社会人になって初めて結婚式に参加するという人もいるのではないでしょうか。
結婚式には、招待状の返信やご祝儀の金額、スピーチの注意点など様々なマナーがあります。
本記事では、結婚式に参加する前に知っておきたい様々なマナーを詳しくご紹介します。
大切な人の結婚式に自信を持って参列できるよう準備をしておきましょう。
- 招待状は早めに返信することを意識する
- ご祝儀の書き方や金額の相場
- 結婚式会場でのマナーやスピーチの注意点
結婚式のゲストのマナー1.招待状の返信は早め&書き方に注意
「結婚式の招待状をもらったけれど、返信するのもマナーがあるのかな」と不安になっている人もいるのではないでしょうか。
まずは、招待状に関するマナーをご紹介します。
返信をするタイミング
招待状を受け取ったら、「どのタイミングで返信したらいいのかな」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
結婚式に出席する場合は、忙しい新郎新婦を煩わせないよう、2~3日以内には返信することをおすすめします。招待状をいただいた場合は、LINEや電話など別の方法で連絡して済ませるのではなく、必ず招待状を送り返すようにしましょう。
様々な事情で当日ギリギリまで返答できないという場合は、相手にその旨を連絡をすることが大切です。相手の招待状に対して、反応を全くしないのは失礼なので、相手に事情を説明し、相談しましょう。
欠席する場合は、2〜3日ですぐ返答するのは失礼なので控えるほうが賢明です。招待状をもらってから一週間程度空けてから返信しましょう。
また、招待状が家族にあてられていて誰かのみ出席できる場合は、わかりやすく明記する必要があります。誰か一人でも出席する場合は、「出席」に○をします。
欠席する際、その事情を書き記せるときと書き記せないときがあります。注意すべきは、弔事、忌中、病気などの、相手にとって喜ばしいと思われないことは、言葉を濁して伝えるということです。
「外せない用事がありまして」「私用のため」などと曖昧に理由を告げて、喜ばしい雰囲気に水をささないようにしましょう。
返信に使う筆記用具
招待状の返信に使う筆記用具にも注意が必要です。
幸せが「太く、長く」続くことを祝って、濃く太い字が縁起がよいとされています。
濃くて太い字を書くためには、毛筆や黒インクの万年筆、ボールペンを使用しましょう。
一般的にはボールペンよりも毛筆・万年筆がいいとされています。筆ペンや万年筆がある場合は、そちらを利用することをおすすめします。
また、グレーは不祝儀の色のため、黒のインクが出るものを使用しましょう。
返信に添えるメッセージ
招待状の返信は、出席か欠席に丸をするだけではありません。
「出席」もしくは「欠席」のいずれかに○をした後は、自分の返答と異なるものに二重線を引きましょう。例えば、出席の場合は「欠席」の方に二重線を引きます。確実に出席なことを表すためにも、忘れずに行いましょう。
また、出席する場合は、出席の字の上に「慶んで」、下に「させていただきます」と付け加えることをおすすめします。その逆に、欠席する場合は「残念ながら」と記入するのが一般的です。
メッセージを付け加える場合は、「お祝い事には終止符を打たない」という意味があるので、句読点を打たないのがマナーです。
宛名の相手の「一行」を二重線で定規を使って消し、「様」に書き換える必要があります。書いてある言葉を修正するときは定規を使って二重線を引くと丁寧です。
同様に、「御(ご)出席」「御欠席」などにつく、受け手側を表す「御(ご)」や「御芳」という言葉も消しましょう。
二重線の代わりに「御」などの文字の上に「寿」と書く、寿消しと呼ばれるマナーも存在するため、基本のルールに慣れてきた人は試してみることもおすすめします。
余白があったら自分の参加状況がいずれにせよ、相手へのメッセージを書くことをおすすめします。「親しき仲にも礼儀あり」なので、丁寧な言葉づかいをしたメッセージを書きましょう。
どんなメッセージを書けばいいのかわからない人は「【文例あり】結婚式の招待状の5つの返信マナーとは?関係性別の例文をチェックしよう」を参考にしてください。
結婚式のゲストのマナー2.ご祝儀の書き方&金額の相場
「ご祝儀をいくら包めばいいのかわからない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
以下では、ご祝儀袋の選び方や中袋の書き方、ご祝儀額の決め方などを詳しくご紹介します。
ご祝儀袋の選び方
ご祝儀袋を選ぶのが初めてな人も多いのではないでしょうか。
ご祝儀袋は、結び切りの水引きがついたものを選びましょう。結び切りの水引きは「一度結ばれたら離れない」ので、縁起がいいものとされています。
また、ご祝儀袋は包む額によって種類が違うため、気を付ける必要があります。ご祝儀袋のパッケージに包む金額の目安が書かれていることも多いので参考にしましょう。
ご祝儀袋が用意できたら水引きの下に名前を記入します。表書きの名目がプリントしていない袋を購入した場合は、自分で書く必要があります。
名目を自分で書く場合は、4文字の名目は書かないようにしましょう。4文字の名目は「死文字」と呼ばれ、縁起の悪いです。名目は4文字の「結婚祝い」ではなく、「寿」や「御結婚御祝」と書くことをおすすめします。
最後に、ご祝儀袋の包み方・折り方ををうっかり間違えてしまうと不祝儀になってしまうので、注意して折りましょう。袋の上の折り返しが下の折り返しに重ねられた状態になるように折ってください。
中袋の書き方
お札を包む中袋には、住所と金額を明記する必要があります。
中袋に書き込む際に注意すべきは、「金○萬円」の中に旧字体の数字を記入することです。例えば、3万円包む場合は、「金参萬円」と書きます。
ご祝儀袋・中袋に記入するものはいずれも、毛筆・筆ペンまたはサインペンで文字で記入しましょう。そして、受け取る側が読めるような丁寧な文字で書くのがなによりも大切です。
ご祝儀額の決め方
ご祝儀にいくら包めばいいのか悩んでいる人も多いでしょう。友達や同期などへのご祝儀の相場は、3万円です。
金額は割り切れない数を選びましょう。割り切れない額にするのは、2人の仲が割れないという意味が込められています。そのため、奇数である1万、3万、5万などがGOOD。値段は、相手との親密度によって調節しても大丈夫です。
金額を決定したら、ATMでおろしてきた折れてしまっているお札ではなく、新札を用意する必要があります。
新札は銀行で両替する際に、「新札」と記入すると手に入ります。銀行に行くタイミングがなかなかない人もいるでしょうが、新札を包むのはマナーなので、時間を作って新札を取りに行きましょう。
最後に、お札の向きを揃え、表が上になるように中袋に入れます。
結婚式のゲストのマナー3.服装や小物
「服装にマナーがあるのは知っているけれど、何を着ていけばいいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。
以下では、結婚式の服装や小物についてのマナーをご紹介します。
男性の服装マナー
まずは、男性の服装のマナーについてご紹介します。
結婚式の男性ゲストの服装は、グレーやネイビーなどの派手すぎない色のスーツを選びましょう。
絶対にNGなのは、白のスーツです。結婚式の主役の新郎と服装の色が被ってしまわないように注意しましょう。
また、ネクタイも黒や濃い色、動物柄のものはマナー違反とされています。中でも黒は、不幸を連想してしまうのでやめておきましょう。
普段腕時計をつけるのが習慣の人も多いのではないでしょうか。結婚式では、腕時計をしていると時間を気にしていて、早く去りたいという印象を与えてしまうので、腕時計をつけないようにすることがベターです。
女性の服装マナー
次に、女性の服装のマナーについてご紹介します。
結婚式の女性ゲストの服装は、白や黒一色は絶対に避けましょう。結婚式では、主役の服装とかぶるのはタブーとされています。白や黒以外のカラーを選んでくださいね。
また、ストッキングを履かないのもNGです。足が見えるドレスの場合は、必ずストッキングを履くようにしましょう。
露出が多すぎる服装も気をつける必要があります。ノースリーブのドレスを選ぶ際は、必ず羽織物を持参することをおすすめします。
さらに、動物柄やファーなどの「殺生」をイメージさせるものも、身につけないようにしましょう。
このように身に着けてはいけないものがたくさんあるので、注意して服装を選ぶことをおすすめします。
結婚式のゲストのマナー4.結婚式会場でのマナー
ご祝儀の金額や服装のマナーなどをご紹介しました。気を配ることがたくさんあり、困惑している人も多いのではないでしょうか。
以下では、結婚式会場でのマナーについてご紹介します。結婚式の前も最中もマナーを守った振る舞いをできるようになりましょう。
結婚式会場でのマナー
結婚式会場には、時間に余裕をもって向かいましょう。不規則の事態で遅れてしまいそうな場合は、他に出席している知り合いに連絡をするのが大切です。
会場に遅れそうなときに気を付けたいことは、新郎新婦に連絡しないことです。新郎新婦は当日の準備で忙しいので、電話やメールを見る暇がありません。
また、すでに会場に入っている時間帯に新郎新婦に電話をしてしまうと、結婚式を邪魔してしまうことになります。
遅れそうなときには新郎新婦以外の参加者に連絡し、落ち着いて行動するようにしましょう。
控室でのマナー
控室では、最低限のマナーを気を付ければ大丈夫です。
久しぶりに友人や知り合いに会って騒ぎすぎたり、アルコールを飲みすぎたりしないように注意しましょう。
また、新郎新婦のご家族に気がづいたら、相手のタイミングを伺って挨拶をすることをおすすめします。新郎新婦の家族は多くの人に挨拶する必要があるので、あまり長く話し込まないことを意識しましょう。
披露宴会場でのマナー
スタッフに案内され、披露宴会場に入ると入り口には新郎新婦とそのご両親がいます。
一言挨拶を交え、流れに沿って入場しましょう。着席の際は、席の左側から座り、手荷物は背もたれと背中の間に置きます。
いくら手荷物が小さくても、テーブルの上には置かないように気をつけましょう。
結婚式のゲストのマナー5.スピーチを行う際の注意点
近しい人が結婚して、スピーチを頼まれた人もいるのではないでしょうか。
結婚式では、スピーチで話す言葉遣いも大切になります。
以下では、スピーチを行う際の注意点についてご紹介します。
スピーチ本番の流れ
まずは、スピーチ本番の流れをご紹介します。
スピーチをする人は、司会者に名前を呼ばれてからその場で着席したままお辞儀をしましょう。司会者の紹介が終わったら起立をし、その場でもう一度お辞儀をします。
そしてマイクの前でまた、一礼をしましょう。マイクは大抵の場合スタッフが調整するので、自分で動かさないようにすることをおすすめします。マイクの調整をしてもらったら、お祝いの言葉を新郎新婦に向かって言い、スピーチが始まります。
スピーチをする際には、ゆっくり、聞き手に気を配りながら話をするように意識してください。
スピーチが終わったら、ゲスト側、新郎新婦側の順で深くお辞儀をしましょう。そして着席前にもう一度お辞儀をします。計5回のお辞儀をする必要があることを覚えておくことをおすすめします。
忌み言葉に気をつける
結婚式のスピーチでは、忌み言葉を使用しないことが大切です。
忌み言葉とは、特定な場面において、不幸を連想してしまうため、使用するべきではないとされている言葉のことです。
以下では、忌み言葉の例をご紹介します。スピーチをする場合は、忌み言葉を使っていないか確認することを怠らないようにしましょう。
不幸な過去や不幸を連想させる言葉を結婚式では言わないのがマナーとされています。
万が一本番で忌み言葉を使ってしまったことに気がついたら、「失礼いたしました」と一言謝罪しましょう。
タブーまたは不適切な内容に気をつける
スピーチの内容によっては、不適切な内容、新郎新婦が触れてほしくない内容もあります。不適切内容かどうかは、一般常識で判断できる場合は自分で決めましょう。
しかし、タブーな話題かどうかは自分で判断がつかない場合が多いのではないでしょうか。自分でタブーな内容か判断がつかない場合は、その部分は触れない、もしくは新郎新婦に確認するようにすることをおすすめします。
新郎新婦に確認する際、自分で判断がつかない内容のみで大丈夫です。全ての内容を確認してしまうと、当日の楽しみがなくなってしまうので、内容を確認してもらいたい場合は共通の友達に確認するとよいでしょう。
新郎新婦を困らせたり恥をかかせないために結婚式のマナーを把握しておこう
- 招待状にはなるべく早く返信する
- ご祝儀の金額は、割り切れない金額である3万円が一般的
- スピーチをする場合は、忌み言葉や重ね言葉に注意する
本記事では、結婚式のゲストが知っておきたいマナーについてご紹介しました。
たくさんのマナーがあり、困惑してしまう人も多いのではないでしょうか。事前にマナーを知っておくことで、「招待してよかった」「スピーチを頼んでよかった」と思われる振る舞いをしましょう。
本記事を参考に、来る結婚式に備えてみてはいかがでしょうか。
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