音声共有サービスSoundCloudは、音楽好きならば誰もが知っているサービス。2013年時点で、約2億人以上のリスナー・約40万人のユーザーを持っている。
そんな大人気を誇るSoundCloudは、2人の音楽好き青年たちによって創設。彼らの名は、アレックス・ユング氏、エリック・ウォールフォース氏だ。
今回のユング氏に向けられたインタビューは、シリコンバレーの米コメディードラマ『Leap Year』が提供。彼は、「SoundCloudの誕生」と「起業家へのベストアドバイス」をする。
「仕事をやめて、考えるのもやめて、今すぐ実行しろ」
僕はアレックス、SoundCloudの創立者兼CEOだ。SoundCloudは世界一流の音声ファイル共有サービスだよ。
僕たちは、世界中の人々が音声を、ネット上で不特定多数に共有することを可能にした。例えば、僕のいとこが子どもたちの声を録音して僕に送ったりも可能に。
ユーザーには、50セントやニッキー・ミナージュ(ミュージシャン)やニューヨークのブルームバーグ(元)市長などがいるよ。
どんな音でも、共有したいならSoundCloudが力を貸すさ。
SoundCloudの誕生
2つのことが平行していたんだ。共同創設者のエリック(・ウォールフォース)と僕は、音楽制作とテクノロジーに興味を持っていたんだ。
ソーシャル・ウェブの人気が沸騰して、写真や動画、テキストを共有するサービスはあった。でも、僕たちの情熱は常に音楽にあったんだ。
それについてはよく語り合ったよ。その時ちょうど、音声ファイルの共有、コメント可能な簡易ツールが必要になる。
そこで考えて、気付いたよ。問題はそれだけではなくて、ウェブ上で音声が全体的に欠けていると。
これをどうにかしなきゃならない。それから「これしかない」と思ったんだ。
でも、実際何をしなければならないのか、見当もつかなかったよ。すべきことの1%も理解していなかったからね。
僕たちはただSoundCloudが秘めた可能性と影響力にワクワクしていただけで、実際のことをあまり考えていなかった。まったくもって計画性はなかったよ。
どちらかというと、「よし、これか。これをしなければならないんだな」という感じ。
僕たちが完全に過小評価していたのは、企業の大切さ。僕たちは開発者であって、目的は製品開発して公開するだけだった。
でもSoundCloudを一層高いレベルでやるためには、企業が必要であることを実感したんだ。企業が企業文化を作り、そこからすべてが繋がっていくんだと。
僕らはどっちもエンジニア学校にいたから、そのことを知る由もなかった。けど、とっても楽しいよ。
大切な瞬間
初期の頃、すべてのユーザーをチェックしていたんだ。ある日突然多くなって、追いつけなくなったよ。
そこで「おお、これはすごい」と思ったんだ。といっても、これはまだまだSoundCloudが小さい時だけどね。
僕らにとっての大事な瞬間は、ユーザーがSoundCloudを予想外の方法で使い始めた時だ。
最初はミュージシャンしかいなかったんだけど、突如政治家や作家、一般人のオーディオブログなどの用途で使われた。それがすごいスピードで起きていたんだ。
僕にとって、それは予想外のことだったけど、それを見た時「SoundCloudは世界中の人々に役立つツールなんだな」って思ったよ。
それはとても大切な瞬間だった。
アイデアを持つ人へのベストアドバイス
仕事をやめて、考えるのもやめて、今すぐ実行しろってことかな。それだけのことさ。
やるまではわからないし、必要なことのほとんどは、やりながら学べる。だから、最初から分析しすぎるのはやめて、飛び込もう。
もし失敗したとしたら、それはいいことだ。だって、何かを学んで、また新しいことを始めて、そっからまた学べるんだから。
起業しないなんて言うのは僕には考えられない。すごく楽しいよ。
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