近年、VR(バーチャルリアリティ)を体験できる施設が続々とオープンしている。VRゲームを体験できる施設が多いなか、唯一無二のVR体験ができるのは、池袋にある「FIRST AIRLINES」という施設だ。
2016年12月にオープンしたFIRST AIRLINESは、飛行機のファーストクラスをモチーフにした体験が楽しめる。これまでは、ニューヨーク、パリ、ローマへの海外旅行を疑似体験できたこの施設だが、新たに渡航先にハワイが加わった。
今回はハワイ州観光局と共同開発されたVR TRIPでの、ハワイへのバーチャル旅行体験のレポートをお伝えしよう。
パスポート不要の搭乗手続きからスタート
FIRST AIRLINESを利用するには、公式サイトでの搭乗予約が必要だ。1日の“フライト数”は2便で、日によって渡航先は異なる。1フライトでのファーストクラスは8席、ビジネスクラスは4席となっている。
現在はキャンペーン中のため、いずれの渡航先もファーストクラスが5,980円、ビジネススクラスが4,980円。せっかくなのでファーストクラスを体験してみるのがおすすめだ。
予約を済ませたら、当日はカウンターで氏名を告げて登場手続きを行う。手続きを終えると本物さながらのチケットを渡されるので、自分のシートに座ろう。
ファーストクラスのシートの座り心地を初体験!
機内ゾーンに入ると、そこはまるで飛行機の機内さながらの景色が! シートは、実際に海外の航空機「エアバス310」と「エアバス340」で実際に使われていた客席だそう。
シートのひじ掛け部分には各種操作ボタンが付いており、こういった部分にもリアルさを感じる。
これまでファーストクラスはおろか、ビジネスクラスにすら乗ったことがない筆者。ファーストクラスの皮張りシートに腰かけてみると……ふっかふかすぎる! しかも、このシートはフルフラットになるのだ。
大柄な筆者が座ってもまったく狭く感じず、何なら横向きで寝ることも可能だ。これだけ快適であれば、長旅であってもエコノミークラスの疲れの半分以下になるだろう。とはいえ、お値段も倍以上なので今後もなかなか乗ることはなさそうだ……。
本物さながらのアナウンスとともにいざ出発!
会場内では、搭乗クルーが出迎えてくれる。搭乗クルーは元CAから訓練を受けており、将来の“CA予備軍”の学生が多いそう。立ち振る舞いもCAさながらだ。
実際に飛行機に乗ったときに目にする“非常時の対処”のデモンストレーションや、飛行時の注意点などをアナウンスしてくれる。池袋にいるというのに、本当に飛行機に乗っている気分になってきた。
さらに、正面モニターはもちろん、客室の左右の壁には離陸時の景色が写されており、これもかなり気分が高まる。
離陸時には飛行機のエンジン音が会場内に鳴り響き、思わず耳抜きをしそうになったほどリアルだ。
機内ではハワイの観光名所をVRで体験
離陸して少し経つと、VRのヘッドセットが手元に配られた。そう、このVR機器を装着すると、渡航先であるハワイの観光名所をまとめた臨場感のある映像コンテンツが楽しめるのだ。
約10分程度で、ハワイの有名な観光地や自然にあふれた名所のアテンドは終了する。ハワイ未経験の筆者だが、VRでコンテンツを体験すると、テレビや雑誌などで目にする以上にリアルに感じた。
傍から見れば全員がVRヘッドセットを装着している様子は奇妙だが、全員が装着しているからこそ周囲の目があまり気にならないのもメリットだ。
VR終了後には、室内プロジェクションマッピングも登場! シートをフルフラットに倒して頭上の壁を見ていると、宇宙への冒険の旅が開始する。立て続けにエンタメを楽しんだ感じがするので、ここまででなかなかの満足感が得られた。
ハワイ便の機内食は「ロコモコ」と「パンケーキ」
FIRST AIRLINESの最大の楽しみが、最後に出てくる「機内食」だ。チケット代には好きなドリンク1杯、各国をテーマにしたコース料理の食事代が含まれているのである。
用意されているドリンクメニューも航空会社のものに似ており、キャッシュオンでアルコールを注文することも可能だ。
ハワイ便で最初に出てきたのはココナツカレースープ。1品ずつ搭乗クルーがサーブしてくれるだけでもファーストクラスを実感したが、きちんとお皿が温められているところにもこだわりを感じた。スープの味もお店で食べるような丁寧な仕上がりで、甘さとスパイスが上手く共存していた。
2品目は、ハワイのローカルフードでもあるロコモコ。最初、「普通っぽいな」と思いながら食べ始めたのだが、これがなかなか本格的な味付けになっている。
ハンバーグのソースには少し甘みの強いフルーツが使われており、普段食べるロコモコとは少し違うのだ。しかも、見た目以上にボリュームも満点。この時点で結構お腹がいっぱいになってきた。
そんなところにサーブされたのが、デザートのパンケーキだ。これは、西池袋や原宿などに店舗を構えるハワイアンカフェ「アロハアミーゴ」で提供されているパンケーキで、生地のもちもちした食感が絶妙だ。
“ベタ”なラインナップではあるが、そこまでハワイに興味がなかった筆者ですらハワイに行ってみたくなったのは、食の感性に訴えかけられたからかもしれない。
ちなみに、FIRST AIRLINESの機内食は、シェフの寺脇加恵氏が考案したメニューが提供されているそうだ。やはり、普段食べている機内食とは全然違う。ファーストクラス、恐るべしである。
ここでしかできない体験は一度行く価値アリ!
食事が終わると、飛行機はホノルル空港に着陸する。これで100分のフライト体験は終了だ。
「5,980円という料金設定は高いのか? 安いのか?」というのは、実は体験する前から気になっていた。結論からいえば「一度体験してみる価値アリ!」という感じである。
まず、短時間とはいえ、ファーストクラスのシートに座れるという体験ができる。さらに、VRやプロジェクションマッピングといった最先端のエンタメも楽しめる。
そして、料理が想像以上においしい。これらの3つの理由に加え、なんといってもこの体験をしている人はまだまだ少なく、ほかの人に自慢できることにも価値があるはず!
出典:firstairlines.jp VR体験を通して実際にハワイに行きたくなった人には、VR TRIPの内容をリアルな旅として再編する、ハワイ州観光局×FIRST AIRLINES×H.I.S.協同企画のハワイ旅行プランも用意されている。
さらに、対象となる池袋のH.I.S.3店舗にFIRST AIRLINESの搭乗券を持参すれば、Ciaoパンフレットの商品から食事代金分の割引が適用されるという特典も。
FIRST AIRLINESでしかできない経験を通して、海外旅行に目覚めるも良し、VR体験の楽しさを知るも良し。リアルと仮想現実が絶妙にミックスされたこの施設をまずは体験してみよう。
FIRST AIRLINES
住所:東京都豊島区西池袋3丁目31−5 パークハイムウエストビル8F
電話番号:03-6907-0981
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