HOMEビジネスファッション H&Mの高級ライン「COS(コス)」:ファストファッションブランドが届ける“最高品質”

H&Mの高級ライン「COS(コス)」:ファストファッションブランドが届ける“最高品質”

Takuro Aizawa

2017/01/10(最終更新日:2017/01/10)


このエントリーをはてなブックマークに追加

H&Mの高級ライン「COS(コス)」:ファストファッションブランドが届ける“最高品質” 1番目の画像
出典:www.cosstores.com
 ユニクロ、H&M、ZARA……数あるファストファッションブランドの浸透によって安価で優れた服を手に入れることができるようになった。しかし、特にファッション性が高くて人気のH&Mには、高級ラインが存在している。

 本記事では、そうそうたる高級ブランドにも引けを取らない高品質を誇るH&Mの新ライン「COS(コス)」を紹介していこう。

高級ブランドが集まる青山に出店しながらも優れた価格設定

H&Mの高級ライン「COS(コス)」:ファストファッションブランドが届ける“最高品質” 2番目の画像
出典:www.cosstores.com
 欧州を中心に全世界で50店舗以上を展開する「COS」。日本においては2014年に進出したばかりで直営店はまだ少なめ。南青山と横浜の2店舗のみの展開となっている。

  PRADA(プラダ)やCartier(カルティエ)、COMME des GARCONS(コムデギャルソン)など世界に名だたるブランドなど、都内屈指のハイブランド集積地である南青山のみゆき通りに店舗の一つを構えており、既存のH&Mの店舗とは一線を画すことが伺える。

 ハイブランドと並んで店を構えている、ということで相応の値段がするのかと思いきや、Tシャツは4,000円ほど、シャツで1万円前後。コートでも3万円前後と、国内セレクトショップのオリジナル商品と大差ない価格設定となっている。

最高峰の品質と価格の両立に「巨大な生産背景」

H&Mの高級ライン「COS(コス)」:ファストファッションブランドが届ける“最高品質” 3番目の画像
出典:www.cosstores.com
 
 特筆すべきは、品質はみゆき通りに並ぶブランドと並べても遜色がない点。両立のからくりは、巨大ファストファッションブランドならではの、「生産力」にある。

 当然だが、大量生産すればするほど、製品の単価は下がっていく。故にユニクロやH&Mの商品は安いのだ。
H&Mの高級ライン「COS(コス)」:ファストファッションブランドが届ける“最高品質” 4番目の画像
出典:about.hm.com
 しかし、大量に作るということは「万人」に売れる商品でなければならない。そのため、デザインを徹底的にシンプルにするか、ないしは品質に多少の犠牲を強いて値段をできる限り下げている。

 そこで、その強力な生産力を利用し、素材、デザインともに高品質の服を安価で作り出すのが、H&Mの新ライン「COS」なのである。通常数万円の価格がつくような高品質の服も、COSならば1万円程度で売ることができる。コストパフォーマンスは最強と言っても過言ではないだろう。

シンプル/ハイセンスな「COS」の商品を紹介

H&Mの高級ライン「COS(コス)」:ファストファッションブランドが届ける“最高品質” 5番目の画像
出典:www.cosstores.com
 手頃な値段で、高品質な服を作り出すCOSだが、日本でのオンライン展開はまだ。気軽に買い求めたいところだが、今のところ青山か横浜の店舗に足を運ぶことでしか正規の販売ルートがない。

 今回は参考までに、現在オンラインストアにラインナップされている商品の中からおすすめの商品をピックアップしていく。

 値段はユーロを円換算したものなので、実店舗との価格に多少の相違があるかもしれないが、ご容赦いただきたい。

TEXTURED SHIRT WITH PRESS STUD COLLAR:7,200円

 まず紹介したいのは、オーセンティックな白シャツ。

 きめ細かいリネン素材で作られ、ボタンもプラスチックではなくシェルボタン。艶がある素材なのでクリーンに着ることができる。

 形もトレンドライクなやや着丈長めのルーズなシルエットとなっており、ハイブランドのトレンドをしっかりと掴んでいると言えるだろう。

 

SADDLE SHOULDER JUMPER:6,700円

 H&Mではなかなか見られないような、高級感のあるリブニットを取り揃えるているのも、COSの大きな魅力。

 シンプルなデザインながらも、トレンドを抑え、スポーツライクなエッセンスも盛り込まれた商品となっている。

 カラーはベージュがかった黒とネイビーの2色展開。スタイルに合わせて選びたい。

MILANO KNITTED BLAZER:12,000円

 COSの中でも特徴的なアイテムが、こちらのニットブレザースタイルのカーディガン。ミラノウールで編まれており、柔らかな印象だ。

 ボタンの留め金はゴムでコーティングされているなど、細かいディテールも嬉しい。
 
 細身の襟がついているデザインにも注目したい。オフカジュアルにもオンカジュアルにも対応するアイテムは、COSならでは。

WRAP-OVER LEATHER SNEAKERS:11,000円

 ファストファッションブランドではなかなか難しい、使い勝手のレザーシューズもラインナップ。

 ミニマルなデザインでありながらも、ラップオーバーがアクセントとなったデザインが秀逸。ラグジュアリーブランドの空気を充分に備えている。

 スリッポンスタイルなので、使い勝手も抜群。上質な素材で作られていることもあり、ヘビーユースに耐えうるアイテムだ。

 

TAILORED COAT:22,000円

 抜群のコストパフォーマンスを誇るCOSのアイテムの中でも特筆すべきなのがコートだ。

 柔らかいフェルトウールで作られた画像のコートは、クラシックなデザインを保ちつつも、ボタンを隠すようにフロントが作られており、シンプルだけでないデザイン。

 コートは、どうしても値段なりになってしまいがちだが、COSのコートは値段を大きく上回る価値があると断言できる逸品となっている。
 ハイブランドに匹敵するデザインと品質を備えながらも、それらに比べ圧倒的に手頃な値段で買い求めることができる「COS」。

 ベーシックかつトレンドを抑えたアイテムがこの値段で販売できるのは、アパレル業界においてまさに“事件”だと言えるだろう。

 日本国内では青山、横浜とまだ展開が少ないものの、拡大すれば百貨店や大手セレクトショップを大きく脅かす存在になるのは間違いない。都内近郊に住んでいる方はぜひ手に取ってみてほしい。

hatenaはてブ


この記事の関連キーワード