ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「ベーシックインカムを導入!?」〜vol.822〜』では、ホリエモンが賛否両論のベーシックインカムについての見解を披露。
今回取り上げたのは、「堀江さんの考えるベーシックインカムの主なメリットデメリットを教えていただけないでしょうか? 私は以下のように考えています。
メリット
- 年金や生活保護に携わる公務員の削減
- 会社への依存度が軽減されるためブラック企業の掃討
- 起業人口の増大や、エンタメ業界の洗練化(経済的にも精神的にもチャレンジする余裕が持てるため)
デメリット
- 財政逼迫
- 勤労意欲の減退
- 勉強意欲の減退(就職のために学歴を求めなくなるため)
ホリエモン「ベーシックインカムを支給すれば少子化を対策できるかもしれない」
ホリエモンは、「メリットは言う通りで、僕は特にデメリットは感じていないかな」と回答。
ベーシックインカムのメリット、デメリットを尋ねた質問に対して、ホリエモンは特にデメリットはないのではと考えている。
質問者は財政圧迫や勤労意欲の減退を挙げるが、ホリエモンは「勤労意欲の減退なんてそんなにないんじゃないかな」とバッサリ。
ホリエモンが賛同するのは、0歳児を含めた全ての国民に最大5万円を支給する山崎元氏のスモールベーシックインカム。このシステムの利点は、子供にも一律で給付されるので少子化の解消が期待できること。子供を持てば持つほど家計が楽になるなら子供を持ちたいと思う人は少なくないはずだ。
今回のゲストでNewsPicks編集長を勤め、最近は『日本3.0』を執筆した佐々木紀彦氏は、フランスでは子育ての支援補助金額がかなり高く、4人以上の子供を持てば働かなくても生活できるほどの補助金を貰えると説明。
この制度の根底にあるのは社会全体で子どもを育てようという思想で、実は2つの制度はかなり近い位置にあるともいえそうだ。
ホリエモン「ベーシックインカム最大のメリットは公務員削減!」
さらにホリエモンは、ベーシックインカム最大のメリットの紹介のために柏木ハルコ『健康で文化的な最低限度の生活』内のエピソードを紹介。
働くのが嫌な20代の若者が生活保護を受給しようとするが、生活保護は原則として経済力がある扶養家族がいる場合には受け取ることができない。
そこで親の生活を確認する必要が出てくるが、若者は親への連絡を頑なに拒んでいる。生活保護がもらえなくなるのを恐れて連絡を拒絶していたようにも見えるが、実は彼は幼い頃に親から性的虐待を受けており、父親を拒否していた。生活保護の受給資格を調べることで、不可避的に複雑な家庭環境が露呈してしまったというのが、ホリエモンが紹介したエピソードで示された例となる。
このようなケースの場合、生活保護の受給を認めるかどうかは非常に難しい問題。逆にいえば、現在の生活保護課はこうした調査や判断にかなりの時間や費用を割いている。こうしたコストを無くしてその分、公務員を削減できるのが一律支給型ベーシックインカムの大きなメリットなのだ。
佐々木氏もホリエモンの発言に深く納得しながらも、「公務員削減はメリットも大きいが故に、公務員からの猛反対が来るのではないか」と懸念。ホリエモンもそれは認めるが、「なんとかやりようはあると思う」と希望を捨てていない。
ベーシックインカムというと施行のための税負担が問題になりやすいが、ホリエモンの論点を加味すればそれはむしろ財政の無駄削減につながる。いろいろな懸念、提言があるベーシックインカムは、まだまだ議論が尽きなさそうだ。
ホリエモンがベーシックインカムについて語った『堀江貴文のQ&A「ベーシックインカムを導入!?」〜vol.822〜』。動画が観たい方はコチラからどうぞ!
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう