自分ではなかなか気づかない口臭。周囲の人も実は「キツいなあ……」と思っていても、面と向かって相手に指摘できないのが口臭の問題点だ。
初対面の印象が悪くなるどころか、周囲の大切な人にも煙たがられてしまう口の臭い。今回は、口臭の原因とその対策を紹介していく。
マスクで自分の口臭をチェックしてみよう
by yto ビジネスチャンスも逃してしまうかもしてない口臭。自分の口が臭いかどうかは、マスクを鼻まで覆ってつけると確認することができる。つけ始めてすぐに「なんか変な臭いがするなあ……」となった場合は、自分の息が臭いということになる。
また、マスクをつけて数分経過してからツーンと唾液のようなニオイが漂ってきた場合は、唾液の匂いである可能性がある。マスク内で気化した唾液が乾くと、唾液特有の臭いニオイが発せられるのだ。
しかし、唾液自体のニオイが臭い場合は、舌の上の「舌苔(ぜったい)」に口臭の原因となる物質が発生している可能性がある。舌苔の量は、時間帯や体調によって変化する。舌苔が多くなればなるほど、VSC(揮発性硫黄化合物)と呼ばれる口臭の原因物質が発生し、口臭がキツくなるのだ。
ドライマウス、便秘などの体調不良も口臭の原因
マスクで自分の息のニオイをチェックする方法を紹介したが、舌苔に原因があるわけではない口臭は何が原因なのだろうか。口臭が起きる原因を3つに分けて紹介したい。
1.ドライマウスによる口臭の主な原因
- 緊張などのストレス
- コーヒーやお茶などのカフェイン飲料、甘いもの
- 喫煙
2.磨き残し・食べカスによる口臭の主な原因
- 舌苔
- 歯周病、虫歯などの口腔内の病気
- 歯に詰まった食べカス
- 扁桃腺の膿栓
体調不良による免疫力低下や病気による口臭の主な原因
- 風邪、胃炎、胃潰瘍
- 便秘
- 糖尿病、肝臓疾患、呼吸器・消化器の病気
今日からできる口臭対策
ドライマウス、舌苔、体調不良など、口臭の原因は人それぞれ。原因別にできる口臭対策を見ていこう。
ドライマウス対策には水とガム
口が乾きがちになる緊張状態、喫煙やカフェインを含んだ飲み物など、現代人には口が渇く機会が多くある。ドライマウスは、口の中の唾液が減った状態。口内を洗浄・殺菌し、細菌の増殖を抑えてくれる効果がある唾液が減ってしまうと、口臭が発生しやすくなるのだ。
ドライマウスかもしれない……と感じたら、まずはお水を飲もう。唾液の分泌を抑えてしまうカフェイン飲料、清涼飲料水では意味がないという点に気をつけてほしい。
また、ガムも唾液の分泌を促してくれるので効果的だ。初期虫歯を対策してくれるPOs-Ca(江崎グリコ)や消臭カプセルが口で弾けるACUO(ロッテ)など、口臭予防だけでなく虫歯も予防してくれるガムもある。
舌磨きで口臭の原因:舌苔を除去せよ
舌磨きをする際には、普段使っている歯ブラシを使用することはオススメできない。ドラッグストアで購入することができるので、「舌ブラシ」と呼ばれる舌専用のブラシを使おう。
舌磨きは、やりすぎるとかえって細菌が繁殖してしまう。舌磨きの際には下記のやり方を守って、1日1回程度、優しく手入れしよう。
舌磨きのやり方
- ①鏡を見ながら舌をべーっと前に突き出して、奥のほうに舌苔がついているか確認
- ②息を止めながら、鏡で見える舌の最も奥にブラシを軽く当て、手前に引く
- ③舌ブラシの先を水道水でよく洗い、ブラシの先に舌苔がつかなくなるまで①、②を繰り返す
舌磨きのタイミングは起床したタイミングで1度だけ行おう。舌の粘膜を傷つけないためにも、優しくブラシを押し当てることが重要だ。
うがい、デンタルフロスしてますか?
歯周病、腐敗臭の原因となる磨き残しや食べカス。磨き残しをなくすためにも、夜はデンタルフロスで歯間の掃除をしよう。朝と夜だけしか歯磨きをしない、という読者は昼休みに歯磨きをする習慣をつけると、日中の口臭予防につながる。
また、扁桃腺の表面にある小さな穴に、死んだ細胞や粘膜上皮の細胞、食べカスなどが詰まることによってできる白い塊「膿栓」も口臭の原因である。
綿棒などを使って膿栓を取る方法がネットで紹介されているが、扁桃腺を傷つけないためにも「うがい」をオススメしたい。「アーハー」と言いながらうがいをすれば、喉の奥まで洗浄することができる。
適度な運動で口臭を撃退
意外な口臭の原因の1つでもある便秘。長く腸内に居座った便は、そのまま腸内で腐敗する。腐敗した便から発生した有害物質が、便と共に体内に残っているとそのまま血液中に有害物質が溶け込み、血液に乗って全身に有害物質が行き届いてしまう。
血液を巡った有害物質は、皮膚や呼気から腐敗臭と一緒に排出される。これが便秘によって発生する口臭のメカニズムだ。
便秘にならないためには、規則正しい生活や適度な運動が求められる。軽いストレッチをしたり、腸内環境を整えるヨーグルトなどを摂取したりしてみよう。
お口のケア! オススメグッズ5選
口臭予防のためにも揃えておきたい、口内ケアができるオススメのグッズを5つ紹介したい。
BUTLER やさしい舌ブラシ(SUNSTAR)
出典: Amazon.co.jp サンスター株式会社から発売されている舌磨きブラシ。BUTLER(バトラー)は、主に歯科医院向けのオーラルケア商品を取り扱うブランドのことだ。歯科現場のプロフェッショナルの声を生かしているので、使いやすく、様々な患者のニーズに特化しているのが同ブランドの特長だ。
柔らかい毛と柔らかなラバーの2つで、効率良く舌苔をかき出して除去することが可能。ヘッドが小型になっているので、吐き気を催しにくくなっている。
コンクール ジェルコートF(weltec)
出典: Amazon.co.jp Amazonでもベストセラーになっている歯磨き粉「コンクールジェルコートF」。市販の歯磨き粉と比較すると1,000円(税抜)と、やや値段が張るが、虫歯や歯周病、歯肉炎、口臭防止に効果があるという高性能ぶり。
フッ素コートが配合されている同商品で歯を磨くことによって、歯の隅々までフッ素を行き渡らせることができる。また、有効成分によって、虫歯菌や歯周病菌を殺菌、炎症抑制、歯石の原因を除去……などの効果があるとされている。
研磨剤が無配合なので、歯を削ることなく磨くことが可能。長期間使い続けると、含有成分によって歯に着色がみられるようだ。研磨作用のある歯磨き粉、もしくは同メーカーからセットで売り出されているクリーニング用歯磨き粉の併用をオススメする。
クリニカアドバンテージ デンタルフロスY字タイプ(LION)
出典: Amazon.co.jp クリニカアドバンテージのY型フロスは、洗浄することによって同じフロスを繰り返し使用できる。糸巻きタイプと比較して、1回のフロッシングにかかる費用が高いY型ホルダータイプにとって、重要な特長だ。また、同商品独自のハンドルで握りやすく、動かしやすくなっている。
歯磨きをした後にデンタルフロスをすることによって、歯垢の除去率は30%上がるというデータが出ている。就寝前に、デンタルフロスで歯間ケアをする習慣をつけていこう。
薬用リステリン トータルケアゼロ(Johnson&Johnson)
出典: Amazon.co.jp 就寝前に、歯磨きと歯間ケアを行った後に仕上げとしてやっておきたいのが「マウスウォッシュ」だ。各メーカーから販売されているマウスウォッシュだが、なかでも筆者がオススメしたいのは、ロングセラーとなっている「LISTERIN(リステリン)」だ。
筆者がオススメする理由は、口に含んで30秒〜1分ほどすすいでからブラッシングをする、という歯磨き粉代わりの役割もこなせる「液体歯磨き」だからだ。朝の忙しい時間にも、手軽にオーラルケアができる。
ドラッグストアに行くと、リステリンのシリーズがたくさんあって迷ってしまうかもしれない。マウスウォッシュをしたことがない初心者には、ピンク色の低刺激タイプがおすすめだ。これまでのリステリンの中で、最も多くの効果があってトータルケアすることが可能。
ピリッとした刺激があっても平気な読者は、紫色の「リステリン トータルケア」がオススメ。低刺激タイプよりも使用後の清涼感がとても強いので、清涼感重視の読者には紫色のリステリンを勧める。
ソニッケアー電動歯ブラシ イージークリーン(PHILIPS)
出典: Amazon.co.jp 電動で歯をきれいに、手早く磨くことができる電動歯ブラシ。多くのメーカーから電動歯ブラシが売り出されているが、根強い人気のブランドが「ソニッケアー」だ。
音波式の電動歯ブラシで、歯や歯茎にあまり負担をかけずに歯を磨くことができるソニッケアー。同じブランドからもいくつかの電動歯ブラシが販売されているが、まずはエントリーモデルの「イージークリーン」を勧めたい。
2万円を超える最上位機種と回転数が同じで、5,000円台で購入できるイージークリーン。ホワイトニングができるホワイトモードなどのモードがなく、クリーンモードだけの同機種。「電動歯ブラシで歯を磨く」という目的だけの場合は、十分な機能性だ。
以上、口臭の原因と対策について紹介してきた。記事を読んでいる途中、手で口を覆って呼気を確認した読者もいるのではないだろうか。
デリケートな問題だけに、なかなか友人同士でも話す機会のない口臭ケア。ぜひ、今回の記事で紹介した対策方法や口内ケアグッズを使用して、息も爽やかなビジネスパーソンを目指してほしい。
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