結婚や住宅購入、保険契約など、歳を重ねるにつれて人生の転機を迎えるタイミングが待ち受けている。どれも社会的な信用を必要とする契約ゆえに、手ぬかりなく行いたいものだ。
そしてその際に必要となるのが実印である。実印とは通常の印鑑と異なり法的な効力を持つ重要なものだ。
今回は実印が果たす役割と、作成にあたっての留意点を説明する。
実印は重大な契約を交わすときに大切なもの
実印が必要となるタイミングは、自動車や不動産の購入、住宅ローンの契約、土地の譲渡などの法的な契約や取引だ。実印の捺印によって、「責任を持ってこの契約を結ぶのはこの私です」という社会的信用を得ることができる。
そのため、通常の認印と異なり、実印は1人1本しか持てないので慎重に取り扱う必要がある。同様のことが実印の作成においても言えるだろう。次項では実印を作るうえで注意すべき点を説明する。
市区町村の役場で登録する必要がある
通常の認印の場合、印鑑を購入した時点で自分のものになるが、実印の場合は事情が異なる。実印を作成して「これが私の実印です」と思うだけでは実印にはならない。
居住する市区町村で実印登録を行う必要がある。なお、実印登録にかかる時間は1時間程度。時間があるときに窓口で登録しておこう。
「容易に複製されないこと」が実印作成のポイント
法的な効力を持ち、かつ1人につき1本までしか所有できない実印の作成は、慎重に行おう。
もちろん文具店等で販売している三文印でも実印として市区町村に登録できる。しかし、大量生産される三文印の場合、複製可能であるがゆえに大きなリスクを伴うことを留めておきたい。
そのため、実印は信頼できる印章専門店で作成を注文したほうがベターだ。作成方法はさまざまだが、手彫りや機械で彫ったあと手で仕上げる「手仕上げ」は、複製のリスクを激減できる。
また、実店舗に赴かなくても「ハンコヤドットコム」や「印鑑の匠ドットコム」などのWebサイトで実印の発注ができる。
それらを踏まえれば、実印が不要な段階で目的なく作成するよりも、実印が必要となったタイミングでの作成が賢明だろう。
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