ファッションの常識が大きく変わる。「サイズ感」という言葉は崩れ去り、ファッションショーの開催時期も根本から見直され、さらにはファッションの“ジャンル”という垣根すら無くなろうとしている。
今、ファッション業界に何が起きようとしているのか。本記事では、変化していく衣服を取り巻く状況の現在に迫っていこう。
ジャストサイズの概念を壊した「VETEMENTS(ヴェトモン)」
出典:www.instagram.com 服はジャストサイズで、さらに言えばタイトに着るのが「格好いい」というのが昨今の常識であった。事実U-NOTEでも、サイズ感の見極め方といった記事を多く出している。
この潮流を覆したのが、パリコレ発のファッションブランド「VETEMENTS(ヴェトモン)」。袖の長いスウェットパーカー、オーバーサイズのトレンチコートなど、ベーシックなアイテムの大胆なシルエットは、我々の常識とは大きくかけ離れたアイテムだ。
出典:www.instagram.com ヴェトモンが生み出した「エクストリームシルエット」の与えた衝撃は大きく、トレンドは瞬く間に「サイズレス」となったのである。
ここ数年多くのブランドがビッグサイズ、エクストリームシルエットなどを打ち出しており「体にフィットしたサイジングこそが全て」とする考え方は崩壊し、自分に合ったサイズを自由に着る、という考え方が主流となりつつある。
ブランドの境界線を消し去るLouis Vuitton×Supreme
出典:jp.louisvuitton.com 先日のパリコレクションにて、世界的なストリートウェアブランド「Supreme(シュプリーム)」が、フランスのラグジュアリーブランド「Louis Vuitton(ルイヴィトン)」と歴史的コラボレーションを行うことが発表された。
出典:www.instagram.com この“有り得ない”ニュースは世界中で拡散され、この歴史的なコラボレーションにより
「ラグジュアリー」と「ストリート」の垣根は取り払われた。パリコレのランウェイで「Supreme」のロゴを見ることができるというのは、それほど衝撃的なニュースなのである。
常識に囚われるな。自分に合った服を「選ぶ」時代
出典:www.monkeytime.jp 「サイズレス」が後押しとなり「ジェンダーレス」も浸透した。「レディースアイテム」を男性が「メンズアイテム」を女性が着ることが当たり前になってきており、ファストファッションブランドでもレディースのマネキンにメンズの服を着せている。
また、今まで半期前のアイテムを発表するのが通例だったファッションショーも、発表された服は即発売、という形に変化。コレクションは発表された直後に注文できるようになりつつある。ファッションに最早“通念”は存在しないと言っていいだろう。
変貌したファッションの“常識”
- ジャストサイズだけでない「エクストリームシルエット」の誕生
- Louis Vuitton×Supremeによる「ジャンル」の消滅
- サイズレスに伴う服の「ジェンダーレス」化
- ファッションショーは発表後、即販売に
ヴェトモンの台頭によって「ビッグサイズ」に大きく舵を切ったファッション業界。その流行は即拡散され、東京でも海外のコレクションを中継で見れるようになった。
しかし、このトレンドで「ジャストサイズ」の服が古くなったという訳ではない。ファッションの選択肢が大きく広がり「自分に合った服」を見極める時代になったのだ。皆さんも、いま一度自らに合った服とはなんなのか? を考えてみてほしい。
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