2月27日~3月2日(現地時間)に、スペイン・バルセロナにて世界最大級のモバイル展示会「World Mobile Cogress 2017(以下、MWC)」が開催された。
例年、このMWCに合わせて、スマートフォンやタブレットの新モデルを発表するメーカーが多く、世界中のモバイル・IT業界の関係者が注視するイベントだ。今年も数多くの端末が発表・展示されたが、その中から日本での発売が期待されるスマートフォンを紹介しよう。
新Xperiaはディスプレイもカメラも史上最強!
カラバリはルミナスクロム(左)とディープシーブラック(右)の2色で、どちらも鏡面仕上げ。 ソニーモバイルコミュニケーションズが発表したのは「Xperia XZ Premium」。
5.5インチの4Kディスプレイを搭載するハイエンドモデルで、スマホとして初めて「4K HDR(ハイダイナミックレンジ)」の映像再生に対応していることもセールスポイント。
2015年に発売された4Kディスプレイ搭載モデル「Xperia Z5 Premium」(下)と比べると、細かい部分の描写力や色の再現性が大きく向上している。 さらに、「Motion Eye」という新しいカメラシステムも搭載。レンズ、画像センサー、画像処理エンジンを再構築したものだが、大きく変わったのは画像センサー。前モデルの「Xperia XZ」には2,300万画素のセンサーが搭載されていたが、これをあえて1,900万画素に減らした。
センサーサイズはそのままに個々の画素を大きくし、画質の向上を実現。さらに、画像センサーにメモリーを搭載し、新しい撮影モードにも対応した。1つは「最大960fpsのスーパースローモーション」。
このモードで撮影すると、通常速度のビデオ撮影時にタップした場面だけで960fpsで撮影され、30fpsで再生される仕組みだ。もう1つが「Predictive Capture(先読み撮影)」という機能で、シャッターが押される直前の画像も記録される仕組み。「撮り逃した!」と思った写真が実は撮れているというすごい機能だ。
2015年に発売された4Kディスプレイ搭載モデル「Xperia Z5 Premium」(下)と比べると、細かい部分の描写力や色の再現性が大きく向上している。Predictive Captureで撮影すると、シャッターを押した瞬間から遡って4コマが記録される(この機種はXperia XZs)。 なお、この「Xperia XZ Premium」は、MWCのスマートフォン部門の最優秀賞に相当する「Best New Smartphone or Connected Mobile Device at MWC 2017」を受賞した。
また、5.2インチのフルHDディスプレイを搭載する「Xperia XZs」も発表された。こちらも、上位モデルのPremiumと同じカメラを搭載し、スーパースローモーションや先読み撮影にも対応。
Xperia XZ Premium/XZsともに日本で発売される可能性は高いが、全キャリアが扱う最重要モデルはXZsになるのではないかと予測される。
Xperia XZsは、前モデルXperia XZの正常進化形モデル。画面の見やすさと持ちやすさを兼ね備えている。進化したライカレンズを搭載した「HUAWEIP10/P10 plus」
来場者が入りきらないほど盛況だったファーウェイのプレスカンファレンス。 サムスン、アップルに続く、世界シェア3位のファーウェイが発表したのは「HUAWEI P10/P10 Plus」。
ドイツの老舗カメラメーカー・ライカと共同開発したレンズを搭載し、世界的なヒットとなった前モデル「HUAWEI P9/P9 Plus」の後継機だ。
ラウンドフォルムになり、持ちやすさが向上したHUAWEI P10。ディスプレイ下の指紋センサーは、ホームボタンとしての役割も備える。 HUAWEI P10は、5.2インチのフルHDディスプレイを搭載するモデルで、日本でもSIMフリーモデルとして発売されてヒットしたP9の後継機なので、日本で発売される可能性が濃厚だ。
HUAWEI P10 Plusは、5.5インチの2Kディスプレイを搭載する上位モデルで、カメラの性能がP10よりも若干高く、生活防水にも対応している。日本ではP9 Plusは発売されなかったが、MWCの取材で、ファーウェイの幹部が「日本発売の可能性はある」と話しており、発売に向けた準備を進めていると予測される。
背面にはライカ性のダブルレンズを搭載。カラバリは全8色で、これはPANTONEとのコラボによる「Greenery」。 両モデルに共通する特徴は、カメラの撮影モードにライカ監修の「ポートレートモード」が追加されたこと。人物の顔が立体的に認識され、グラビアのような趣きのある写真が撮れることがセールスポイントだ。
また、フロントカメラもライカ製となり、セルフィーもライカ画質で楽しめるように進化している。
画面上の顔のアイコンをタップするだけで、ポートレートモードが起動。コストパフォーマンスが抜群の「Moto G5/G5 Plus」
5.2インチの大画面を搭載したMoto G5 Plus。 モトローラ・モビリティは、同社の売れ筋であるGシリーズの最新モデルを発表した。5インチのフルHDディスプレイを搭載する「Moto G5」と、5.2インチのフルHDディスプレイを搭載する「Moto G5 Plus」だ。
Moto G5 Plusは、昨年日本でもヒットしたSIMフリースマホ「Moto G4 Plus」の後継機で、メタルボディを採用し、最大2GHzのオクタコアCPUを搭載(RAMは国や事業者によって異なるが2GB~4GB)。
さらに、デュアルオートピクセルフォーカスに対応する1,200万画素のカメラを搭載するなど、前モデルから大幅なスペックアップを実現している。
背面は高性能カメラを主張するデザイン。 本体を素早く振るとフラッシュライトが点灯し、ひねるとカメラが起動するといったショートカットも、前モデルから引き続き搭載。
また、画面下にある指紋センサーは、ただロック解除に使うだけでなく、ホーム画面に戻したり、マルチタスク画面を出したりできるナビゲーションキーとしても使えるように進化している。
コンパクトで持ちやすいMoto G5。 Moto G5は、G5 Plusの下位モデルにあたるが、G5とほぼ同等の機能を備えて、グローバルでの予価は199ユーロ~。
モトローラ・モビリティ ジャパンの責任者がG5/G5 Plusともに日本で発売することを明言しており、G5は、コスパ抜群のモデルとして注目されることは間違いない。
まだまだある! 日本発売を期待したいモデル
究極とも言える狭額縁化を実現したLG G6。 日本で発売されるか否かは現時点では何とも言えないが、発売を期待したいモデルもいくつか紹介しておこう。
まず、LGエレクトロニクスが最新フラッグシップとして発表した「LG G6」だ。5.7インチで2880×1440ピクセルの大画面ディスプレイを搭載しつつ、狭額縁を採用することで横幅を71.9mmに抑えていることが特徴。
広い画面を分割して使えることや、HDR(ハイダイナミックレンジ)に対応していることもセールスポイント。メインカメラは1,300万画素のデュアルカメラで、標準と広角を切り替えて使える仕組みだ。
使うことが楽しくなりそうなAlcatelのA5 LED。 2年前から日本のSIMフリー市場に参入しているAlcatel(メーカーはTCLコミュニケーション)は、背面がキラキラ光る「A5 LED」を発表。
5.2インチのHDディスプレイを搭載するミドルレンジモデルだが、背面カバーは交換可能で、このLEDカバーのほかに、スピーカーカバーやバッテリーカバーなども用意されるという。LEDカバーは音楽に合わせて光ったり、着信時など用途によって点滅パターンを変えたり、結構遊べそうな印象だ。
ヨーロッパの若者に人気のWikoの最新モデル。画面デザインもシンプルかつクール。 今年、「Tommy」という激安スマホで日本市場に参入したWikoも最新モデル「WIM」を発表。背面に1,300万画素のデュアルカメラを搭載し、セルフィー用のフロントカメラも1,600万画素という意欲作。
Wiko Japanは、今年、日本市場に複数機種を投入することを予告しており、このWIMが発売される可能性も十分にあるだろう。
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