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トップバッターとして再び出陣。マツダ新型「CX-5」に寄せられる期待

増谷茂樹

2016/12/23(最終更新日:2016/12/23)


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 2014年に「デミオ」で、続く2015年には「ロードスター」で日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、販売面でも好調を続けているマツダ。

 そのきっかけとなったのが2012年に日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得した「CX-5」だ。その「CX-5」が初のフルモデルチェンジを行った。

 マツダが掲げる“走る歓びを”ドライバーだけでなく同乗者も感じられることを目標に、全てを磨き上げられた新型「CX-5」。同社はもちろん、多くのユーザーから期待の集まるモデル。

再びトップバッターとして打席に立つ

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 初代「CX-5」は、その後のマツダの躍進を支えた「SKYACTIV(スカイアクティブ)」と呼ばれるの新世代技術を投入したモデルの第1弾として登場。ガソリン、ディーゼルともに燃焼効率を向上させた「SKYACTIVエンジン」と軽量で高剛性な「SKYACTIVシャシー」「SKYACTIVボディ」を全て搭載した初めてのモデルだ。

 当初は年間16万台という販売計画だったが、高い人気を集め予定を上回る台数を出荷し、その累計は150万台を超える。今年度は前期だけで37万台を販売しており、マツダのグローバル販売の1/4を占める基幹車種となっている。
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 新型「CX-5」の発表会で登壇した同社の小飼雅道代表取締役社長兼CEOは、初代モデルを野球のトップバッターに例え「続く2番バッター、3番バッターも何とかヒットやバントで出塁してくれた。そして今回、再び1番バッターに打順が回ってきた」と述べ、新型「CX-5」に対する期待を表現した。

“走る歓び”の進化は人間中心のクルマ作りから

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 新型「CX-5」のコンセプトは「走る歓びの進化」。これにはクルマとドライバーの一体感をより高めることと、ドライバーだけでなく同乗者にも走る歓びを感じられるようにすることの2つの意味がある。

 従来、ドライバーの走る楽しさを重視し、足回りなどを走行性能を高める側に振ると、同乗者の快適性は損なわれるというトレードオフの関係にあるとされていたが、その常識をブレークスルーすることを目標に掲げ、性能を磨き上げてきたという。

 そのポイントとなるのが、同社の人間中心のクルマ作りだ。発表会で開発主査の児玉眞也氏は人間が歩行しているときに頭部は上下に5cm、左右に2cm動いているが視点はブレないのは無意識にバランスをとっているためだと解説。

 クルマに乗っている際もこのメカニズムは働いており、新型「CX-5」の開発ではこうした人間の自然な動きを妨げないようにクルマの動きを作り込んだという。
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 具体的な機能としては、人間にかかる加速度(G)をコントロールする「G-ベクタリング コントロール」を標準装備。これは、ステアリングの操作に合わせてエンジンの駆動トルクを最適に変化させ、人間の体にかかる横方向と前後方向のGを統合的にコントロールする技術だ。

 タイヤにかかる駆動トルクを制御し、コーナーをスムーズに曲がれるようにする技術は他社にもあるが、「G-ベクタリング コントロール」は人間の感じるGに注目したのが特徴で、走行中の乗員にかかる負担を軽減してくれる。
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 そのほかにもドライバーの視線移動を抑えるため、フロントガラスに走行速度などの情報を表示する「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」を採用。

 先行車に追従して自動で加減速を行う「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」もマツダ車として初めて0~100km/hでの追従速度に対応するなど安全性能も磨き上げられている。
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 搭載されるエンジンはガソリン(SKYACTIV-G)が2.0Lと2.5L、ディーゼル(SKYACTIV-D)が2.2Lの3種類。駆動方式はFFと4WDが用意される。
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 価格は246万2,400円~。人間中心のクルマ作りをさらに深化させた新型「CX-5」。マツダのトップバッターとして再び打線を牽引することが期待される。

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