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意外と知らない! 世界的ウサギ“ミッフィー”雑学BEST3と多才な原作者について

Ai Maeda

2017/02/24(最終更新日:2017/02/24)


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by senov
 世界的キャラクター“ミッフィー”の産みの親であるディック・ブルーナ氏が死去した。彼の描いたウサギの世界は全世界を虜にし、可愛らしいグッズをはじめ、今も愛されている。

 今回は、翻訳国数50以上・発行部数8,500万以上をあげる誰もが一度は読んだことのある絵本とその作者に迫っていく。

ミッフィー雑学BEST3

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出典: Amazon.co.jp

 小さい子供から大人まで幅広い年代の男女に愛されるミッフィーだが、実はこんな秘密をもっているのだ。

雑学①:ミッフィーは「ナインチェ」という名前だった!

 1953年に絵本作家デビューをしたブルーナ氏は1955年にウサギを主人公とした絵本「ナインチェ」を発表。その後、手を加えられたものが世界中で翻訳され、日本では「ちいさなうさこちゃん」(翻訳:石井桃子)として刊行された。

 ミッフィーとは英語訳された時につけられた名前であり、原作ともいえるブルーナ氏の故郷オランダ名は子ウサギを意味するKonijntjeの短縮形であるNijntje=ナインチェなのだ。
 
 これを受け、長崎県にあるオランダを模した街型テーマパーク・ハウステンボスのミッフィー専門店は「ナインチェ」と名付けられた。

 また、日本では福音館書店の絵本シリーズは「うさこちゃん」。講談社の絵本シリーズは「ミッフィー」と分けられている。

雑学②:ミッフィーが正面を向いているのはどうして?

 ミッフィーの横顔は見たことがない人ばかりだろう。これにも理由がある。ブルーナ氏は常に読者を見つめるミッフィーの姿勢に「嬉しいときにも、悲しいときにも、目をそらすことなく子供たちと正面に対峙していたい」という気持ちを込めているのだ。

 まっすぐに見つめてくるミッフィーの瞳には、純粋な子供たちと向き合う心が表れている。

雑学③:ミッフィーを描くのはシンプルな6色だけ

 ブルーナ氏の描くミッフィーの絵本は黒と白を省きわずかな色しか使われていない。Red・Blue・Yellow・Green・Brown・Grayの6色だ。

 ミッフィーはシンプルな画風で有名だが、これはそんな彼により吟味された色でありブルーナカラーと呼ばれている。

ブルーナが影響を受けた画家:アンリ・マチス

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出典: Amazon.co.jp
 ブルーナ氏が影響を受けた画家と言われているのが、フランス出身の画家アンリ・マチス氏だ。

 20世紀の画家アンリ・マチスは「色彩の魔術師」と呼ばれ、鮮やかでのびのびとした色使いが特徴。ゴッホの影響を受けているとされ、独特の色彩感からのちのフォービズム/野獣派に通じた。

 フォービズムとは色の単純化・単色の力強さや画面の簡略化を主義とした画風なので、シンプルを好むブルーナ氏(この場合、影響を受けたブルーナ氏がシンプルを好みとした、と述べる方が正しいかもしれない)が、マチス氏を尊敬したことは納得できる。

 6色しか使わないというのも単色を鮮やかに描くマチス氏の影響だろう。

ディック・ブルーナは敏腕グラフィック・デザイナー

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出典:www.dickbruna.jp
 絵本作家として知られるブルーナ氏だが、グラフィック・デザイナーとしての一面もある。彼は年間に100冊以上のミステリー小説の装丁をこなすのだ。代表作にはメグレ警部シリーズがある。

 絵本作家にデザイナーと才能溢れるブルーナ氏だが、彼の尊敬したマチス氏も画家というよりはデザイナーだと評されていた。マチス氏の場合はグラフィック・デザイナーなど平面ではなくファッション・デザイナー的であったとされるも、2人の共通点は探せばまだまだ出てきそうだ。
 
 発刊から60年以上経つ今でも親しまれるミッフィーはグッズ化もされている。幼いころ好きだったミッフィーを子供と一緒に楽しむ人もおり、正に世代を超えて愛される存在といえるだろう。

 ブルーナ氏の訃報は世界中のミッフィーファンを悲しみで包んだが、彼の生み出したキャラクターがいつまでも愛されることを願っている。

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