「ゴタゴタ言ってないで、とりあえず行ってこい!」先輩社員にそんな送り出され方をされたって、初めて営業をする新入社員の“不安”は拭えない。
今まで学生として生活をしてきた新入社員たちが、そんな不安の中で営業をしていくのはとてもストレスを感じることだろう。実は、そんな新人営業マンたちの不安やストレスを少しでも和らげる方法がある。
誰でもできる5つのメンタルスキル
それでは、セールスコンサルタントの佐藤昌弘氏の著書『最高の営業デビュー』から、誰でも今日から結果が出る5つのメンタルスキルを紹介しよう。
メンタルスキル①:不安の正体との付き合い方
不安だからやりたくないな……と二の足を踏ませてしまう不安という感情。実は、“恐怖”に変わると消えてなくなるものなのだ。
例えば、透明なアクリルケースの中に「ヘビ」が入っていたとしよう。中に何がいるのかわかっていないとき、ケースの中に手を入れるのは恐らく「不安」だろう。
しかし、中にヘビがいることを知っていたらどうだろう? ケースの中に手を入れる時にあるのは不安ではなく、「怖い」という恐怖の感情だ。
営業マンの不安を恐怖に変えろ、と言っているわけではない。「営業デビュー前に不安を感じるのは当たり前」ということを理解してほしい。今抱えている不安を「どうすればうまくできるのか?」と疑問に変化させることで、営業マンとして成長していくのだ。
メンタルスキル②:仕事の「好き嫌い」と「成果」の関係
「営業職だけど、社交的じゃないからこの仕事あまり好きになれない」……しかし、著者の佐藤氏は、“好きなことを仕事にしてはいけない”と説いている。
絵を描くことが好きな子どもがいたとしよう。母親に「上手だね」と絵を褒められる、「なんだかイマイチね」と絵を褒められない、という外部からの影響を受けていくと、「絵を描くこと」より「褒められること」が好きになってしまうのだ。
つまり、「好きなこと」は褒められる手段に変わり、褒めてもらえるような仕事しかしなくなる可能性が高くなる。
嫌いでも「得意なこと」を仕事に、「大好きなこと」は趣味に。営業という仕事が嫌いだとしても、得意になることはできるのだ。
メンタルスキル③:自信のつけ方
「自信」は、ビジネスパーソンにとって必要なものの1つ。とはいえ、新人のうちから「自信」がついているという人は稀有だろう。
「自信をつけるには、成功体験を積めばいい」という考えもあるが、著者の佐藤氏はこの考えを厳密には正しくない、としている。
正しく言い換えるならば「失敗は努力によって克服できる、という学びの体験こそが自信になる」。自信に重要なエッセンスは“失敗”にあることを、新人営業マンには覚えておこう。
自信がないから……と何もチャレンジしなかったら、永遠に自信を身につけることはできない。
メンタルスキル④:やる気の出し方
もうすぐ会社に入って、2ヶ月が経つ頃。最初は新生活「頑張るぞ!」というやる気に満ち溢れていたかもしれないが、意外とやる気というものは長続きしない。
元々あったやる気を取り戻すための2つの処方箋を紹介しよう。
- お世話になった人と、お世話になったことリストを作る
- 過去から今日まで、自分がどんな困難を、どう工夫して乗り越えてきたか?
1つ目は、生まれてから今日までお世話になったときのことを思い出して、その時のことを書き出していくこと。
お世話になった人、ことがずらりと並んだノートを眺めれば、自分は多くの人に支えられていたんだな……ということに気づける。
2つ目は、過去の困難を思い出してどのように乗り越えたのかを思い出してノートに書き出すこと。些細なことでも、自分にとって「乗り越えたぞ!」と思える経験でいいのだ。
自分には困難を乗り越える力がある、ということを自覚することが2つ目の処方箋の重要なポイント。
メンタルスキル⑤:期待値のコントロール
仕事を辞めたい——そう思うとき、人の心の中はどうなっているのか。この辞めたい、という気持ちには「期待値」が関わっている。
“自分への期待値”と“現実の出来栄え”に、自分のキャパシティを超えた乖離があると「辞めたい」と思うのだそうだ。上司に優しく丁寧に指導してもらえると思っていたが、現実は毎日叱られるばかり……「こんなはずじゃなかった」という気持ちが「辞めたい」という気持ちとなる。
そのために必要なのが「期待値のコントロール」。自分に対する“過度な期待”は、“適度な期待”に。現実の仕事の出来栄えは、引き上げる努力をする。
「期待」と「現実」、両方を調整することによって、乖離を埋めて、「辞めたい」という気持ちが生じないようにコントロールすることができるのだ。
新入社員の総合職の多くが配属される営業職。慣れるまでは不安や悩み、ストレスなどの要素と付き合っていかなければならないだろう。
精神的にちょっとキツくなってきた……そんな時、5つのメンタルスキルを思い出して実践してみてほしい。
やっぱり営業は向いていないかも……
さまざまなアドバイスを行ったが、仕事には向き不向きが必ずある。
「やっぱり営業は向いていない」「他の職種で頑張ってみたい」など、営業以外の仕事に気持ちが向いている場合は、転職によるジョブチェンジを考えてみてもいいだろう。
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