証券取引アプリ「One Tap BUY」を提供するOne Tap BUYは、日本株個別銘柄の取り扱いを開始した。
One Tap BUYは2016年6月、世界的に有名なアメリカ株30銘柄からサービスを開始し、2017年2月には日本株ETF3銘柄を追加。現在のアプリダウンロード数は30万件を超えている。
日本株個別銘柄の取り扱いについては、開業当初から多くのユーザーから希望の声が上がっており、それに応じるかたちで今回、「One Tap BUY 日本株」をリリースした。
取引単位は「1000円以上、1000円単位」(銀行に置いたまま買い付ける場合は1万円単位)。取引手数料は、売り買いともに市場価格×0.5%となる。
日本を代表する大企業30社の株を1000円から購入できる
今回、選定された銘柄は30種類。トヨタ自動車や任天堂、資生堂、ソニー、ファーストリテイリングなど、東証一部上場の大企業の銘柄が揃う。
銘柄を選定する基準については、アメリカ株では、知名度を最重視し、個人投資家が自分でそのサービスを体感できる身近な企業のものが中心だったが、日本株では、若い世代でも身近であることに加え、業績の安定度も重視したという。
ファナック、キーエンス、ファーストリテイリングなど、通常の取引では数百万円程度の金額が必要になる「初心者には手が出しにくい銘柄」が揃っているのも特徴のひとつだ。
日本のフィンテック技術の頂点を目指す
記者発表会では、One Tap BUY代表取締役CEOの林和人氏から同社のビジョンや、One Tap BUYの利用動向などについてのプレゼンが行われた。
One Tap BUYは、「FinTech(フィンテック)」(※「Finance(ファイナンス)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語)と呼ばれるIT技術で、金融分野に新しいサービスを持ち込むことを目的としている。
日本のフィンテック技術の頂点を目指し、システムはすべて自社で開発。しかし、複雑なシステムのロジックや、金融アーキテクチャは、一般ユーザーには興味のない話だ。そこで、わずか3タップで株式が売買できるアプリを開発した。
こうした機能は、世界でもまだ実装している証券会社はなく、国際特許を取得済み。また、スマホから口座開設を完結できたり、グラフをなぞって売買できたりするのもOne Tap BUYの特徴のひとつだ。
全口座開設者の60%が20~30代の若い世代
サービスを開始して1年になるが、口座開設数は3万件を突破。今月には4万件を達成する見込みだという。
そして、このうちの70%が株式投資の未経験者。20~30代の若い世代が全体の60%を占めるという。
“貯蓄”に偏っている日本の個人金融資産
現在、日本には1800兆円の個人金融資産があると言われている。ただし、そのうちの52%は銀行預金だ。ほとんど金利がないまま半分以上もの金融資産が銀行預金に眠っている状態にあると言われている。
そして、株式投資は全体の8.6%に留まっており、日本では投資よりも貯蓄に偏りがちな傾向にある。政府は、貯蓄から投資へと促す政策を進めているが、なかなか根付いていないのが現状だ。
その一方で、アメリカは銀行預金が13.9%に留まり、株式が35%を超える。企業、個人投資家、経済が一体となって拡大しているというのが今のアメリカの姿といえるのではないか。
「おしゃれなランチをする感覚」で株式投資
“投資をより身近にしたい”という想いから開発したのが、1000円から日本企業の株を購入できる今回の新サービスだ。林氏はサービス開発の狙いを以下のように語った。
「ビールを一杯飲むとか、スイーツを食べるといったことを少し我慢して投資したり、おしゃれなランチをする感覚で株式投資をしてみてほしい。
また、子供のために1000円ずつ積み立てていくという使い方もできる。こうした投資ができれば、日本の貯蓄から投資へという政策も進んでいくのではないでしょうか」。
実際の売買はどうやる? 3タップでの購入を体験
One Tap BUYでの売買はどのぐらい簡単なのか。
実際の購入過程は以下の通りだ。
STEP.1 銘柄を選択
株の一覧で銘柄をタップして選択する。
STEP.2 金額を指定して「買う」をタップ
画面下部を操作して購入金額を指定。「買う」をタップする。
STEP.3 内容を確認して購入
買付金額や価格、株数などを確認したら「買う」をタップ。
購入完了
購入手続きが済むとこの画面が表示される。購入するための操作はとても簡単だ。
「ポートフォリオ」からも購入可能
なお、「ポートフォリオ」では銘柄ごとのグラフの大きさを調整して、売買する金額を決めることもできる。
陣内智則さん、鈴木福くんも登場
発表会にはゲストとして、お笑い芸人の陣内智則さん、子役俳優/タレントの鈴木福くんも登壇。One Tap BUYで、実際に株を購入するデモが行われた。
株式投資の経験がなく、株の取引に対しては「ハードルが高い」という印象を持っていたという陣内さんは「カジュアルに株が買えるので、生活が変わりそう。ワンランク上の大人になれそうな気がする」と感想を述べた。
また、「今までに稼いだ額は知らない」という鈴木福くんは、「貯金をするような感覚で投資ができてすごいと思った。僕もスマホを持っているのでお母さんに相談して使ってみたい」とOne Tap BUYの使い勝手の良さをアピールした。
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