福山太郎氏(28歳)は米福利厚生アウトソーシング企業Fond(元AnyPerk)のCEOである。起業当初、彼の初オフィスはタコベル(ファーストフード店)の駐車場だった。それから、彼はスタートアップ企業Yコンビネータに出会う。ホームレスからスタートした彼は、現在オフィスを持ち、1,000以上の企業顧客を抱え、シリコンバレーで彼の名前を知らない人はいないようだ。
そんな福山太郎氏をインタビューしたのは、MeetTheBossというオンラインビジネスチャンネル。何もないところから、米国という激戦区で奮闘した彼の成功の鍵「従業員満足」とは? 本稿では彼のインタビューを書き起こす。
「顧客の要望を聞いている限り、我々の技術は進化し続けます」
00:23より抜粋
従業員満足とは
以前の合衆国では、人々は会社に就職し、安定した生活や退職後の人生のために、生涯にわたってその会社で働いていました。そのため、人々はIBM社やゼネラルモーターズ社のような大企業で働くことに満足していました。しかし昨今、そのような概念はなくなり、殆どの会社は企業と従業員間の「従業員満足」という概念を再構築しようとしています。
「従業員満足に重点を置こう」と口で言うのは簡単だけど、実際に従業員満足の向上を計り、行動するのは難しい。Google社やスターバックス社のような成功した企業を見てみると、従業員への特典や割引が充実しています。
そして今、多くの会社は「なるほど。今あれら(上記)の企業は成功している。私たちは会社の発展のために、彼らがしていることをどう摸倣できるか」と考えています。
従業員満足度の測り方
私たちは、多くの情報を(恐らく顧客の)従業員から受け取ります。実際に、何人の従業員が離職して、残っている人々の現状を見て、その情報を基に従業員の満足度、将来への心持ちを調査し、理解することができるのです。
従業員満足というのはとても幅が広く、現状に対して主観的で感情的になる人もいますが、時折データが語ることは顧客が言っていることと異なります。我々はあくまで、データを基に「あなた方がどう考えているかは理解できます。でもこのデータをご覧ください。目的を達成するためにこのデータを使いましょう」と伝えます。
もちろん顧客が我々のサービスを使いたいかは重要ですが、そこの従業員が「是非とも使いたい」と考えているものを作らなければならないし、それらが従業員らにとって使いやすく、価値があるものだということも大切です。私たちの契約率は通常75%〜85%ですから、これは更に革新し続けたい独自のサービスなのです。
顧客を中心に考えるサービス
我々の顧客サービスはただのサポートではなく、1人1人に社員が割り振られ、顧客に「これを求めているのかどうか」などを確認するものです。私たちはどちらかと言えば、「そのツールを使おう」、「こうして解決しよう」などと提案する、アドバイザーとしての立場にいます。
つまり、「購入し、クリックして、何かしてください」というシンプルなものではなく、「これは1つの解決法で、それにはテクノロジー、事業開発、その上にカスタマーサクセスチームが絡んでいます」というサービス。それによって、私たちは顧客が、我々の推奨したように使用しているかを確かめることができます。
持続的な革新
800以上もあると、自社の特典を追うのは大変です。そこで我々は、「映画館にいる人は、これで40%分得できるからクリックしましょう。(恐らくその場で割引券を提供してくれる)これでどうぞ」のような情報を、携帯へ配信する技術を作っています。
これらの技術は、顧客からの要望を聞き続けた結果です。その要望に耳を傾けている限りは、技術を進化させ続けられることを確信しております。
社員が離職する大きな理由として、「経営者が私のことを考えていない」「私の企業は、私のことなどはどうでもいいと思っている」と感じた時です。その解決策として、我々はRewards(報酬)と呼ぶシステムを使います。それは、経営者が従業員へギフトなどを送り(従業員への)認知や感謝を簡単に伝えられるものだ。従業員が、「実際に私のことを考えてくれている」と感じられるようにしています。
従業員満足とHR
従業員満足は全ての会社や人々が考えるべきことです。私たちはHRチーム(ヒューマンリレーションチーム)がビジネスファンクション(組織を成り立たせる業務)として認識される未来を確信しています。何故なら我々は、従業員満足によってビジネスは促進し、従業員は居続け、会社に貢献するようになることを知っているからです。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう