年末の休暇で思う存分寝れると寝溜めをする人が多くいたのではないだろうか? しかし、寝溜めにより生活リズムが崩れ、年明け疲れがとれないまま仕事が始まってしまう経験はないだろうか。それは脳の疲れがとれてないことが原因の一つにある。
今回は脳の疲れを癒し、快眠促進に良いとされるリフレッシュ方法「コーヒーナップ」を紹介しよう。
“コーヒーナップ”=「コーヒーブレイク」+「仮眠」
コーヒーナップとは、コーヒーを飲んだあとに仮眠をとることである。コーヒーナップの「ナップ」は仮眠を意味する。
深い眠りに入る前の20分ほどの短い仮眠が作業効率を上げると言われ、パワーナップ(power-nap)という言葉が登場した。この用語は、コネール大学の社会心理学者ジェームス・マース(James B. Maas)が提唱した。
コーヒーナップの効果
眠気覚ましにコーヒーを飲むことはよく知られているが、コーヒーを飲んですぐに仮眠を取るとより効果的と言われている。その理由は、コーヒーに含まれるカフェインに秘密が隠されている。
カフェインは疲れや眠りを誘因するアデノシンの働きをブロックする作用があり、脳を覚醒させる働きを持つ。しかし、カフェインはアデノシンの働きを抑制することは出来ても、消すことは出来ない。だから、カフェインによる覚醒効果が無くなるとまたアデノシンが効力を持ってしまう。そのアデノシンを消すために眠る必要があるのだ。
「コーヒーナップ」は、カフェインが脳に達するまでの約20分間を仮眠に利用するので、カフェイン摂取により脳を覚醒させることも出来き、脳内のアデノシンを減少させるという良いとこ取りの手法なのだ。
コーヒーナップは科学的にも証明されている?
カフェイン摂取と睡眠の組み合わせが重要であるということは実験で明らかになってる。イギリスのラフバラ大学の研究では、コーヒーナップの後、ドライブシュミレ—ターを行わせる実験をした。すると、コーヒーナップを行った被験者の方が、どちらか単体のみを行った被験者よりもミスが少ないことが判明した。
広島大学でもコーヒーナップ後に記憶力テストをする実験が行われ、コーヒーまたは睡眠どちらか一方を取った者よりもコーヒーナップを行った者の方が良い点数を記録した。また同大学の林光緒教授は30分以内の睡眠がコーヒーナップを行う上で重要な働きをしているとも付け加えている。
これらの実験から、コーヒーナップは科学的にも証明されていることが分かる。論理的にも科学的にも効果が言われる「コーヒーナップ」は、覚醒させるカフェイン効果が効くまでの時間を利用した一石二鳥の方法である。仮眠で寝付けない場合でも、目を閉じてリラックスするだけで効果が得られるから、おすすめだ。
コーヒーナップやり方のポイント
- コーヒーを飲んだ後すぐに仮眠を取る
- 仮眠は長くても30分まで!
- 横になると、起きにくくなるので避けた方が良い
今回紹介したコーヒーナップは、脳の疲れや眠気を取り除くだけでなく睡眠不足の解消にも役立つといわれている。毎日習慣付けると、疲れが溜まることなく快適な暮らしを支えてくれるだろう。
しかし、コーヒーナップの効果は個人差がある。カフェインだけに頼りすぎると、体内の自律神経を狂わせてしまい浅い眠りの原因になるので、取り過ぎには注意したいものだ。
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