アイロボットジャパンは8月3日、ロボット掃除機「ルンバ」の中~低価格帯モデルをリニューアルし、Wi-Fi対応機能に対応した「ルンバ890」と「ルンバ690」を発売した。発売は8月下旬の予定だ。
今回登場した2モデルがWi-Fiに対応したことで、ハイエンドモデルの900シリーズ「ルンバ980」と「ルンバ960」も含め、ルンバはすべてのモデルがスマホで操作できるようになった。
ハイエンドモデル以外でも外出先から操作が可能に
新モデルのルンバ890は、清掃機能に「AeroForce クリーニングシステム」を採用する。ハイパワーモーターユニットにより、従来モデル「ルンバ700シリーズ」に比べ、最大5倍の吸引力を実現したという。
内蔵バッテリーの充電時間は約3時間で、通常清掃時の稼働時間は最大60分。
ルンバ690は、清掃機能に「3段階クリーニングシステム」を採用。
ベーシックな清掃機能により、ホコリや髪の毛などを掻き込み、しっかり吸引するとしている。バッテリーの仕様はルンバ 890と同じだ。
「iRobot HOME」アプリで外出先から操作
ルンバを操作するには「iRoboot HOME」というアプリを利用する。
このアプリでは、清掃の開始だけでなく、清掃関係のプッシュ通知や清掃状況の確認、スケジュールの設定、清掃履歴の確認などが行える。
最上位モデルのルンバ900シリーズには、ルンバ独自のマッピングシステム「vSLAM」により、本体のカメラとセンサーでフロア全体のマップをリアルタイムに制作可能。ルンバ自身の位置情報を把握し続けるという機能もある。
8月3日に開催された発表会では、アイロボット プロダクトマネジメント シニアダイレクター フーマン・シャヒディ氏によるデモンストレーションが行われ、ボストンの自宅の部屋に置かれたルンバを都内の会場から操作する様子を見せた。
アイロボット プロダクトマネジメント シニアダイレクター フーマン・シャヒディ氏 フーマン氏は、ハイエンドモデルである900シリーズを「未来のロボット掃除機がどうあるべきかという方向性を示した」と話した。
さらに、「高度なマッピング技術により、家の中の床全てを掃除できること、スマートフォンのアプリにより、外出先からでも操作できること、またその掃除結果について確認できること。これらの機能は多くのユーザーに支持された。そこで、今回は、その利便性をより多くのユーザーに体感いただける手段として、全ての機種をWi-Fi対応とした」とも語った。
将来的にはスマートホームを展開
今回の発表会では、アイロボットジャパン 代表執行役員社長 挽野元氏も登壇し、アイロボットが目指すスマートホームについて説明した。
アイロボットジャパン 代表執行役員社長 挽野元氏 挽野氏は、スマートハウスについて「シンプルで自動化されており、お客様が使いやすいように最適化できる」ものだと考える。
掃除機や食器洗いなどの手間がかかり、ロボットができる家事を“ゼロ時点家事”、料理の盛り付けなど、人間の感性が必要な家事を“プラス家事”と定義したうえで、「アイロボットの考えるスマートホームでは、ユーザー家のなかで快適に過ごせることを第一に目指す」と話した。
今回のルンバ全機種のWi-Fi対応を皮切りとし、将来的にはスマートホームを展開することが同社の狙いだ。
ルンバといえば高級なイメージも強く、ハイエンドモデルのルンバ980は12万5,000円、ルンバ960は8万9,870円。
それらに対し、新登場の2モデルは、ルンバ890が6万9,800円、ルンバ690が4万9,800円と、これまでよりも少し手ごろな価格帯となっている。いずれもカメラ機能は非搭載ではあるものの、初めてのルンバにはぴったりな一台といえるだろう。
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