大手キャリアから格安SIMに乗り換えても、これまでと同様に通話機能が利用できるのか? 仕事で通話する機会が多い人は、そんな疑問を持つだろう。
また、通話料が高くなるのでは? といった不安を抱える人もいるのではないか。
そこで今回は、格安SIMにおける通話について解説しよう。
「音声通話対応SIM」ならこれまで通りに通話ができる
そもそも格安SIMは以下の3種類に分かれる。
格安SIMの種類
- 音声通話対応SIM
- データ通信+SMS対応SIM
- データ通信専用SIM
このうち、従来と同様に通話ができるのは「音声通話対応SIM」だ。格安スマホでこれまでと同様に通話をしたい場合は、音声通話対応SIMを選ぶ必要がある。
音声通話対応SIMは、090/080/070で始まる電話番号を使って発着信が可能で、通話料は30秒につき20円。データ通信専用SIMと比較すると、毎月の料金は700円ほど割高になる。大手キャリアと同じように通話をしたい場合は、音声通話対応SIMを選ぼう。
なお、「データ通信+SMS対応SIM」は、データ通信に加えて、「SMS(ショートメッセージサービス)」が利用可能。LINEなど利用開始時にSMSによる認証を行っているサービスも円滑に利用できる。
「データ通信専用SIM」は文字通り、データ通信のみしかできないSIMのこと。090/080/070の番号を使った通話はできない。音声通話対応SIMよりも料金が安いので、通話はまったくせず、データ消費量が多い人に適している。
ほとんどの格安SIMがMNPに対応
格安SIMへの乗り換えを検討している人のほとんどは、これまでに使ってきた電話番号を使い続けたいと考えるだろう。音声通話対応SIMのほとんどは、「MNP(番号ポータビリティ)」に対応しているので、長年使ってきた電話番号もそのまま継続利用が可能だ。
MNPを利用する場合、現在契約しているキャリアへの申し込みをする必要がある。電話やウェブで申し込むとMNP予約番号が発行され、2週間以内に別のMVNOと契約すれば以前の電話番号がそのまま利用できる。
2週間以内に別のMVNOと契約しなかった場合、以前の契約が継続されるので注意が必要だ。
通話料が割安になる「通話定額オプション」
これまで格安SIMはキャリアの通話定額プランのような選択肢がなく、大手キャリアとくらべると、どうしても通話料が高くなりがちだった。そのため、通話が多い人は格安SIMに乗り換えても思ったほどの恩恵が受けられずにいた。
しかし、最近では一定時間の通話がかけ放題になる「かけ放題オプション」を提供するMVNOが増加。通話が多い人でも格安SIMが選びやすくなっている。格安SIMを使ってみたいけど、通話料がネックで導入を見送っていたという人は、こうしたオプションを検討しよう。
なお、かけ放題オプションは1~10分程度の時間制限が設けられる場合がほとんどだが、楽天モバイルは時間制限がない“完全定額制”のオプションの提供を開始した(月額2,380円)。通話時間が長く、回数も多い人に有用なプランといえるだろう。
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