長くつきあえる家具を大切にしながら暮らすのは、格別に楽しいこと。
人生をともに歩む、「長く使える家具」を選ぶポイントを見てみよう。
家具を買うとき「どのくらい長く使うこと」を考えてる?
気軽に手に入る家具を短いサイクルで買い替えて楽しむ考えかたもある。しかし、良質な家具と長く付き合っていくことには格別の楽しみがある。
気軽に手に入る家具のなかには、修繕ができないつくりのものや、修繕できても購入時の金額を修理費用が上回ってしまうため、結局処分したほうが経済的、というものもあり、サステナブルとはいえない。
長く使える家具を選ぶことは、生活をともにしていくうちに愛着が生まれ、暮らしの物語も生まれる。
それでは、家具と長く付き合うことの魅力と、家具との関わりかたを紹介していこう。
家具探しに時間をかける
私たちの生活で、テーブルや椅子、ソファやキャビネットはいまや必需品。しかし、日本の一般家庭の日常生活に、テーブルや椅子が浸透してからまだ数十年しか経っていない。
家具とのつきあいの歴史が浅いせいか、欧米に比べて日本では、家具を長く使うという感覚がまだ少ない気がする。
車や靴、時計でも、心底お気に入りのアイテムを手に入れると心が踊るもの。週末に磨いたり、眺めたりするのも、当たり前になる。
それなら、家具も同じようにつきあいたい。 じっくりと、本当に気に入った家具を選び、将来にわたってつきあっていくことには、生活を豊かにする楽しみがある。
長く使えるものを選ぶという贅沢
家具を、流行や見た目の雰囲気だけで選んではいないだろうか? 最初のきっかけとしては、それもとても大切なこと。
「憧れの誰かが使っているから」という理由でも構わないが、たとえ同じような雰囲気、見た目の家具であっても、“長く使えるモノ”と“そうではないモノ”がある。
一見同じようにみえる家具も、そのクオリティには差がある場合がある。
きちんと良質なモノを選ぶこと。メンテナンス次第で、3世代、4世代にわたって使い続けることができる。
購入する前の心構え
家具はメンテナンスフリーではない。もし「メンテナンス要らず」と謳っている家具があるとするならば、「壊れたらゴミ」と言っているのと同じようなもの。
家具はデザインもそうだが、素材や作り込みが重要である。なぜなら、家具は毎日の生活のなかで使う道具だからだ。
生活の中で使う家具は、目的も、それを使う人の思いもさまざまだ。家族で囲むダイニングのテーブルや椅子。くつろぎのためのソファ。大切な思い出をしまっておくキャビネット。気分をリフレッシュさせるワードローブやチェスト。毎日使われる家具は生活、そして人生の一部になる。
使ううちに、生地や塗膜が摩耗したり、接合面が緩んだりすることも、当然ある。これを「壊れた」ととらえるのではなく、「そろそろメンテナンスするとき」と受けとめよう。
そして、信頼のおける家具屋さん、修理屋さんに相談しよう。
信頼のおける家具屋さんとは?
オンラインでの販売が拡大するなか、販売元(家具屋)が信頼のおける業者であるかどうかを見分けるのが簡単ではなくなっている。
家具を買うときには、以下のポイントを参考にしてほしい。
家具を買うときの5つのチェックポイント
- 製造元、正規代理店である
- ものづくりに対する姿勢、体制がしっかりしている
- メンテナンス体制がしっかりしている
- 購入者の立場でのアドバイスをくれる
- 相談に対して専門外のことでも情報をくれる
ショップスタッフと話す
長く付き合える家具選びには、5つのポイントがある。
長く付き合える家具選びの5つのポイント
- 構造的にしっかりしているか(接合部や補強)
- 中材は何で構成されているか(無垢、集成材、ウレタン、スプリングなど)
- 仕上げ剤は何か(塗装の状態など)
- 細部の処理はしっかりされているか(裏や内側など)
- スペックは明確か(部品や素材など)
買う前に、家具を切ったり剥がしたりして中を確認することはできない。見た目でわかる部分をチェックするのはもちろん、わからないことがあればショップスタッフに聞くのが一番だ。
家具は楽しむもの
お気に入りの家具を張替えたり、塗り替えたり、緩みを直したりしながら使い続ければ、家具の佇まいにも風情や深みが出て、使う側にも愛着が湧く。すると、生活の道具である家具を楽しみながら使うことができるようになる。
メンテナンスが必要になったら、家具のプロの力を借りてみてほしい。
家具と長くつきあう「楽しみ」を生活の一部にすることは、豊かなライフスタイルにつながるはずだ。
世界最大の住宅デザインプラットフォーム「Houzz(ハウズ)」では、住まい、暮らし、ライフスタイルに役立つ情報を発信中。
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