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【Houzz】世界の暮らしとデザイン:個性が光る、エッジの効いた「男の隠れ家」11選!

Houzz

2017/06/09(最終更新日:2017/06/09)


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 「男の隠れ家」というと、思い浮かぶのはヴィンテージカーのコレクションが並ぶ裏庭のガレージのような場所かもしれない。もちろんそれも結構だが、もっとクリエイティブに、いろんなタイプのこだわり空間を楽しんでいる男性たちがいる。
 
 人生について思索し、趣味を追求し、日常から逃避し、好きなものに囲まれて過ごし、何より個性とオリジナリティを表現する場所。そんな条件を満たせば、広さや予算に関わらず、どんな場所も「男の隠れ家」になりうる。

 Houzz(ハウズ)は、家をリフォームしたい人と専門家をつなぐ、アメリカ発のオンラインプラットフォームだ。今回はそんなHouzzより、世界各地から厳選し11人の男性たちの個性あふれる「隠れ家」をご紹介しよう。

1. オーストラリア、グラフィティアーティストのレトロな「ジャムルーム」

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名前:オースティン・「ニツア」・モンクリーフ
年齢:36
職業:グラフィックデザイナー、アーティスト、「クリエイティブ過激派」
所在地:オーストラリア、ニューサウスウェールズ州バイロン・ベイ
用途:レトロな部屋でジャムセッションしたり、スケートボードやグラフィティに彩られたチルアウトルームでくつろいだり、モンクリーフさんと友人たちが楽しい時間を過ごす場所。
規模:ベッドルーム×2、バスルーム(トイレ含む)×1

どんな隠れ家?

 もとは白いキャンバスのような何もない部屋。「クリエイティブ過激派」を自称するモンクリーフさんが創造性を爆発させる恰好の舞台となった。目指したのは、趣味が生活そのものになるような空間を作りあげること。

 同居人のフラビオ・ビールさんと共用する音楽セッション専用「ジャムルーム」には、レコードプレーヤー、ドラムセット、アコースティックギター、ベースやボンゴを詰め込んだ。「何でもあります!」とモンクリーフさん。「友達や近所の人を呼んで、みんなで楽しむための場所なんです」

 壁には「ニツア(Nitsua:本名Austinのアルファベットを逆にしている)」名義のオリジナルアート作品や、地元アーティストがデコレーションしたスケートボードが飾られる。ジャムルームの隣はチルアウトルーム。レトロ家具やアップサイクルされた家具が並ぶ。ロボットのようなキャビネット「ミスター・ロボト」もニツアの作品。

 どちらの部屋にも1970年代風の雰囲気が漂っている。以前はテキスタイルデザイナーとして働いていたモンクリーフさんの好きな色柄やデザインの影響もあるが、それだけではなく、のんびりリラックスしたムード自体が当時を思わせるようだ。

 「僕たちの家はライフスタイルそのものを表していると言えますね。アートにスケボーに音楽……日々の暮らしの中で活動意欲をかき立ててくれる、大好きなものが集まった場所です」とモンクリーフさんは言う。

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お気に入りは?

 写真の左端にちらりと見えているミスター・ロボト(全体像は前の写真を)。「もう手放すことはできないと思います。1950年代のクロックラジオが未来にタイムスリップしたみたいですよね。一つ目小僧みたいな目と、雲のひげが付いていて、サーフボードのフィンが腕がわり。いろんな物語がある個性的なやつなんです」とモンクリーフさん。

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

 「ビール用冷蔵庫、と言うべきところかもしれないけど、僕の場合は電池の切れた時計かな」

2. スウェーデン、ブティックオーナーの「男のスパ」

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名前:クリストファー・エリアソン
年齢:33
職業:ファッションブティック〈ソーダ〉オーナー
所在地:スウェーデンの西海岸にあるハルムスタッド
用途:オフの時間をゆったり過ごすラクジュアリ―なスパとサウナ。特大バスタブ付きで眺めも最高
規模:25平方メートル

どんな隠れ家?

 ファッション業界で働くエリアソンさんは、自宅にもファッショニスタにふさわしいスペースを取り入れたいと考えた。「引っ越してきたときに、もともと付いていたサウナを拡大して、自分だけの『男のスパ』に作り直そうと思いついたんです」と言う。「以前は、1960年代に作られたおんぼろのシャワーエリアだった場所ですが、豪華に大改造しました」

 バスタブを高くしてカララ大理石を敷きつめた。バスタブは身長190センチのエリアソンさんも足を伸ばして入れる大きさだ。一緒にバスタイムを過ごすのはパグのセルマ)だが、「浴槽の幅は60センチあるので、たまにはガールフレンドが一緒に入る余裕もありますよ」とエリアソンさん。

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お気に入りは?

 湯船につかる心地よさだけでなく、外の眺めも同じくらいリラックス効果が得られるよう工夫した。「スパとベッドルームの間の壁を壊して、スパからもサウナからもハルムスタッドの美しい街を一望できるようにしました」

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

  「心からリラックスできるもの。音楽でも雑誌でもビリヤード台でも、もちろんスパでもね」

 3. ロシア、家具職人の特注ベッドルーム

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名前:ウラジミール・セディンキン
年齢:30
職業:家具店〈ストリヤルカ・デレヴォ〉オーナー
所在地:ロシア、モスクワ
用途:シェアハウスに暮らすセディンキンさんが騒がしい暮らしから離れるための「プライベートテリトリー」
規模:アパートメントは延床面積84平方メートル、ベッドルームは18平方メートル

どんな隠れ家?

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 木工工房を所有していながら、忙しくて半年間も自分で家具作りはしていなかったというセディンキンさん。でも、モスクワ中心部のアパートメントに友達2人と引っ越してからは自ら大改造に取り掛かった。みんなで壁を真っ白にペイントして、キッチンと3つのベッドルームの家具はほとんどセディンキンの手作りだ。

 ベッドルーム作りで大切にしたことは2つ。1つは、パーティ好きな仲間と住む家の中でも、ひとりで静かにゆっくり過ごせる場所にすること。2つめは、限られたスペースを最大限に活用すること。そのために階段付きの木製のベッド台を設計して、室内にロフトのようなスペースを作り出した。実際より広く感じられ、ベッドの下には洋服や本を収納する場所もあって便利だ。

 大好きな素材の1つ、風合いの出たエルム材を使ってヘッドボードを作り、寝心地の良いマットレスをベッド台に乗せた。部屋を飾るのは世界中で集めた宝物だ。窓辺に飾られた鹿の角に、イスラエルのお土産、1939年イタリア製のバーガンディー色の秤。秤の上にはピンのコレクションが並んでいる。

  「ガラスの頭像は限定品(全部で20個のみ)なんです。あるインテリア展示会に行ったとき、うちの工房で作った本棚と交換しました」とセディンキンさん。

お気に入りは?

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 パーティ生活にはちょっと飽きてきたというセディンキンさんは、この部屋で過ごす静かな時間が大好きだ。「玄関からいちばん遠くて、中庭が見えるこの部屋を選びました。都心の割にはかなり静かです」と言う。

  「インテリアを自分の好きなように作ることができたのも重要なポイントですね。床はもとのままですが、それ以外は全部自分で手を加えています」

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

  清潔さ。「片付いていることはもちろん、不要なものを置かないこと」

4. スペイン、グラフィックデザイナーのゲームセンタールーム

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名前:アレックス・カッツ
年齢:32
職業:クリエイティブ・アート・ディレクター
所在地:スペイン、マドリッド(出身は米国フロリダ州マイアミ)
用途:ゲーム、アート、スケートボードという3つの趣味を追求するための空間
規模:延床面積120平方メートルのデュプレックス。ベッドルーム×1、バスルーム(トイレ含む)×1、オフィス、テラス

どんな隠れ家?

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 2年前に初めて家を購入したカッツさんは、自分の個性が表れたモノでいっぱいのインテリアをゼロから作り上げるのがとても楽しかったと言う。「僕は大人になりたくない大人なんです。ずっと、子ども時代を思い出させてくれるようなおもちゃやコレクションを集めてきました」とカッツさん。
 
 集めているのはゲーム、コミックのキャラクターフィギュア(300体くらい)、スケートボード、アートなど。自転車を買ってカスタマイズして飾るのも趣味のひとつだ。「どっちを向いても何か新しい面白いものに目が行くような、そんな家にしたかったんです」

お気に入りは?

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 「家具や調度を1つずつ選んで、自分の部屋にしていく過程がとても楽しかったですね。ここは、いろんな記憶や物語や思い出の品が混ざって散らばっている、まさに僕の頭の中をそのまま表しているような場所です」

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

 みんな、自分が本当に好きなことに打ち込めるような、専用の場所を家の中に持つべきだと思います。本好きなら書庫、サイクリング愛好家なら自転車用ワークショップとか。僕の場合は、そのために家全体を使ってしまいましたけどね!」

5. フランス、ライターの創作コーナー

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名前:マクシム・シャロン
年齢:25
職業:広告コピーライター
所在地:フランス、ノルマンディー地方のカーン
用途:自由な想像をかき立てる、小さくても機能的なデスクスペース。
規模:幅1.3メートル

どんな隠れ家?

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 クリエイティビティがわいてくる場所が欲しかったシャロンさん。ガールフレンドのグヴェンドリン・ケルヴェイヤンさんと猫のリチャード・パーカーと一緒に暮らすアパートメントの手前側に、小さいが機能的なデスクスペースを作った。

 「広告会社の仕事をしているので、自分専用にアレンジしたデスクは創作活動そのものなんです」という。「片付いてなくても、自分のスペースは散らかってるほうが創作意欲がわくから、と彼女に言い訳ができるしね」

 シャロンさんが選んだのは、リビングルームを背にしたくぼみのコーナー。「ここに座っていると、隔離された場所にいるみたいに感じられます。文字通り『自分の世界に入り込んで』考えにふけることができるんです」

 デスクの上や周囲にあるアイテムには、それぞれに物語がある。最高の瞬間をとらえた写真や、古い地図、オーストラリア旅行で買ったワライカワセミのぬいぐるみ。忍者タートルズのおもちゃや『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のポスターは、子供時代を思い出させてくれる。

 デスク脇に飾られたフレームには、「ドン・ドレイパーならどうする?」の文字が。ドン・ドレイパーは、広告業界が舞台の大好きなテレビドラマ『マッドメン』の主人公だ。「広告の勉強をしていた頃にこの番組に出会って、1960年代の雰囲気に夢中になりました」とシャロンさん。「キャッチフレーズを考えているとき、よく冗談で『こんなときドン・ドレーパーならどうするかな?』と言っています」

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お気に入りは? 

 「何にも邪魔されないのが気に入っています。生活空間は全部後ろにあるから、テレビやほかのものに気をとられずに自分の考えに集中することができます」とシャロンさん。「それに左側に窓があるから、光が入るし、考え事をしながら窓や建物の屋根を眺めることができるのもいいですね。車が通らないからとても静かなんです」

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

 「『男は火星から、女は金星からやってきた』とはジョン・グレイ博士の言葉ですが、男性には、誰かと話し合うよりも、1人になれる場所でゆっくり物事を見つめ直すことが必要な時もあるんですよね」

6.イタリア、デザイナーのクリエイティブな自宅兼アトリエ

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名前:ユーリ・プレメルラーニ
年齢:44
職業:デザイナー
所在地:イタリア、ミラノ、トルトーナ地区
用途:クライアントを招いて打ち合わせる場所。プレメルラーニさんの世界観とスキルをクライアントに実際に見てもらうことができる。
規模:2階分の延床面積58平方メートル

どんな隠れ家?

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 カーザ・ディ・リンギエラ(20世紀の公営住宅で、多くは共用バルコニー付きの集合住宅)と呼ばれる古いアパートメントをリノベーションしたプレメルラーニさん。自宅と、クライアントに自分のスタイルと技術を見て理解してもらうための展示場のような役割を兼ねている。

 インダストリアルスタイルが大好きで、それぞれに物語のあるヴィンテージアイテムに囲まれて暮らしている。中にはニックネームが付いている家具もあり、たとえば青いアームチェアの名前は「オルガ」。プレメルラーニさんは帽子や物差し、古い冷蔵庫までコレクションしていて、最近は冷蔵庫を1つ改造して書類キャビネットを作った。

 アパートメントが映し出しているのは何よりもプレメルラーニさん自身の生き方。何度か引っ越したが、何年も変わらず持ち続けている物もある。また木工職人の一家に生まれたプレメルラーニさんにとって、今回のリノベーションは大工としての腕試しをする機会でもあった。改装前にあった屋根裏部屋の古い床板を建設会社に頼んで取っておいてもらい、それを利用してキッチンを作った。

お気に入りは?

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 「とてもプライベートな空間なところ。ただ直感と好みに従って手を加えていくことができたのは、ラッキーだったと思いますね。屋根の下のロフトでもあり、変化し続ける工事現場でもあります」

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

 「味気ない、個性の感じられない部屋は好きじゃないんです。住人の持つストーリーが表れた、魂のある家が好きですね」

7.アメリカ、音楽好きのエレクレティックな賃貸住宅

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名前:デビッド・グリーニング
年齢:35
職業:本職はパラリーガル。ミュージシャン兼起業家の顔も持つ。
所在地:アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス、エコー・パーク地区にあるアンジェリーノ・ハイツ
用途:家であり、遊びと仕事の拠点でもある。リハーサル、作詞作曲、レコーディング、パーティ、リラックス、時計を扱う小さな会社の運営を手伝う場所など、多様な使われ方をしている。
規模:延床面積約93平方メートル、ベッドルーム×1、バスルーム(トイレ含む)×1

どんな隠れ家?

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 賃貸住宅なので、構造自体に手を加えることはできなかったが、レイアウトを工夫してスペースを最大限に活用し、いろいろな機能を果たすにぎやかな住まいを作り上げた。

 グリーニングさんと2匹の猫、カーティスとフィニアスが暮らすアパートメント。お気に入りのコレクションや掘り出し物をディスプレイする場所でもある。「これまで集めてきたアート作品や本やレコードがいたるところに置かれて、音楽・アート・デザインという僕の大好きな趣味を映し出す家ですね。」とグリーニングさん。

 「高尚なものと低俗なもの、定番と一風変わったものとを取り混ぜた僕自身のスタイルの延長で、のんびりした僕の性格もよく表れていると思います。家に来た人は、みんなとても居心地良くて快適だと言ってくれるんです」

お気に入りは?

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 「この部屋を見たときに一目で気に入ったのが、リビングとダイニングを仕切っている美しいアーチですね。それに、バー兼レコード収納として使っている造作のサイドボード。窓がたくさんあって自然光がたくさん入るのもいいし、ロケーションも気に入っています」

「男の隠れ家」に欠かせないものは?

 「男の隠れ家というか、どんな部屋にも欠かせないのは、良質なベッドと快適なカウチですね。この2つには出費を惜しまないこと」

8.イギリス、起業家の水の上の住まい

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名前:リー・ソーンリー
年齢:34
職業:デザイン事務所〈Bert & May〉創業者
所在地:イギリス、ロンドン
用途:ロンドンで仕事をする期間はここに滞在している。友達を呼んでテラスでワインを飲んだり、通行人を眺めたり。
規模:延床面積50.8平方メートル

どんな隠れ家?

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 ソーンリーさんの住居用平底船が停泊するのは、インテリア会社〈バート&メイ〉本社のすぐ外にある運河。約300キロ離れたヨークシャーに家族と暮らす家があるが、ロンドンで働く間はここに滞在している。通勤には夢のような環境だ。

 「明るくて風通しのいい場所が好きなんです。イギリスの気候ではなかなか難しいんですが……。だからこの船は光がたくさん入るようにデザインしました。座ってみんなでワインを飲みながら、通りを行きかう人たちを眺めることができます」

 一般的に、このようなハウスボートでは物を詰め込んでしまいがちだが、ソーンリーさんはミニマルに抑えることにした。「全体で使う素材の種類を限定して、シンプルに、にぎやかになりすぎないようにしました。でも、船住まいを最高の生活空間にしたかったから、ポップアップ式の隠しコンセントを付けた大理石のカウンタートップとか、ラグジュアリーなディテールにもこだわりました」

 さらに外の眺めを楽しむ場所として、船の上には屋上テラスを作った。「テラスには、イタリアとスペインから取り寄せたリサイクル品の焼付け彩色タイルを敷きました。100年もので、色あせた感じがとても美しいんです」とソーンリーさん。

お気に入りは?

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 「運河の上にいると、ロンドンの生活がまったく違って感じられます。アヒルが通り過ぎていったり、オオバンが船のすぐそばで雛を育てていたこともあります」とソーンリーさんは言う。今後は手漕ぎボートを購入して運河を探検する予定だそう。「そして、普通に生活できる家だということも大事ですね。快適かつスタイリッシュ。私にとっては必須の組み合わせです」

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

 「私にとっては、物が多すぎず、人を呼んでくつろいで過ごすことのできる場所であること。便利なテクノロジーは重要ですが、キッチンカウンターの隠しコンセントや携帯端末で遠隔操作できる暖房など、スタイリッシュに取り入れたいですね」

9. 日本のインテリアスタイリストのオフィス兼「実験室」

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名前:窪川勝哉
年齢:41
職業:インテリア&プロップスタイリスト
所在地:日本、東京
用途:自宅兼仕事場。ストックしている撮影小道具を使ってスタイリングの「実験」をしたり、ゲストをもてなしたりする空間。
規模:116平方メートル

どんな隠れ家?

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 「この家はある意味、僕のスタイリストとしての仕事の集大成であり、性格や趣味や生活スタイルも含めて、僕という人間を最も雄弁に語ってくれている存在だと思います」と窪川さん。「たとえば僕は家でスナック菓子を食べないんですが、それはこの家に、派手な色のパッケージが似合わないから。ゆったりとリラックスした雰囲気が台無しになってしまうものを、家に入れたくないんですよ」

 契約時すでに築50数年だったこの家を改装する際、窪川さんは「新品のときが最もよい状態の素材ではなく、年月を経て味わいを増す素材だけを使おう」と決めた。「入居して8年になりますが、この家の魅力と居心地のよさはどんどん増していると思います。熟成したワインや、ヴィンテージのジーンズみたいに、これからも楽しみながら使い込んでいきたいですね」

 オフィスの隣には、窪川さんが「僕の実験室」と呼ぶストックルームがある。ここで新しく考えついたスタイリングのアイデアなどを試しに実践してみるのだそうだ。

 赤いスチール製の背の高いシェルフに、撮影小道具がぎっしりとディスプレイされている様子は、ちょっとガレージのようでもあり、パラソルつきのガーデンテーブルは、このインドア空間に遊び心のあるアウトドアの雰囲気を醸し出している。こういった常識にとらわれない家具の組み合わせも、それ自体がスタイリングの実験になっているのだ。

 窪川さんは家具選びにもとても慎重だ。たとえばこのダイニングルームは細長く天井が低い、少し変則的な形をしているため、ゲストをもてなす理想的なテーブルが見つかるまで長くかかったのだとか。

 「友人のお店で、このテーブルに出会ったときは『やっと見つけた!』と思いました。業務用のディスプレイテーブルなので、幅がけっこうあるのに奥行きが狭く、普通のダイニングテーブルより少しだけ脚が短いんです。それがこの部屋の広さや縦横比にぴったりとはまって、本当に快適です。ホームパーティを開いて、このテーブルで10人以上の友達やお客さんをもてなすこともよくあります」

お気に入りは?

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 窪川さんによれば、1956年に建てられたこのモダンなタウンハウスの住人のほとんどは、当時の地位のある人たちだったそうだ。

 「この家の最初のご主人は、文筆業を仕事にされていた方でした。とても趣味のよい、住まいにも興味のある人だったようで、この大きな本棚などはそのまま使わせてもらっています。こんなふうに当時の住まいの意匠が残っていたり、時代を感じる面影が今もそこかしこに感じられるのが好きなんですよ。それから、この薄暗さも。窓の数が少なくて、限られた方角からしか日が差さないので、日中でもそれほど明るくないのですが、この光の入り方、影のニュアンスがとてもきれいで、どことなく以前住んでいたロンドンの部屋を思い出すんです。日本じゃないみたいな、外国にいる気分にふと浸れるところが気に入っています」

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

 何でも戸棚の中にしまって隠してしまったり、特徴のない無難なものを飾るのではなくて、本当に好きな趣味のアイテム、心から一緒に住みたいものを進んでディスプレイしましょう。男の空間に限っては、『シンプル・イズ・ベスト』は当てはまりません!」

10. デンマーク、ビジネスマンのタイムレスな空間

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名前:ニコラ・シクサ
年齢:33
職業:大手通信業者〈テルモア〉のシニア・コマーシャル・マネジャー
所在地:デンマーク、フレゼレクスベア
用途:読書、音楽鑑賞、料理、映画鑑賞。
規模:延床面積97平方メートル

どんな隠れ家?

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 シクサさんはコペンハーゲン郊外から3年前に都心のフレゼレクスベアに引っ越してきた。建物はわりと新しかったので、シクサさんの3階のアパートメントもリノベーションはそれほど必要なかったという。「壁に白いペンキを塗って、フローリングの仕上げ剤を塗り直したら、新車のようにぴかぴかになりました」

 「デンマークでは、結婚式に花嫁は『なにか古いもの、なにか新しいもの、なにか借りたもの、なにか青いもの』の4つを身につける習慣がありますが、このアパートメントもそれに則っているようですね」とシクサさん。

 「イサム・ノグチのテーブルとル・コルビュジェの家具はもともと持っていたもので、リビングの椅子は、両親が大切にしているPKチェアを貸してくれました。あとは自分でいろいろ調べて、何年も前から欲しかったイームズの家具を購入し、青を取り入れたカラーコーディネートも迷わず決まりましたね。それから、これまでに集めた本やコレクションがかなりの量になっていたので、飾って収納するための大きな明るいスペースを用意しました」

お気に入りは?

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 「好きなものとそうでないものは自分でもよくわかっています。好きな色や、家族や友人との楽しい時間を思い出させてくれるものに囲まれていると心地良いですね。リビングの外に大きなバルコニーがあるので、午後はずっと陽が当たって夕日の眺めが美しいのも気に入っています。今は、ここ以上に住みたい場所は思いつきません」

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

 「本当の『男の隠れ家』には、『奥さん許容度』が極度に低いアイテムが少なくとも1つは必要、というのが私の持論です。だから男性の趣味の部屋というと、中世の地下牢みたいだったり場末のバーみたいだったりするんですよね。私の場合は地下牢もないし奥さんもいないので自分の家を好きなようにしていますが、とりあえず良質なステレオと大画面テレビはマストです」

11. ドイツ、アマチュアファッションデザイナーのゴシック調アパートメント

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名前:マルクス・カウト
年齢:37
職業:ウェブデザイナー、アマチュア写真家、アマチュアゴシック服飾デザイナー
所在地:ドイツ、ベルリン
用途:ゴシック調のアンティークやコレクションアイテムの並ぶ部屋で、空いた時間に趣味の服作り
規模:延床面積146平方メートル

どんな隠れ家?

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 カウトさんが好きなのは、部屋にある調度そのものが引き立ち主張するインテリア。ダークウッドの家具に白い壁の組み合わせや白黒写真といったコントラストが強いものを選んでいるのもそのためだ(ちなみに好きな写真家はヘルムート・ニュートンやピーター・リンドバーグ)。

 「アパートメントはもともと真っ白に塗装されていて、それほど手を加える必要がありませんでした」とカウスさん。「この家でいちばん自分らしさが表れているのは、大好きなアンティーク家具ですね」

お気に入りは?

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 「けっこう物が多いですが、ごちゃごちゃしている感じはまったくありません。それぞれの物に居場所があって、物語があるからですね。それらが組み合わさった部屋全体としても美しいんですが、個別に見ても美しい。それから特に気に入っているのが、ピアノと、自分でデザインして作ったベッドです」

「男の隠れ家」に欠かせないものとは?

 「物自体というよりも、その物が住人のパーソナリティーをどう表しているかが大事だと思います。部屋を見たときに、そこに住む男性がどんな人か思い描けるような場所であるべきです。それと、上質なバーは欠かせませんね」


 世界最大の住宅デザインプラットフォーム「Houzz(ハウズ)」では、住まい、暮らし、ライフスタイルに役立つ情報を発信中。

文:Houzz
翻訳:ハウズ日本版編集部
記事提供:Houzz(ハウズ)

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