国内最大のキャンピングカー展示会として多くの人を集める「ジャパン キャンピングカーショー」。今年は2月2日~5日の4日間で計7万4,259名の来場者を数えた。
そんなショーの中で、ひと際注目を集めていたのが日産自動車が出展した「NV350キャラバン・リチウムイオンバッテリー搭載グランピングカー」。来場者だけでなく、他の出展者も数多く見学に訪れる人気ぶりだった。
車内で家庭用の電化製品が使える
ベースとなったのは「NV350キャラバン」。大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、エアコンや電子レンジ、冷蔵庫などの電化製品を車内で使えるようになっているのが一番の特徴だ。
バッテリーは同社の電気自動車「リーフ」のバッテリーセルを利用し、容量は12kWhと「リーフ」の半分ながら通常の使い方であれば2泊3日程度のキャンプに対応できるという。
「グランピングカー」と名付けられるだけあって、内装は豪華そのもの。ホワイト基調のソファや木目調のパネルを効果的に用いてラグジュアリーな雰囲気に仕上げられている。
室内には家庭用のエアコンはもちろん、LEDのイルミネーションなども装備。さらに冷蔵庫や電子レンジ、液晶テレビまで搭載されていた。
外部電源からの充電にも対応
内蔵されたリチウムイオンバッテリーだけでも十分な容量があるが、外部電源からの充電口も装備。
100Vの家庭用電源を接続でき、バッテリーが空の状態からだと約8時間で満充電にできるという。キャンプ場などに設置されている電源からの充電を想定しているため、急速充電には対応していない。
また、バッテリー搭載部分には3つのインバーターを搭載。これはキャビン側のエアコンなどで使用する電気と、運転側で使用する電源を分けるための措置だ。
外部電源に繋いでいる場合は、その電気を積極的に使用し、バッテリーは温存するシステムも組み込まれるという。
近年、キャンプ愛好家の間では豪華な装備で楽しむグランピング(グラマラス・豪華とキャンプをかけ合わせた造語)が流行しているが、そこで問題となるのが電源の確保。
搭載されたリチウムイオンバッテリーは、車内の装備で使用するだけでなく、外部に給電することも可能なので、例えばテント内で使用する暖房器具につなぐようなこともできる。
グランピングの可能性を大きく広げてくれそうな「グランピングカー」は2017年内にキャンピングカーの架装を手掛けるメーカー向けに発売する予定とのこと。キャンプの電源問題を解決してくれそうなモデルだけに期待して待ちたい。
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