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顧客分析を効率化!「マーケティングオートメーション」で多様なニーズに対応する

Tessei Kameyama

2016/12/21(最終更新日:2016/12/21)


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 メディアの多様化とともに顧客のニーズも増え続ける現代、広告・販売戦略は複雑化し続けている。大量の顧客データから様々なニーズを分類して対応するのは、もはや人力では不可能と言える。

 「マーケティングオートメーション」はそのようなマーケティングの課題を解決する手段だ。実際、先進企業の多くが効率化のためにマーケティングオートメーションを導入している。しかし、日本での普及は欧米諸国に比べて遅れていると言わざるを得ない。是非ともマーケティングオートメーション導入のポイントを学び、業務を効率化していただきたい。

自動化されるマーケティング手法

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 マーケティングにおいて重要なのは、顧客のニーズを理解し、それに合わせた戦略を選ぶことである。膨大なデータから適切な手段を考えだすのは大変な作業であるが、マーケティングオートメーションを導入すればその多くを自動化することができる。

顧客情報の収集・分類

 ウェブサイトや広告メールに対する顧客の行動はニーズを知るための重要な手掛かりとなる。どの商品に興味があるかや、どのようにして購入に至ったのかを調べることで、関連商品の販売やより良い広告手法の選択に役立てることができるからだ。

 一昔前であればこのような情報を収集するのは困難であっただろう。広告から顧客の行動を追跡する手段が無かったからだ。だが、現代の広告基盤の多くはインターネット上にある。そのため、「どこから」「どのように」「何を」購入したかを容易に分析できるのだ。マーケティングオートメーションを導入すれば顧客の行動情報を自動的に収集し、傾向を分析して売上の改善に貢献できる。

適切な広告手法の選択・実行

 データを適切に分析できれば良い広告手法を選ぶのも容易となる。しかし現代はニーズが多様化しており、広告も一人一人のニーズに合わせてアプローチする必要がある。さらにアピールする場所も自社サイトやメール、SNSなど多岐にわたる。分析の度に手動で広告を変更していたらいくら時間があっても足りないだろう。

 だが考えてみてほしい。ウェブサイトのデザインやメールのレイアウトはある程度固定的なものである。そしてニーズが分かっていれば、どの商品をアピールすべきかは自ずと決まってくる。つまり、適切な広告配信もその多くは自動化が可能なのだ。マーケティングオートメーションによって一人一人のニーズに合わせたアプローチが可能となるのである。

販売結果から最適化

 マーケティングは一度商品を購入してもらえれば成功とは言えない。結果を分析して改善点や未知の傾向などがないかを調べ、次の戦略へと繋げなければならない。マーケティングは継続的に行われるものなのだ。

 これもマーケティングオートメーションが導入されていれば実現できる。顧客の行動を数値化し、売上や行った広告と併せて分析することで次の売上を改善することができる。マーケティングオートメーションを導入することで、マーケティングのサイクル全般を自動化して動かしていくことが可能となるのだ。

導入のために気を付けることとは

 マーケティングオートメーションを導入することでマーケティングに掛かるコストを削減し、売上を伸ばすことができる。だが、導入コストは決して安いものではない。単にシステムに金が掛かるというだけでなく、活用のために機能を良く理解する必要があるからだ。では、どのようにしてマーケティングオートメーションを導入すれば良いのだろうか?

導入前にやるべきこと

 まず取り組むべきことは、自身の事業領域を正確にとらえることである。マーケティングオートメーションは顧客の分析を行うことはできるが、それにはある程度のデータが必要となる。事業領域とそこからイメージされる顧客を正確に理解していないと、実態とずれたデータを入力してしまったり、そもそも必要なデータが集まらなかったりしてしまう。

 また、組織全体でマーケティングオートメーションに取り組むことも重要である。分析の過程において様々なデータを利用し、そこから多様な販売チャネルにつなげるため、異なる部門間で協力しなければ効率の良いマーケティングは実現できない。ビジネスがニーズを中心に成り立っている以上、どの部門においてもマーケティングと関わらなければならない。柔軟な組織体制が必要となるだろう。

ツールを規模に合わせて選ぶ

 マーケティングオートメーションツールは有料のものから無料で始められるものまで、大小様々なものが存在する。大規模なツールの代表が「Oracle Marketing Cloud」だ。
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出典:www.oracle.com
 グローバル企業や大企業を中心に利用されており、提供される機能も豊富である。ただ、中小企業やベンチャーには少し規模が大きすぎて扱いきれないかもしれない。

 オープンソースで開発されているマーケティングオートメーションツールが「Mautic」だ。
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出典:www.mautic.org
 オンプレミスで利用する場合は無料でダウンロードして運用できる。また、無料から始められるクラウドサービスも用意されている。こちらでうまく運用できるかを試してから本格的に導入するのも良いだろう。

 ただし、いずれの場合においても、そもそも「マーケティング」自体に十分なリソースを割かなければうまく活用できない。普段からマーケティングチームを持っている会社であれば導入しやすいかもしれないが、そうでない場合はどのように予算を得るかまで熟慮する必要があるだろう。

機能を理解して継続する

 新たなツールを導入しても、活用できなければ意味がない。特に、マーケティングオートメーションツールの場合は多くの機能がまとまって提供されるため、理解するのに時間が掛かってしまうことも珍しくない。だが、それらの機能は様々な面から分析や広告を行うために必要なものなのだ。慣れない言葉と多く遭遇するだろうが、根気よく向き合ってもらいたい。

 また、マーケティングは継続的に行うことで真価を発揮する。導入初期に結果が得られないとしても、潜在顧客に合ったアピールができていないことも考えられる。すぐに効果が表れないからといってすぐに中断したりせず、長期的な視点で運用してほしい。


 顧客のニーズに合った価値を届けるのがビジネスの本質である。つまり、ニーズの分析を行うマーケティングは企業の中核となるべき分野なのだ。ビジネスの中核を効率化するマーケティングオートメーションはどのようなビジネス形態であっても役立ってくれるだろう。

 確かに初期投資のコストは決して安くはない。だが、うまく運用できれば間違いなく業務の効率化に役立つ。是非ともマーケティングオートメーションを導入して価値の創造に集中できるようにしよう。

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