ブーツの中でも、履きやすさ&履き回しのしやすさ抜群の“サイドゴアブーツ”。
メンズファッションの定番アイテムでもサイドゴアブーツは、いざ新調しよう!と思うと「どのブランドで買おう?」と悩んでしまうアイテムでもある。
かっこよくて上品なサイドゴアブーツを揃えるブランドと、サイドゴアブーツを使った秋冬の着こなしをチェックして、自分にぴったりな一足に出会おう。
意外と知らない「サイドゴアブーツ」のディテール知識
秋冬ブーツとしてすでにサイドゴアブーツを持っている人も多いだろう。
しかし、意外と知らないのが、サイドゴアブーツのディテールに関することだ。
サイドゴアブーツの「ゴア」=伸び縮みする生地
サイドゴアブーツ、という名前を初めて聞いた時「ゴアって何?」と思った人もいるのでは?
「ゴア」は、伸縮性のあるゴム布のこと。そのゴアを靴の両側面に配したのが「サイドゴアシューズ」だ。
両側面に伸縮性のあるゴム布を使い、脱ぎ履きがしやすく足にしっかりフィットする作りのサイドゴアブーツ。
サイドゴアブーツの魅力の1つでもある“履きやすさ”は「ゴア」によって手に入れたものなのだ。
幕末志士も愛用した「サイドゴアブーツ」の歴史
紐なしのスリッポンタイプのブーツとして履けるショートブーツ、サイドゴアブーツ。
現代ファッションでも秋冬の定番とされるサイドゴアブーツは、実はストーリーのあるシューズなのだ。
最初に作られたのは1830年代。イギリスのヴィクトリア女王のために作られたのが始まりだった。
格調高いブーツのルックスを保ちながら、履きやすさを向上させたブーツは19世紀〜20世紀初頭にかけてアメリカ紳士の間で流行。
日本にも輸入されて、幕末志士の坂本龍馬もサイドゴアブーツを履いていたとされている。
世界に広まったのはイギリスの有名アーティストたちから!
1960年代にはThe BeatlesやThe Rolling Stonesのメンバーなど、ロンドンのチェルシー地区で活躍していたアーティストがこぞって愛用していたことから「チェルシーブーツ」の愛称で世界中で大流行した。
今でも愛され続けている「サイドゴアブーツ」には、歴史ストーリーが詰まっていたのだ。
一生モノが手に入る。サイドゴアブーツのおすすめブランド5選
ジーンズのように、毎日でもコーディネートに入れたいくらいヘビーユースするものは多少値が張ってもいいものを買ったほうがいい。
秋冬シーズン、毎日履きたくなるような一生モノのサイドゴアブーツが手に入るブランドたちを見てみよう。
SANDERS(サンダース)
1873年、イングランド中東部に位置するノーサンプトンで設立されたブランド「SANDERS(サンダース)」。
靴の聖地で誕生したサンダースは、130年以上もの歴史をもつ老舗ブランドとしてファッション好きたちから長く愛されている。
品質管理の国際規格「IS09002」を取得しているほど、素材と製法にこだわり抜いた同ブランド。
イギリス国防総省で使用されるレザーシューズを提供するなど、その品質の高さは言わずともがな伝わるレベルだ。
CROCKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)
サンダースと同じく、イギリスの靴の聖地であるノーザンプトンにて誕生したブランド「CROCKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)」。
1879年に設立された同ブランドは、木型の種類を世界中で最も多く保有している靴メーカーとして知られている。
数多くの木型があってこその豊富なデザインは、同ブランドならではのもの。
大ヒット映画『007 スカイフォール』で、ボンド役のダニエル・クレイグが着用したともいわれており、大人の男に相応しいシューズが揃っているブランドなのだ。
Blundstone(ブランドストーン)
サイドゴア発祥の地であるイギリスブランドのサイドゴアブーツもいいが、オーストラリアの老舗ブランド「Blundstone(ブランドストーン)」も見逃せない。
1870年、オーストラリアのタスマニア島で設立された同ブランドの定番は「全天候型のサイドゴアブーツ」。
通常ならアッパーとソール部分から水が侵入してしまうサイドゴアブーツだが、ブランドストーンのブーツはしっかり防いでくれる。
防水性にも優れていて、それでいて軽くて歩きやすい構造で、フェスやキャンプ好きの間でも高い人気を誇っている。
BUTTERO(ブッテロ)
1974年にイタリアで創業したレザーシューズブランド「BUTTERO(ブッテロ)」。
オリーブ畑やぶどう畑が広がるイタリアの丘陵地帯、トスカーナ州にあるスタッピアという町に本社を構える同ブランド。
カジュアルブーツが得意なブッテロのサイドゴアブーツでは、シャープなフォルムが魅力的な「OPERA」が特に人気。
OPERAには日本限定モデルも登場しているので、カジュアルスタイルにヘビーユースしたい方はぜひチェックしておきたい。
Dr.Martens(ドクターマーチン)
言わずと知れた1945年設立の老舗ブランド「Dr.Martens(ドクターマーチン)」。
第二次世界大戦で兵役に従事していたクラウス・マルテンス博士が発明した「エアクッションソール」を使い、大学時代の友人と軍事用品の原材料を活用した独自の靴を生産したことに端を発した同ブランド。
発売から半世紀経った今なお売れ続けているロングセラー「1460」があるなど、ファンから絶大な支持を得ているのがドクターマーチンなのだ。
弾むような履き心地が特徴の同ブランドのチェルシーブーツは、カジュアルスタイルとの相性が抜群。
黒スキニー×ブーツのスタイリングが好きな方は要注目のブランドだ。
サイドゴアブーツでつくる秋冬の最旬スタイル
定番シューズとはいえ、旬のスタイルは日々アップデートされていくもの。
どんなスタイルにも合うサイドゴアブーツを、旬な秋冬スタイルに取り入れているコーディネートをチェックしよう。
やっぱり外さない。大人のオールブラックコーデ
艶のあるサイドゴアブーツは、シックなスタイルの強い味方。
秋冬の定番の着まわし術「オールブラック」だって、お手の物だ。
ロングコートで紳士的なスタイルにすれば、シューズの歴史を纏った雰囲気に。
細身パンツでつくる、ジャケパン×サイドゴアブーツ
サイドゴアブーツをジャケパンスタイルに合わせるときは、細身のスキニーパンツなどがおすすめ。
ブーツのフォルムと相まって、脚のラインをすらりときれいに見せてくれる。
ジャケットの中にタートルネックのニットを合わせた大人スタイルも、サイドゴアブーツでワンランク上の装いに。
流行のラインパンツをきれいに穿きこなす
一見するとコーディネートが難しそうな流行アイテム「ラインパンツ」も、サイドゴアブーツなら問題なし。
モードっぽいジャケットを上に羽織り、足元をサイドゴアブーツでかっちりまとめれば、小粋な旬コーデに仕上がる。
美しい佇まいを叶えてくれる秋冬の定番シューズ「サイドゴアブーツ」。
自分にとって、最高の一足と出会うためにしっかりと予習をしてから週末のショッピングに出かけよう。
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