東京五輪が開催される2020年。実は同年に、小学校で「プログラミング教育の必修化」することを文部科学省が検討している。仮に2020年にプログラミング教育が必修化されたとすると、その時に小学校1年生の子どもたちはおよそ20年後には大学を卒業して企業で働き始めることになる。
20年後の新入社員たちに「こんな基礎的なことも知らないんですか?」と言われないように、プログラミングの基礎用語・知識を確認しておこう。
大前提として知っておきたいIT用語
プログラミング云々よりも前に、まずは基礎的なIT用語を紹介していきたい。目にしたことはあるが、説明しろと言われるとできないIT用語。本記事でしっかり覚えていってほしい。
以下のIT用語の説明文は、プログラミングやアプリ開発を学べるオンラインスクール「TechAcademy(テックアカデミー)」の勉強会での資料を引用。
HTML
- Webページを記述するためのマークアップ言語
- タグで文字列を囲んで情報を文書に埋め込む
HTMLを簡単に説明すると、「Web上に表示される文字」のこと。私たちが普段HPで見ている文字は、HTMLタグによって表示されている。
タグは「文字に意味を持たせるもの」。「見出し」という意味を持たせたいときには<h1></h1>。このように、<>の中は文字に持たせたい意味によって異なる。
CSS
- HTMLの見栄えを記述するスタイルシート言語
- 文字の大きさ、色、背景色、それぞれの配置決めなど
CSSは、HTMLで書き出した文字を装飾するための指示をする言語。HTMLのタグに対してどんな色、大きさ、字体にするのかを指示できるのだ。
CSSを使わなければ、Webページで表示される文字全てが同じ色・同じ大きさ・同じ字体になってしまう。サイトを彩るために必要なものなのだ。
ブラウザ
- インターネット上の情報を表示するソフトウェア
Google Chrome、Internet Explorer、Firefox、Safariなどは全て「ブラウザ」と呼ばれるもの。
HTMLやCSSといったプログラムのまま表示されても、謎の暗号が羅列されているだけになってしまう。それを画面上に文字や画像として表示するための閲覧ソフトが「ブラウザ」だ。
「クライアント」と「サーバ」
- クライアント:PC、スマートフォンのWebブラウザに相当するもの
- サーバ:PCなどのWebブラウザからの要求に応じた処理を行い、結果を返すもの
クライアントサイドで利用される言語は、先ほど紹介したHTML、CSSの他にもJavaScriptがある。
一方でサーバサイドに分類されるのは、PHPやRuby、Javaといったプログラミング言語だ。
プログラミング=コンピュータへの指示書き
小学校で義務教育化される可能性がある“プログラミング”だが、そもそもどんな意味か説明できるだろうか。
プログラミングは、先ほど説明したHTMLやCSSなどの言語を使ってコンピュータに対して、「こう表示しろ」「こう動け」と指示を出すこと。
プログラマーは、コンピュータにとっての司令塔なのだ。
よく聞く「C言語」って何者なの?
プログラミングに「C言語」があるのは知っている……けど、どんなものなのかは詳しく知らない。そもそも何故、プログラミングには様々な言語があるのか? あまりITに詳しくない人にとって、プログラミング言語に関しては恐らく疑問だらけだろう。
C言語は、コンピュータのソフトウェアを作る際に使われるプログラミング言語の1つ。WindowsやMacのOS(オペレーションシステム)も、C言語が使われている。
1972年に開発された言語だが、今でも使用され続けている。その理由は、「C言語がわかればOSの仕組みを理解しやすくなる」「仕様が大きく変わらない」「プログラムが高速に動作する」など様々である。
サーバサイドの言語「PHP」「Ruby」「Java」
年々、メインで使われる言語が変化していくサーバサイド。変化の激しいプログラミング言語の中でも、主流となっているのが「PHP」「Ruby」「Java」だ。
これらの言語を詳しく説明していくと「基礎」から外れていってしまうが、現在主流のプログラミング言語の存在自体は知っていてもいいだろう。
プログラミングの「超基礎」的なIT用語について紹介してきた。用語は聞いたことあるが、詳しくは説明できなかった読者も本記事で理解できただろうか。
小学校でのプログラミングが必修化すれば、ある程度のIT知識は「常識」となることが予想される。20年後のために、どんな業種・職種であれ、ITの基礎知識はつけておく必要がありそうだ。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう