

TVドラマの放送で話題沸騰中の「東京タラレバ娘」。
女性視聴者のみならず男性視聴者にも共感やダメージを与えている。今回はタラレバばかり行ってしまう人間の心理、タラレバを生み出すネガティブな感情への向き合い方に注視してみる。
東京タラレバ娘は男の心もグサグサとえぐっている

「東京タラレバ娘」の放送によって毎週心をえぐられているのは、女性視聴者だけではない。厚生労働省によると、年々未婚率は増加。2017年現在、30歳男性のおよそ2人に1人は未婚なのだ。
独身アラサーを描いたこの作品が放送されるや否や、ネット上で「心が痛い……」「男だけど危機感を感じる……」「知らず知らずのうちに、飲み会でタラレバ愚痴をこぼしていた」など心をえぐられる男性視聴者が続出した。
下記に心えぐられる名言を紹介しよう。
毎日、毎時間、一分一秒
あなた達は歳を取っていくんタラ
レーンは一方向に進む
時間は絶対に巻き戻らないんタラ
筆者自身、未だに時間を無駄使いしてしまっているので、傷口に塩を揉み込まれる思いだ。
なんの根拠もないタラレバ話でよくそんなに盛り上がれますね。
そうやって一生、女同士でタラレバつまみに酒飲んでろよ。
これもやはり、時たま男同士でタラレバ話に花を咲かせてしまっている筆者自身、胸を締め付けられる。
タラレバは生きてる限り一生人間に付き纏う

「あの時、ああだったら」「もっと、こうしてたら」……何の根拠もないタラレバ話は誰もが1度は口走ったり、考えたりした経験があるはず。なぜ人はタラレバが言いたくなるのだろうか。
タラレバの元は後悔? 時間的非整合性?
事実とは無関係な仮定の話。 また、事実とは異なることを仮定して後悔する意味で使われるタラレバ。
人が後悔する原因として、最初に立てた計画が後になってベストなものではなくなる「時間的非整合性」との関係が深いとされる。
人間は意思決定を行うため、あらゆる選択肢・情報を集めて行動を取捨選択する。しかし人間の処理能力には限界があり、その時は“ベスト”の判断を下したと考えても、結果として手に入ったものは当初見込んでいた“予想とは反する”場合が多い。
人が後悔する原因として、最初に立てた計画が後になってベストなものではなくなる「時間的非整合性」との関係が深いとされる。
人間は意思決定を行うため、あらゆる選択肢・情報を集めて行動を取捨選択する。しかし人間の処理能力には限界があり、その時は“ベスト”の判断を下したと考えても、結果として手に入ったものは当初見込んでいた“予想とは反する”場合が多い。
人は、得られた結果と得られなかった結果を比較して、得られなかったものに対して後悔を増大させてタラレバをたれてしまうのだ。
タラレバ話をするのではなく、後悔から学ぶことが大事
後悔はネガティブな感情である。一般的には経験しない方が良い感情だ。しかし、後悔に対して適切な対処をすることによって、その経験を生かし自分の行動をより良い方向に変えることができる。
2015年、近畿大学でおこなわれた堀江貴文氏のスピーチが話題となった。そのスピーチの一部で「失敗した時の処方箋は、失敗した段階で再発防止策をとること」だと語った。
2度と同じ失敗をしないためにどうしたら良いか考えることが、後悔に対する最良の対処法であり、タラレバの予防策となる。
スピーチの全文が気になる方は、下記の動画をチェックしてみてほしい。
今回は誰もが1度は考えたことがあるであろうタラレバについて焦点を当てた。「東京タラレバ娘」は女性だけでなく、ぜひ男性にも観てもらいたい。
「もっとこうしてたら、こうなってたのに」「本当は◯◯したいけど、◯◯がないし……」「◯◯があったらやる」こんなことを言うのが格好悪いことは皆、百も承知だ。
しかし、実際はタラレバたれてしまっている人が多いのが現実だろう。タラレバ娘を1度ご覧になってみると、ドラマを楽しみながらも今の自分自身の現状を俯瞰する良いきっかけになるのではないだろうか。
©Nippon Television Network Corporation
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