

ここ最近、「現金感覚で使える」ということを売りにしたデビットカードの宣伝が増えている。発行枚数や種類はクレジットカードに遠く及ばないが、支払い方法の新たな形として徐々に浸透してきているのも確か。
本記事では存在感を増しつつあるデビットカードについて、そのメリットとデメリット、どのような種類があるのか紹介をしたい。
デビットカードを利用するメリット3つ

現金不要で買い物ができるのは勿論、デビットカードには独自のメリットもある。
①高校生でも作ることができる
クレジットカードの場合、つくることができるのは18歳以上で、その上審査に通らなければならない。大学生やフリーターでもつくることができるクレジットカードは数多くある。しかし、高校生はつくることができないのが現状だ。
一方、デビットカードなら15歳以上(中学生を除く)から申し込みができる。高校生、クレジットカードの審査に落ちてしまったという人でもつくれる可能性が高い(銀行に口座をつくることができればよい)カードなのだ。
②残高以上に使えない
デメリットと考える人もいるかもしれないが、残高以上に使うことができないということは、出費の抑制につながる。クレジットカードは残高以上の買い物ができてしまうため、気が大きくなってしまいがちだ。
しかし、デビットカードなら口座にある分しか使うことはできないため、自然と出費を抑えることができる。毎月明細書の額に戦々恐々としている人は、切り替えてみるのもよいかもしれない。
③即時引き落とし
使った分のお金が即時に引き落とされるのは、デビットカード最大のメリットではないだろうか。一ヶ月分の使用額を翌月(※カードによっては翌々月初頭など)に支払うことに抵抗のある人は多く、そういう人は日頃クレジットカードよりも現金を使う傾向にある。
即時引き落としのデビットカードなら日々の支出が分かりやすく、家計簿もつけやすい。お金の管理をする上では非常に有効なアイテムになる。
デビットカードを利用するデメリット3つ

上述の様に独自のメリットもあるデビットカードだが、筆者の意見としては、デメリットの方が目立つ印象を受ける。
①ポイント獲得量が少ない
クレジットカードにもポイントを貯めにくいものはあるが、ほとんどの場合、デビットカードはポイント獲得量が少ない。年会費がかかるものの場合、それを取り戻すだけの獲得は難しいだろう。
②補償に上限がある
クレジットカードと同様、デビットカードにも不正利用されてしまった際の補償がある。しかし、カードによっては補償金額が「100万円に設定」されていることがあるのだ。
クレジットカードと異なり、デビットカードには補償上限が存在する。銀行の預金残高が100万円以上の人は、デビットカードをつくるリスクが高いかもしれない。
③選択肢が少ない
クレジットカードの場合、各種店舗と提携するなど、非常に多種多様なカードが存在する。様々な特徴があるカードの中から、自分に合ったものを選ぶことができる。
一方デビットカードの場合は各種カードにあまり違いはなく、どの銀行を選ぶか、という程度である。目立った特徴が無い分、どのカードもいまいちメリットが無いのが現状だ。
デビットカードの種類
デビットカードには大きく分けると、J-Debit、VISAデビット、JCBデビットの3種類がある。以下、代表的なカードを紹介しよう。
J-Debit

独自のポイントがつかないなどのデメリットはあるが、「新たにカードをつくるのが面倒」という人にとっては、最有力の選択肢になるだろう。
VISAデビット

三菱東京UFJなどのメガバンク、住信SBIなどのネット銀行で申し込めるのが「VISAデビット」だ。国際ブランドを冠するこのカードは、使用可能な店舗数の多さで際立っている。(VISAデビットが申し込み可能な銀行一覧)
JCBデビット

みずほ銀行やセブン銀行などで申し込めるのが「JCBデビット」だ。VISAに比べて海外の利用可能店舗数は少ないが、日本では十分に活躍が期待できる。(JCBデビットが申し込み可能な銀行一覧)
おすすめは「楽天銀行デビットカード(JCB)」
現在発行されているデビットカードの中で最もおすすめできるのは「楽天銀行デビットカード(JCB)」だ。年会費無料で、しかも100円の利用につき1ポイントと、ポイント獲得もクレジットカードと遜色ない。
筆者は基本的にはデビットカードよりもクレジットカードをおすすめしたい。しかし、ついお金を使い過ぎてしまうという自覚のある人、後払いは収支が把握しにくいから嫌だという人は、現金の代わりとしてデビットカードを使うのもよいかもしれない。
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