文部科学省などの府省庁が主催する「こども霞が関見学デー」が8月2日~3日に開催された。
このイベントは、25の府省庁などが連携して、業務説明や省内の見学などを行うことで、親子の触れ合いを深め、社会を知る体験活動の場を提供し、各府省庁の施策に対する理解を深めてもらうことを目的としている。
文部科学省では「タブレットを使ってプログラミングを体験してみよう!」と題したワークショップを開催し、夏休みを利用して同省を訪れた子どもたちが多数参加した。
iPadでSwiftを楽しみながら学習
今回のワークショップでは、iPadを使ってプログラミング学習アプリ「Swift Playgrounds」で、プログラミングを楽しみながら学べるプログラムが行われた。
iPhone向けのアプリ開発などができるプログラミング言語「Swift」をiPadで学習するのは、今年が初めてだという。
このセッションに参加したのは、小学3~5年生の男女5名。講師から簡単な説明を受け、各自に配られたiPadを操作してコマンドを入力していく。
子どもたちに出された課題は、Swiftのコマンドを使って、「Byte(バイト)」というキャラクターを動かし、宝石を集めること。
Swift Playgroundsでは難解なコードを入力する必要はなく、タップ操作で簡単にコマンドを入力できる。子どもたちはさほど迷う様子もなく、黙々と課題をこなしていた。
ゲーム感覚で楽しみながら学べる
今回のワークショップは、サイバーエージェントのグループ会社であり、全国8か所の拠点でプログラミングスクールを運営しているCA Tech Kidsが担当。
同社の代表取締役社長 上野朝大氏によると、iPadを使ってSwiftを学ぶプログラムにしたのは「iPadという広く普及したデバイスで、ゲームライクに楽しみながら本格的なプログラミングが学習できるため」だという。
会場では、同社のスクールで小学生が開発したアプリも展示されていた。これらは「App Store」で実際に配信されている。
百人一首を題材にしたものや、ランダムに出現するモンスターとクイズに答えることでバトルするゲームアプリなど、どれも小学生が作ったとは思えないほどの完成度。今回のセッションには参加していない子どもたちも熱心にゲームを楽しんでいた。
2020年の必修化で人気の習い事に
2020年にはプログラミング教育が必修化される。それを受け、最近はプログラミング学習が人気の習い事ランキングで上位に食い込んでいる。「クラスの友達がやっているから」「アプリを作ってみたい」という主体的な理由で、学習を始める子どもも増えているそうだ。
Swiftは、iPadひとつで誰でも簡単に学習できるのが魅力。子どもがプログラミングに興味を持っている場合はもちろんだが、「プログラミングを学習したいが、何から始めていいかわからない」という場合も、Swift Playgroundsが最良の入口になるだろう。
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