今回の“Big Think”による動画は「Web開発者への3つの耳よりなアドバイス」だ。フリード氏は、「今後伸びるであろう分野」、「何故自分のための開発はお得なのか」を説明。
「カスタマーサービスソフトウェアと採用過程に使えるツールの向上はいいアイデアだ」
今後37signalsが発展していきそうな分野はなんですか?
チケットやQ&Aに対応したりする、カスタマーサービスソフトウェアだろうね。
いい線いってる製品もあるけど、(カスタマーサービスソフトウェアは)未だに解決問題がズレている気がするから、その分野に携わりたいよ。その分野は今後伸びていくと思う。
本当に大変なのは、採用作業。仮に新しいデザイナーがほしくなったとして、求人広告を載せたとする。誇張ではなく、何百もの履歴書が送られてくるだろう。
その時点で芳しくない。僕には何百もの履歴書を見通す方法がわからないんだ。他の社員と協力するわけにもいかないしね。デザイナーに履歴書を任せるのもよくないし。
採用作業に役立つツールがほんの少ししかないことに加えて、それもひどい出来。だから、この分野も改善されるべきだ。
再発明したいけど、ウチではやらないであろう分野はスプレッドシートだね。
現在スプレッドシートを利用している人は多く見るけど、単にオフラインのことをオンラインバージョンにしたようにしか見えない。あのグリッド線が非常に簡単なことを複雑にしている。
だから僕の頭にはスプレッドシートを再開発するアイデアが浮かんでいる。でも、それは僕たちの領域外だから、やるとは思えない。
それはさておき、カスタマーサービスソフトウェアの向上と採用作業をより簡易にするツールはいいアイディアだと思っているよ。今後僕たちはそういう分野に集中したい。
そのようなアイデアは個人的な経験から着想を得ているのですか? それとも顧客からのフィードバックからですか?
僕たちはひっきりなしにフィードバックをもらっている。でもさっき言った問題というのは僕たち個人の問題から着想したものだ。
つまりこういうこと。どちらにせよ解決が必要で、周りにないから作らなければならないんだったら、製品にした方がいい。それは他の人も必要としているだろうから。
自分のために製品をつくるすばらしいことは、ある意味タダでできることだ。商品にするからね。しかし、たとえ誰も利用しなくても、自分は必要としているから価値はあるんだよ。それがすばらしいことだ。
同時にこれは顧客ニーズを予想することの難しさの理由でもある。見誤った結果誰も購入せず、自分でさえ使わないものだったら、完全なる徒労でしかないからね。
どういうわけか誰も僕たちの製品を利用しないとしても、僕たちはどちらにせよ必要としている。僕たちが使うんだから、開発するのは合理的だ。
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