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ギフトはよりカジュアルに!「PRELY(プレリィ)」が開拓するカジュアルギフトECサイトに大注目

今西絢美

2017/04/21(最終更新日:2017/04/21)


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 2017年4月19日、カジュアルギフト専門のECサイト「PRELY(プレリィ)」がオーブンした。

 同サイトは、アジア数カ国で事業を展開するレッドホースコーポレーションのグループ会社・レッドホースプルートが運営する。「プレゼント体験にイノベーションを」をテーマに掲げる同社の新サービスの特徴について紹介しよう。

旅行土産の通販で培ったノウハウを活用

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レッドホースコーポレーション 取締役会長 川崎貴聖氏
 レッドホースコーポレーションは、海外旅行用品店を原点として1964年に創設された。約50年に渡り旅行土産の通販を中心とした事業を展開し、2015年には、日本商品の中国語通販サイト「楽購日本」を立ち上げ、訪日観光客向けの「おみやげ事前予約サービス」を開始。日本到着後に各地の空港で商品が受け取れる仕組みだ。2016年には台湾で上場し、台湾・中国などアジア市場も視野に入れている。

 その一方で、地方創生事業も展開する。ふるさと納税の支援にいち早く参入し、自治体契約数ではナンバーワンのシェアを誇る。さらに、2017年2月には大阪のEXPOCITYにある日本一大きなシースルー観覧車の運営なども行っている。

 同社の取締役会長・川崎貴聖氏によると、「旅行、地方創生、エデュテイメントに続く事業としてPRELYを立ち上げた」とのことだ。

情報感度の高い20~40代女性がターゲット

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レッドホースプルート 代表取締役社長 金田雅人氏
 レッドホースプルートは、2015年8月に設立。旅行土産は旅行者に限定されるので、もっと多くの人に商品を知ってもらうことを目指してPRELYはスタートしている。

 代表取締役社長 ・金田雅人氏は「プレゼントは高度なコミュニケーション手段。何を買うか、どこで買うか、どう渡すかを考えて検討する。これをもっと身近に感じて、多くの人に体験してほしい」と語った。
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 サービス立ち上げの背景としてもっとも大きいのは、お中元・お歳暮といったフォーマルギフト市場が年々縮小しているのに対し、カジュアルギフト市場が盛り上がっていることだ。

 2018年にはカジュアルギフト専門ECとしてのシェアトップ、2019年にはグループとして地盤を築いているアジアグローバル展開を目指す。

インターネットでプレゼントを購入する際のハードルは3つ

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 調査結果を見てもわかるように、カジュアルギフトを送るシーンは増えている。また、実際にインターネットを使って買い物をしたことがない人は4.7%に留まるなど、ECサービスの利用率の高さがうかがえる。

 一方で、プレゼントをインターネットで買ったことがない人は33.8%存在する。現物を見ないでプレゼントを渡すのは怖いと感じている人が約3割はいるということだ。

 そういった人々に向け、まずは送りたい人に商品を届け、そのあとは自身がプレゼントを手渡しすることを想定している。
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 また、別の調査では、約8割の人がプレゼントの選び方に困っていることもわかっている。選ぶ際に必要な情報は、値段、相手の趣味・趣向、大きさ・重さ、ラッピングなどだ。プレゼントにかける価格は7割が3,000円以下という結果を受け、PRELYでは2,000円台と3,000円台のアイテムが中心となっている。

 その反面、自分へのご褒美としてのプレゼントの金額は3,000円以下が5割。自分に向けたプレゼントは若干単価が高くなっていたそうだ、これには金田氏も驚きを感じたという。

PRELYでは3つの課題を科学的に解決

 PRELYにおいて、ユーザーの現状や課題を踏まえて科学的に解決する「ギフティングサイエンス」が取り組みのテーマとなっている。

見た目・サイズ・価格での絞り込み

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 課題のひとつめは、「ラインナップ」である。ECサイトでカジュアルギフトを買う際に気にするのは、大きさや見た目。そこに対してのアプローチとして、かわいい見た目やパッケージは重要視している。なぜなら、InstagramなどのSNSでシェアする人が多いからだ。

 また、大きさや重さは、手渡しで渡しやすい寸法を意識してセレクト。リーズナブルな価格としいて、2,000円前後、3,000円以下の商品を中心に構成しており、2,000円前後の商品が約半数を占める。

SNSの口コミを活用した「感性ナビ」

 現状のギフトサイトは、何をプレゼントするかを利用者が選ぶ仕組みで、価格も自分で設定して探さなければならない。

 PRELYでは、トップページでプレゼントする相手の性別を指定したうえで、「安心の定番」か「こだわりのトレンド」かをユーザーが選ぶことで商品を絞り込める。
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レッドホースプルート CMO 廣瀬陽子氏
 同社のCMO・廣瀬陽子氏は「最近の若い世代はインスタのハッシュタグで知りたい情報を探す傾向にある。独自の調査では、4割以上の人がSNSでの口コミを参考にしているという結果が出ている。PRELYでは約300のハッシュタグを採用し、直感的に探せるように工夫している」と話した。
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 ハッシュタグだけでなく、商品のリストにはSNSから抽出した口コミのデータを数値化し、自社独自の変数を掛け合わせることで、並び順を集計して決めている。

 定期的に口コミ情報は更新されるので、トレンドを常に意識した設計だといえる。

届いてすぐに手渡しでプレゼントできる

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 PRELYで注文した商品は、ラッピングされた状態で届く。その際、紙袋とメッセージタグが付いてくるという、手渡しを徹底的に意識したサービスだ。

 さらに、有料でのラッピングやラッピンググッズの販売もあるので、サービス上で渡すまでの準備も整うのが強みだ。

住所を知らなくてもOKな「住所なくてもプレゼント機能」

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 PRELYの目玉機能として紹介されたのが、「住所なくてもプレゼント機能」だ。あげる人が商品を買うと、買った商品のURLが発行されるので、それを相手にLINEなどで送るだけでいい。そのあとは、相手が専用画面で住所を入力すると物が届く。

 この機能により、従来はメッセージだけのつながりだった人へのプレゼントシーンを新たに提案できるとし、これこそがレッドホースコーポレーションが掲げる「市場創造」のミッションを達成するものになると同社は考えている。

 実際にサイトを見てみると、やはり女性がよろこぶソープやバスソルトなどのバスケアアイテムも豊富だが、ちょっとおしゃれでおいしいジャムやパスタといった食品類も多く、男女問わず利用しやすい印象を受けた。

 仕組みとしては使いやすく仕上がっているが、まずはこれまでインターネットでプレゼントを買ったことのない層へのアプローチの仕方が大きな課題になるだろう。


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