ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「日本エンタメ界の問題点!?」〜vol.815〜』では、ホリエモンとひろゆき氏がチケット転売問題について意外な視点を提供した。
今回取り上げたのは、「チケット転売についてですが、需要と供給のバランスが取れていない為に転売が問題になっている気がします。堀江さんがおっしゃる席による価格変更はもちろん賛成ですが、同様の事象が発生すると思われます。
そこで例えばアーティストの場合、高額チケットでも定価分しか収益にならないので、公演数を増やせば良いと思うのですが、これにはどういった課題があるのでしょうか?
場所の予約などあると思いますが過去実績から改善できると思いますが、あまりされていないように感じます。1日の公演を2~3日に増やすのは現実的に可能なのではないかと思います(0を1にするのは大変ですが)」という質問。
ひろゆき「ライブ会場をおさえる方が難しい」
ホリエモンは、「公演数を増やしたら演者が大変でしょ。毎日のようにステージをやるわけにもいかないはずだし。だから、二次流通で価格が変動すればいいんだよ」と回答。
ライブやコンサートのチケット転売問題について、需給のバランス崩壊が根底にあるので公演数を増やすことで解決できないを尋ねた今回の質問。転売対策としては悪くないかもしれないが、ホリエモンが回答しているように今度は演者のスケジュールにしわ寄せが来ることになってしまいそうだ。
また、演者に限らず最近では会場(ハコ)をおえるのも簡単ではない。それなりに大きなハコだと数年先まで予約がいっぱいなことも少なくなく、数年後には東京オリンピックまで控えている。
こうした状態を脱却するために立案されたのが新国立競技場だったが、これも前途は多難なため日本のハコ不足が解決するのはまだまだ時間がかかりそう。ホリエモンチャンネルアシスタントの寺田有希氏も、「規模の小さな演劇やライブをカフェなどでやることも増えている」と切実な状況を説明した。
ひろゆき「規制が厳しいから新しい劇場はなかなか作れない」
チケット転売対策としてホリエモンが兼ねてから提唱しているのが、海外では当たり前に行われている高額チケットの販売。アーティストとの握手や食事会権利を付与したチケットを10万円程度で売れば、アーティストの負担を増やさなくても大幅な増益につながる。
日本でもマドンナなどの一部アーティストがこの方法を取り入れ、実際にこうしたチケットから先に売れていることもあるそうだが、後に続くアーティストはそう多くない。
今回のゲストで匿名掲示板「2ちゃんねる」の開設者として有名な「ひろゆき」こと西村博之氏は、この原因を「日本の場合は、高いチケットを売るアーティストというイメージを持たれる方が長期的には損だからじゃないかな」と話す。
楽曲の出来ではなく何となくの好感度が大きな意味を持つと言われる日本では、一般視聴者から嫌われてTVに出なくなることで露出が減れば売り上げに大きく響くと考えることもできる。
アーティストなのだから、特にファンでもない人からの好感度を一切気にしないという手法もアリなはずだが、現状ではこのように踏み切れる人はあまり多くないだろう。
ひろゆき氏の話を聞いて、ホリエモンは「みんなその辺をすごく恐れてるよね。俺は嫌われても何も問題なかったけどな」と大胆な発言。一歩踏み出してみれば意外と何の問題もないかもしれないしホリエモンのような例もあるが、やはり多くの成功者は大衆からのイメージを大事にして成功しているため、こちらに従う人が多いのも頷けるはず。
特に、日本のアーティストはレーベルごとにチケット代の相場もある程度決まっているため、ホリエモンがいうような手法がより一層取りづらいのかもしれない。
とはいえ、転売が原因で手に入るはずの利益が手に入らなくなってアーティストの活動にまで影響するのだとしたら、それこそファンにとっても他人事ではない。色々問題が山積みな日本のエンタメ業界だが、意外と転売問題の打開策はそこまで難しい話ではないのかもしれない。
ホリエモンが日本のエンタメ業界について語った『堀江貴文のQ&A「日本エンタメ界の問題点!?」〜vol.815〜』。動画が観たい方はコチラからどうぞ!
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