットマーケティングでは当たり前の手法を出版社は全くやっていない!」ということ。
例えばホリエモンは、今回のゲストで『東京タラレバ娘』『海月姫』などで有名な漫画家の東村アキコ氏のファンらしいが、それでも彼女の新連載を知る機会はほとんどないというのだ。
ホリエモン「マンガトリガーで勧められる作品は悉くヒットするんだよね」
雑誌ではなく単行本派のホリエモンは好きな作家の新連載を、漫画に詳しい知人から紹介されることで初めて知るということもしばしばあるのだとか。
端的にいえば、これは販売側の告知が適切な層に全く届いていないということ。単行本派の人が新連載を知る機会があれば、雑誌を手に取ることだってあるだろう。
漫画の世界では未だに目利きの口コミで情報が共有されているという見解には、東村氏もかなり納得。
出版社がそもそもどのような読者がどのような状態で作品を読んでいるのかを把握していないからこのような事態が起こっているというのが、ホリエモンの見解だ。
そこでマンガトリガーでは、作品読者の年齢層や性別はもちろん、読んでいる時間や一度にどれだけの作品を読んでいるかなどまで、仔細にデータを集めている。
ネットの世界では当たり前に行われている手法だが、これをきちんとやることで作品ごとにどんな層にどのような情報を届ければいいかがはっきりしてくるのだ。
ホリエモンもマンガトリガー作品のレビューを頼まれることが多いらしいが、その際に渡される作品が彼の中で悉く大ヒット。これもデータを活用したレコメンド機能の賜物だ。
また、マンガトリガーではこうしたデータを活かして「落ち込んだ時に読みたい作品」など、感情・シチュエーションごとのキュレーションなども始めている。アプリならではの手法によって、これまでとは全く違った形で作品に手を出すことも増えるのかもしれない。
ホリエモンが漫画業界について語った『堀江貴文のQ&A「あたりまえが出来てない!?」〜vol.885〜』。動画が観たい方はコチラからどうぞ!
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